はじめに
臨床研修医制度が導入され,旧来の医局体制が崩壊し,多くの医療機関では医師の確保が最も重要な課題のひとつとなり,さらには財政面での効率化など問題は山積しているのが現状です.当初の思惑と現実の隔たりの大きさから,臨床研修医制度の改革が行われ,今後も改革が行われるものと思われます.しかし,たとえこの制度そのものに欠陥があろうとも,その責務は現在の臨床研修医にはまったくありません.言を換えれば,制度そのものに翻弄されているのが臨床研修医であるといえます.しかし,制度がどうあれ,臨床研修医であれ,医師としての自覚・責務は時代が変わろうとも普遍的なものです.
旧来の医局制度のもとで,いわば「門前の小僧,習わぬ経を読む」というスタイルで育ってきたわれわれ(特に外科医)にとっては,技術習得には滅私奉公に似たlearning curveは当然のことのように受けとめてきました.しかし,医師確保の問題や機器の進歩などにより,より効率的な技術・知識の習得が重要となってきたのも事実です.また,一方では,指導する立場の者にとっては,いざ「教える」となると意外に容易ではないことに,あらためて気づかされます.
Volume2では,実質臓器を中心に,肝,胆,膵,脾ならびに甲状腺,乳腺を収録しました.外科医にとって,「手術は,思想そのものの体現である」との信念から,初期臨床研修開始の初期の段階から手術に対する思想を確固たるものとしながら日々の臨床に邁進することが重要であると考えています.したがって本書では,より実際の外科手術に沿った一歩踏み込んだ内容で編集いたしました.外科医を志望する若い医師が減少するなか,もっとも守備範囲の広い消化器・一般外科を修得することは,全身を網羅することに繋がり,実践的実力が備わるはずであると信じて疑いません.
本書がひとりでも多くの臨床研修医の効率的な技術・知識の習得の一助になれば幸いと存じます.また,指導者にも参考にして頂ければと存じます.
平成23年9月吉日
大井田尚継
発刊によせて
本書の編集者である大井田氏は,市中の基幹病院で辣腕をふるう外科医である.研修医の指導を統括する立場にもある.本書は,その大井田氏のもとに集まる外科医たちが,研修医からの質問に答える形式で執筆したものである.自分の仕事に限りない誇りをもち,その価値を研修医に伝えようとする情熱が紙面からも溢れるように伝わってくる.
私も,30年以上前のことだが,研修医の時代に市中の基幹病院で外科手術の初歩を教わった.あの頃,わが国には,いろいろな分野で,一燈照隅を心がけ毎日を励む無数の人々がいた.そんな人々の努力が糾合され,怒濤のような勢いになっていた.もちろん外科医もその例外ではなかった.
何があのような活力を生み出していたのか.私はそれを師友という言葉で表現できると思っている.師友とは,師と友というだけの意味ではない.師と言えるほど尊敬できる友,友と言えるほど親密になれる師という意味も含んでいる.そこには,上司や部下の区別などない.
人は,大人になると,父母の慈愛から離れ,人生の意味を探して生涯をかけた旅に出る.寄る辺なく不安な旅である.師や友は,そんな旅路に道標を与えてくれる.ときには叱曹オ,ときには激励し,いつも歓喜を分かち合ってくれる.力強く生きていくためには,それが食物よりも大切な糧になる.わが国の活力は,いろいろな分野の師友をもとにして生み出されてきたように思う.
昨今,わが国は,躍動する活力を失いかけているように見える.よき師友に恵まれなくなったのか.いや,それよりも,どういうわけか人々は師友を求めなくなった.多くの若者たちは,それゆえに,なにごとにも手ごたえを感ずることができず,ただ思い思いに彷徨している.そんな社会に,かつてのような活力が維持されることはないだろう.
若い医師も,どこに根をはるでもなく,浮き草のように水面を漂いだしている.それが目立つようになったのは,初期臨床研修制度が導入された頃であった.もちろんそれが原因のすべてとは言えない.しかし,この制度には,ある意図が仕組まれていたような気がする.それこそ,師友を得ることの大切さを軽んじることである.そうだとすれば,それが若い医師の精神に与えた影響は計りしれない.
ただ,大井田氏のもとに集まる外科医たちのように,お互いへの信頼と尊敬のもとで切磋琢磨する医師たちもまだいる.それが救いである.大井田氏の指導を受けた研修医は,その姿を目の当たりにしたはずである.それが人生に確かな手ごたえを与えてくれることを学んだであろう.知識と技術を磨いてくれるのは,お手軽になにかを体験できる制度ではない.額に汗していっしょに働く仲間との絆である.そのことも知ったに違いない.
本書が,一人でも多くの研修医の目に触れ,少しでも多くの優秀な外科医が育つことを念願している.それだけでなく,その行間から,師友を得ることの大切さまで感じとって欲しい.それを密かに期待している.
日本大学医学部長・大学院医学研究科長
脳神経外科主任教授
片山容一
推薦のことば
現代は外科医にとって受難の時代である.手術手技の進歩とともに,より複雑な治療への対応が不可欠となり,同時に社会的には医療の透明性と安全性が要求されるなど,外科医の責任は増すばかりである.これらを満足するには,より高い精度の知識と技術の習得が必要である.このような環境のなか,現代の研修医制度は治療技術を習得する機会を十分に与えているとは言いがたい.
今回,大井田尚継先生とその一門の先生によって編集・執筆された本書は,外科医を志す研修医諸君にとってきわめて実践的な診療のガイドブックであるといえる.外科医にとって,患者さんが最良の手術を受けることができ,合併症なく元気に退院されることが最も重要である.そのためには基本手技のマスターが何よりも重要である.いかに複雑な手術もその基本手技の積み重ねだからである.
当科の教室員には糸の縛り方から,病巣へのアプローチの仕方,ドレーンの挿入方法まで,こと細かく指導しているが,なかなかうまく励行できないのが現状である.実際には,成書に書かれていないさまざまな経験に基づいた治療手技が存在するわけであるが,これらを修得することはたやすいことではない.
このようななか,多くの研修医が抱く294の質問に対してQ&A方式でさまざまな疑問を解決してくれる今回の書は,現代の外科研修医諸君にとってまさにうってつけの名著である.本書により,多くの研修医が高い外科技術の習得が得られることを祈念している.
日本大学医学部消化器外科主任教授
高山忠利
臨床研修医制度が導入され,旧来の医局体制が崩壊し,多くの医療機関では医師の確保が最も重要な課題のひとつとなり,さらには財政面での効率化など問題は山積しているのが現状です.当初の思惑と現実の隔たりの大きさから,臨床研修医制度の改革が行われ,今後も改革が行われるものと思われます.しかし,たとえこの制度そのものに欠陥があろうとも,その責務は現在の臨床研修医にはまったくありません.言を換えれば,制度そのものに翻弄されているのが臨床研修医であるといえます.しかし,制度がどうあれ,臨床研修医であれ,医師としての自覚・責務は時代が変わろうとも普遍的なものです.
旧来の医局制度のもとで,いわば「門前の小僧,習わぬ経を読む」というスタイルで育ってきたわれわれ(特に外科医)にとっては,技術習得には滅私奉公に似たlearning curveは当然のことのように受けとめてきました.しかし,医師確保の問題や機器の進歩などにより,より効率的な技術・知識の習得が重要となってきたのも事実です.また,一方では,指導する立場の者にとっては,いざ「教える」となると意外に容易ではないことに,あらためて気づかされます.
Volume2では,実質臓器を中心に,肝,胆,膵,脾ならびに甲状腺,乳腺を収録しました.外科医にとって,「手術は,思想そのものの体現である」との信念から,初期臨床研修開始の初期の段階から手術に対する思想を確固たるものとしながら日々の臨床に邁進することが重要であると考えています.したがって本書では,より実際の外科手術に沿った一歩踏み込んだ内容で編集いたしました.外科医を志望する若い医師が減少するなか,もっとも守備範囲の広い消化器・一般外科を修得することは,全身を網羅することに繋がり,実践的実力が備わるはずであると信じて疑いません.
本書がひとりでも多くの臨床研修医の効率的な技術・知識の習得の一助になれば幸いと存じます.また,指導者にも参考にして頂ければと存じます.
平成23年9月吉日
大井田尚継
発刊によせて
本書の編集者である大井田氏は,市中の基幹病院で辣腕をふるう外科医である.研修医の指導を統括する立場にもある.本書は,その大井田氏のもとに集まる外科医たちが,研修医からの質問に答える形式で執筆したものである.自分の仕事に限りない誇りをもち,その価値を研修医に伝えようとする情熱が紙面からも溢れるように伝わってくる.
私も,30年以上前のことだが,研修医の時代に市中の基幹病院で外科手術の初歩を教わった.あの頃,わが国には,いろいろな分野で,一燈照隅を心がけ毎日を励む無数の人々がいた.そんな人々の努力が糾合され,怒濤のような勢いになっていた.もちろん外科医もその例外ではなかった.
何があのような活力を生み出していたのか.私はそれを師友という言葉で表現できると思っている.師友とは,師と友というだけの意味ではない.師と言えるほど尊敬できる友,友と言えるほど親密になれる師という意味も含んでいる.そこには,上司や部下の区別などない.
人は,大人になると,父母の慈愛から離れ,人生の意味を探して生涯をかけた旅に出る.寄る辺なく不安な旅である.師や友は,そんな旅路に道標を与えてくれる.ときには叱曹オ,ときには激励し,いつも歓喜を分かち合ってくれる.力強く生きていくためには,それが食物よりも大切な糧になる.わが国の活力は,いろいろな分野の師友をもとにして生み出されてきたように思う.
昨今,わが国は,躍動する活力を失いかけているように見える.よき師友に恵まれなくなったのか.いや,それよりも,どういうわけか人々は師友を求めなくなった.多くの若者たちは,それゆえに,なにごとにも手ごたえを感ずることができず,ただ思い思いに彷徨している.そんな社会に,かつてのような活力が維持されることはないだろう.
若い医師も,どこに根をはるでもなく,浮き草のように水面を漂いだしている.それが目立つようになったのは,初期臨床研修制度が導入された頃であった.もちろんそれが原因のすべてとは言えない.しかし,この制度には,ある意図が仕組まれていたような気がする.それこそ,師友を得ることの大切さを軽んじることである.そうだとすれば,それが若い医師の精神に与えた影響は計りしれない.
ただ,大井田氏のもとに集まる外科医たちのように,お互いへの信頼と尊敬のもとで切磋琢磨する医師たちもまだいる.それが救いである.大井田氏の指導を受けた研修医は,その姿を目の当たりにしたはずである.それが人生に確かな手ごたえを与えてくれることを学んだであろう.知識と技術を磨いてくれるのは,お手軽になにかを体験できる制度ではない.額に汗していっしょに働く仲間との絆である.そのことも知ったに違いない.
本書が,一人でも多くの研修医の目に触れ,少しでも多くの優秀な外科医が育つことを念願している.それだけでなく,その行間から,師友を得ることの大切さまで感じとって欲しい.それを密かに期待している.
日本大学医学部長・大学院医学研究科長
脳神経外科主任教授
片山容一
推薦のことば
現代は外科医にとって受難の時代である.手術手技の進歩とともに,より複雑な治療への対応が不可欠となり,同時に社会的には医療の透明性と安全性が要求されるなど,外科医の責任は増すばかりである.これらを満足するには,より高い精度の知識と技術の習得が必要である.このような環境のなか,現代の研修医制度は治療技術を習得する機会を十分に与えているとは言いがたい.
今回,大井田尚継先生とその一門の先生によって編集・執筆された本書は,外科医を志す研修医諸君にとってきわめて実践的な診療のガイドブックであるといえる.外科医にとって,患者さんが最良の手術を受けることができ,合併症なく元気に退院されることが最も重要である.そのためには基本手技のマスターが何よりも重要である.いかに複雑な手術もその基本手技の積み重ねだからである.
当科の教室員には糸の縛り方から,病巣へのアプローチの仕方,ドレーンの挿入方法まで,こと細かく指導しているが,なかなかうまく励行できないのが現状である.実際には,成書に書かれていないさまざまな経験に基づいた治療手技が存在するわけであるが,これらを修得することはたやすいことではない.
このようななか,多くの研修医が抱く294の質問に対してQ&A方式でさまざまな疑問を解決してくれる今回の書は,現代の外科研修医諸君にとってまさにうってつけの名著である.本書により,多くの研修医が高い外科技術の習得が得られることを祈念している.
日本大学医学部消化器外科主任教授
高山忠利
はじめに
発刊によせて
推薦のことば
編者・執筆者一覧
Section 1 肝臓
1 肝実質の離断にはどのようなデバイスを用いたらよいのでしょうか?
2 肝切除術において開胸操作が必要となる場合は?
3 肝切除術中の超音波検査所見がよく理解できないのですが,どうしたらイメージを構築できるでしょうか?
4 肝離断後の胆汁瘻を防止するにはどうしたらよいのですか?
5 肝細胞癌破裂症例には手術の適応はないのでしょうか?
6 門脈塞栓後の肝の肥大が芳しくない症例は,どのように対処するのでしょうか?
7 肝嚢胞に対する手術の適応は?
8 肝移植では必ずV-V bypassを置いて手術をすべきなのでしょうか?
9 肝離断に先だってpreconditioningを行う目的は?
10 腹腔鏡下肝切除術と開腹下肝切除術の適応は,違いがあるのでしょうか?
11 難治性肝性腹水に対するDenver shuntの意義は?
12 肝門部での血流遮断は,一括遮断と分離遮断ではどちらがよいのでしょうか?
13 肝門部での血流遮断が困難な症例での肝離断中の出血制御法は?
14 肝細胞癌のリンパ節転移はどこに多いのでしょうか?
15 若年性肝細胞癌の特徴はありますか?
16 門脈ガスと胆管ガス(pneumobilia)の鑑別のポイントは?
17 自然消退する肝腫瘍には,どのようなものがありますか?
18 門脈腫瘍塞栓の場合のおもな血流はどこから由来しているのでしょうか?
19 開腹手術においてもRFA(radiofrequency ablation:ラジオ波凝固療法)は有用なのでしょうか?
20 転移性肝癌には肝移植の適応はないのでしょうか?
21 肝細胞癌に対する肝移植におけるミラノ基準は,今後適応が拡大されるのでしょうか?
22 単発と多発肝膿瘍での治療法の違いについて教えてもらえませんか?
23 肝細胞癌術後の再発例に対しては,再手術の適応はないのでしょうか?
24 手術適応となる肝血管腫とは?
25 肝円索はどのような場面に活用できるのでしょうか?
26 自家肝移植とはどのように行うのでしょうか?
27 Blue liverとはどういう状態の肝臓を指すのでしょうか?
28 門脈腫瘍栓が左右門脈分岐部にある場合には,どのように対処するのでしょうか?
29 Split liver transplantationでは,肝臓をどのようにシェアリングするのでしょうか?
30 脳死肝移植のdonation techniqueとは,どのように行われるのでしょうか?
31 Hanging3 ma1neuverとはどのような方法なのでしょうか?
Section 2 胆道
1 胆嚢摘出術における胆嚢管の切離位置を教えてもらえませんか?
2 急性胆嚢炎における手術時期のポイントは?
3 閉塞性黄疸に対する胆道ドレナージとして,PTCD,ERBD,ENBDのいずれがよいのでしょうか?
4 開腹下胆嚢摘出術を経験する前に,腹腔鏡下胆嚢摘出術は行ってはいけないのでしょうか?
5 Tチューブ造影検査において,遺残結石診断法とその対処法は?
6 腹腔鏡下胆嚢摘出術において開腹にコンバートする判断基準は?
7 PTCDの際に,ガイドワイヤーがなかなか狭窄・閉塞部位を通過できない場合の対処法は?
8 レンメル(Lenmmel)症候群に対する手術法はどのようものがあるのでしょうか?
9 腹腔鏡下胆嚢摘出術で最も多いトラブルは何でしょうか?
10 胆嚢摘出術後の病理診断で癌が判明した場合の治療計画は?
11 Tチューブの太さはどのように選択しているのですか?
12 Tチューブの形成はどのように行っているのですか?
13 Tチューブの適切な抜去時期は?
14 胆嚢癌における肝切除範囲としては,S4a+5切除で完全に切除可能なのでしょうか?
15 10mm以下の胆嚢ポリープで手術を行ったほうがよいとされる症例は?
16 胆嚢摘出術後のfollow-upでCBDが拡張している症例に対しては,どう対処したらよいのでしょうか?
17 無症状の胆石症に対しては手術は不要でしょうか?
18 陶器様胆嚢はすべて悪性でしょうか?
19 成人での総胆管拡張症についてはどう対処したらよいのでしょうか?
20 胆嚢腺筋腫症は胆嚢癌の危険因子になるのでしょうか?
21 胆嚢を肝床より剥離する際に穿通枝からの出血が多い場合は,どのような病態が考えられるのでしょうか?
22 胆石はどうしてできるのでしょうか?
23 進行胆嚢癌に対して肝膵同時切除術に意義はあるのでしょうか?
24 胆嚢摘出後症候群は現在もあるのでしょうか?
25 胆嚢癌に対する肝切除範囲の決定において,胆嚢動脈から色素を注入して染色域を同定する方法とは,どのような方法でしょうか?
26 乳頭部腫瘍に対する経十二指腸性アプローチの適応は?
27 ミリッチ症候群(Mirizzi syndrome)に対する手術の留意点は?
28 Confluence stoneに対しては,腹腔鏡下手術は不可能なのでしょうか?
29 総胆管結石症手術ではTチューブとCチューブの使い分けはどうしているのでしょうか?
30 胆道ステント留置を行うときには,左右どちらの胆管から挿入すればよいのでしょうか?
Section 3 膵臓
1 重症膵炎に対する動注療法の実際について教えてもらえませんか?
2 慢性膵炎に対する定型的な手術法はあるのでしょうか?
3 膵空腸吻合と膵胃吻合は,どちらがよいのでしょうか?
4 QOLの観点からは幽門輪温存膵頭十二指腸切除術(PPPD)のほうが膵頭十二指腸切除(PD)より優っているのでしょうか?
5 仮性膵嚢胞の手術の適応と,その時期について教えてもらえませんか?
6 膵体尾部切除術後の膵液瘻を防ぐ効果的な方法は?
7 慢性膵炎の程度と主膵管の拡張度合いは,比例するのでしょうか?
8 膵頭十二指腸切除術時に胃切除を伴う場合,胃切除範囲はどの程度がよいのでしょうか?
9 膵頭十二指腸切除術前には,どの程度減黄しておくべきなのでしょうか?
10 重症急性膵炎に対する血液浄化療法の実際について教えてもらえませんか?
11 膵癌による癌性疼痛には放射線療法は効果があるのでしょうか?
12 膵頭十二指腸切除術後の腹腔内出血に対する塞栓術の実際について教えてもらえませんか?
13 磁気共鳴胆道膵管造影(MRCP)が施行されていれば,内視鏡的逆行性膵胆道造影(ERCP)は不要なのでしょうか?
14 膵外傷の手術術式にはどのようなものがあるのでしょうか?
15 腫瘤形成性膵炎と膵癌の鑑別はどうしたらよいのでしょうか?
16 膵切離の方法としては何を用いて行ったほうがよいのでしょうか?
17 輪状膵の留意点は?
18 いつになったら膵頭十二指腸切除術の執刀医になれるのでしょうか?
19 膵管内乳頭粘液性腫瘍(intraductal papillary mucinous neoplasm: IPMN)の特徴は?
20 糖尿病は膵癌のリスクとなるのでしょうか?
21 インスリノーマの局在診断に最も適した検査法は?
22 異所性膵を認めた場合は切除する必要があるのでしょうか?
23 膵胃吻合における膵管口狭窄に対する対処法は?
24 膵頭十二指腸切除術においてHelicobacter pylori陽性例では吻合部潰瘍をきたしやすいのでしょうか?
25 肝転移を有している症例では,膵頭十二指腸切除術の手術適応はないのでしょうか?
26 膵頭十二指腸切除術における二期的手術の功罪は?
27 膵液瘻となった場合は,どのような管理法がよいのでしょうか?
28 門脈合併切除においては,どれくらいの長さの門脈切除が可能でしょうか?
29 門脈合併切除には,あらかじめbypassを行っておいたほうがよいのでしょうか?
30 膵全摘出術後の血糖コントロールの留意点は?
31 膵胃吻合におけるdelayed gastric emptying(DGE)を軽減する方法はあるのでしょうか?
32 胃切除術の既往を有する症例における膵頭十二指腸切除術時の再建法は?
Section 4 脾臓
1 脾臓摘出術においては,全例,肺炎球菌予防ワクチンを接種すべきでしょうか?
2 脾臓摘出後の血小板増加に対して薬物投与は行わないのでしょうか?
3 外傷性脾破裂時の脾臓温存の可否は? 脾部分切除術の手技と留意点は?
4 特発性血小板減少症に対する脾臓摘出のポイントは?
5 脾臓摘出後に血小板数の増加が芳しくない症例では,どのような理由が考えられるのでしょうか?
6 手術時の脾被膜からの出血に対する対処法は?
7 部分的脾動脈塞栓術(PSE)の場合,どのくらい塞栓させれば効果があるのでしょうか?
8 門脈圧亢進症に対しては,脾臓摘出術よりも部分的脾動脈塞栓術(PSE)のほうがよいのではないでしょうか?
9 腹腔鏡下脾臓摘出術における用手補助腹腔鏡下脾摘出術(hand-assisted laparoscopic laparoscopic splenectomy:HALS)の位置づけは?
Section 5 甲状腺
1 甲状腺クリーゼとは?.
2 甲状腺手術の適応となる疾患にはどのようなものがありますか?
3 甲状腺腫瘍にはどのようなものがありますか?
4 甲状腺腫瘍の診断に有効な検査法は?
5 甲状腺機能検査とは?
6 臨床上よく遭遇する甲状腺疾患にはどのようなものがありますか?
7 甲状腺癌の治療にはどのようなものがありますか?
8 甲状腺癌術後に有用な腫瘍マーカーは?
9 甲状腺手術時に注意すべき合併症は?
10 甲状腺疾患に特徴的な症状は?
11 甲状腺疾患患者を手術する際,術前,術後管理の注意点は?
12 甲状腺手術時の反回神経同定のコツは?
13 甲状腺微小癌とは?......
14 バセドウ病に対する手術術式と,それぞれの適応について教えてもらえませんか?
15 バセドウ病術後管理について教えてもらえませんか?
16 甲状腺癌に対する手術術式と,それぞれの適応について教えてもらえませんか?
17 手術後のホルモン補充療法について教えてもらえませんか?
18 131I治療とは?
19 甲状腺癌手術時の頸部リンパ節郭清のポイントは?
20 副甲状腺自家移植について教えてもらえませんか?
21 再熱性甲状腺機能亢進症に対する抗甲状腺薬の投与中止・減量のポイントは?
Section 6 乳腺
1 乳癌検診において見落としのない視触診法の手順を教えてもらえませんか?
2 乳房温存手術の適応は?
3 乳房再建法の種類と適応は?
4 乳癌術後フォローアップに有用な腫瘍マーカーは?
5 マンモグラフィ(MMG)において生理的石灰化の特徴は?
6 マンモグラフィ(MMG)において悪性石灰化像の特徴は?
7 触知不能乳癌に対する診断法は?
8 触知不能乳癌に対する乳房温存手術の適応はあるのですか?
9 乳頭から血性分泌を認める症例は,すべて癌でしょうか?
10 乳腺症とは何ですか?
11 乳房温存手術時,切除範囲はどのようにして決定しますか?
12 センチネルリンパ節生検とは何ですか?
13 センチネルリンパ節生検の適応は?
14 センチネルリンパ節生検のコツは?
15 乳癌術後補助治療はどのようにして決定しますか?
16 乳癌組織診断にはどのような方法がありますか?
17 良悪性の鑑別に苦慮する疾患は何ですか?
18 非浸潤性乳管癌について教えてもらえませんか?
19 非浸潤性小葉癌の治療について教えてもらえませんか?
20 乳頭状病変とは?
21 葉状腫瘍とは?
22 Paget病とは?
23 炎症性乳癌とは?
24 乳癌の再発・転移にはどのようなものがありますか?
25 乳癌転移・再発時の治療は?
26 妊娠中の乳癌患者はどのように治療するのですか?
27 術前化学療法の適応は?
28 乳癌術後ホルモン療法の薬剤選択はどのようにしていますか?
29 LH-RHa投与終了後,月経が回復した場合,乳癌再発リスクも回復するのでしょうか?
30 乳癌術後ホルモン療法の至適期間は?
31 乳癌の肝転移症例には肝切除術の適応はありますか?
索引
発刊によせて
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編者・執筆者一覧
Section 1 肝臓
1 肝実質の離断にはどのようなデバイスを用いたらよいのでしょうか?
2 肝切除術において開胸操作が必要となる場合は?
3 肝切除術中の超音波検査所見がよく理解できないのですが,どうしたらイメージを構築できるでしょうか?
4 肝離断後の胆汁瘻を防止するにはどうしたらよいのですか?
5 肝細胞癌破裂症例には手術の適応はないのでしょうか?
6 門脈塞栓後の肝の肥大が芳しくない症例は,どのように対処するのでしょうか?
7 肝嚢胞に対する手術の適応は?
8 肝移植では必ずV-V bypassを置いて手術をすべきなのでしょうか?
9 肝離断に先だってpreconditioningを行う目的は?
10 腹腔鏡下肝切除術と開腹下肝切除術の適応は,違いがあるのでしょうか?
11 難治性肝性腹水に対するDenver shuntの意義は?
12 肝門部での血流遮断は,一括遮断と分離遮断ではどちらがよいのでしょうか?
13 肝門部での血流遮断が困難な症例での肝離断中の出血制御法は?
14 肝細胞癌のリンパ節転移はどこに多いのでしょうか?
15 若年性肝細胞癌の特徴はありますか?
16 門脈ガスと胆管ガス(pneumobilia)の鑑別のポイントは?
17 自然消退する肝腫瘍には,どのようなものがありますか?
18 門脈腫瘍塞栓の場合のおもな血流はどこから由来しているのでしょうか?
19 開腹手術においてもRFA(radiofrequency ablation:ラジオ波凝固療法)は有用なのでしょうか?
20 転移性肝癌には肝移植の適応はないのでしょうか?
21 肝細胞癌に対する肝移植におけるミラノ基準は,今後適応が拡大されるのでしょうか?
22 単発と多発肝膿瘍での治療法の違いについて教えてもらえませんか?
23 肝細胞癌術後の再発例に対しては,再手術の適応はないのでしょうか?
24 手術適応となる肝血管腫とは?
25 肝円索はどのような場面に活用できるのでしょうか?
26 自家肝移植とはどのように行うのでしょうか?
27 Blue liverとはどういう状態の肝臓を指すのでしょうか?
28 門脈腫瘍栓が左右門脈分岐部にある場合には,どのように対処するのでしょうか?
29 Split liver transplantationでは,肝臓をどのようにシェアリングするのでしょうか?
30 脳死肝移植のdonation techniqueとは,どのように行われるのでしょうか?
31 Hanging3 ma1neuverとはどのような方法なのでしょうか?
Section 2 胆道
1 胆嚢摘出術における胆嚢管の切離位置を教えてもらえませんか?
2 急性胆嚢炎における手術時期のポイントは?
3 閉塞性黄疸に対する胆道ドレナージとして,PTCD,ERBD,ENBDのいずれがよいのでしょうか?
4 開腹下胆嚢摘出術を経験する前に,腹腔鏡下胆嚢摘出術は行ってはいけないのでしょうか?
5 Tチューブ造影検査において,遺残結石診断法とその対処法は?
6 腹腔鏡下胆嚢摘出術において開腹にコンバートする判断基準は?
7 PTCDの際に,ガイドワイヤーがなかなか狭窄・閉塞部位を通過できない場合の対処法は?
8 レンメル(Lenmmel)症候群に対する手術法はどのようものがあるのでしょうか?
9 腹腔鏡下胆嚢摘出術で最も多いトラブルは何でしょうか?
10 胆嚢摘出術後の病理診断で癌が判明した場合の治療計画は?
11 Tチューブの太さはどのように選択しているのですか?
12 Tチューブの形成はどのように行っているのですか?
13 Tチューブの適切な抜去時期は?
14 胆嚢癌における肝切除範囲としては,S4a+5切除で完全に切除可能なのでしょうか?
15 10mm以下の胆嚢ポリープで手術を行ったほうがよいとされる症例は?
16 胆嚢摘出術後のfollow-upでCBDが拡張している症例に対しては,どう対処したらよいのでしょうか?
17 無症状の胆石症に対しては手術は不要でしょうか?
18 陶器様胆嚢はすべて悪性でしょうか?
19 成人での総胆管拡張症についてはどう対処したらよいのでしょうか?
20 胆嚢腺筋腫症は胆嚢癌の危険因子になるのでしょうか?
21 胆嚢を肝床より剥離する際に穿通枝からの出血が多い場合は,どのような病態が考えられるのでしょうか?
22 胆石はどうしてできるのでしょうか?
23 進行胆嚢癌に対して肝膵同時切除術に意義はあるのでしょうか?
24 胆嚢摘出後症候群は現在もあるのでしょうか?
25 胆嚢癌に対する肝切除範囲の決定において,胆嚢動脈から色素を注入して染色域を同定する方法とは,どのような方法でしょうか?
26 乳頭部腫瘍に対する経十二指腸性アプローチの適応は?
27 ミリッチ症候群(Mirizzi syndrome)に対する手術の留意点は?
28 Confluence stoneに対しては,腹腔鏡下手術は不可能なのでしょうか?
29 総胆管結石症手術ではTチューブとCチューブの使い分けはどうしているのでしょうか?
30 胆道ステント留置を行うときには,左右どちらの胆管から挿入すればよいのでしょうか?
Section 3 膵臓
1 重症膵炎に対する動注療法の実際について教えてもらえませんか?
2 慢性膵炎に対する定型的な手術法はあるのでしょうか?
3 膵空腸吻合と膵胃吻合は,どちらがよいのでしょうか?
4 QOLの観点からは幽門輪温存膵頭十二指腸切除術(PPPD)のほうが膵頭十二指腸切除(PD)より優っているのでしょうか?
5 仮性膵嚢胞の手術の適応と,その時期について教えてもらえませんか?
6 膵体尾部切除術後の膵液瘻を防ぐ効果的な方法は?
7 慢性膵炎の程度と主膵管の拡張度合いは,比例するのでしょうか?
8 膵頭十二指腸切除術時に胃切除を伴う場合,胃切除範囲はどの程度がよいのでしょうか?
9 膵頭十二指腸切除術前には,どの程度減黄しておくべきなのでしょうか?
10 重症急性膵炎に対する血液浄化療法の実際について教えてもらえませんか?
11 膵癌による癌性疼痛には放射線療法は効果があるのでしょうか?
12 膵頭十二指腸切除術後の腹腔内出血に対する塞栓術の実際について教えてもらえませんか?
13 磁気共鳴胆道膵管造影(MRCP)が施行されていれば,内視鏡的逆行性膵胆道造影(ERCP)は不要なのでしょうか?
14 膵外傷の手術術式にはどのようなものがあるのでしょうか?
15 腫瘤形成性膵炎と膵癌の鑑別はどうしたらよいのでしょうか?
16 膵切離の方法としては何を用いて行ったほうがよいのでしょうか?
17 輪状膵の留意点は?
18 いつになったら膵頭十二指腸切除術の執刀医になれるのでしょうか?
19 膵管内乳頭粘液性腫瘍(intraductal papillary mucinous neoplasm: IPMN)の特徴は?
20 糖尿病は膵癌のリスクとなるのでしょうか?
21 インスリノーマの局在診断に最も適した検査法は?
22 異所性膵を認めた場合は切除する必要があるのでしょうか?
23 膵胃吻合における膵管口狭窄に対する対処法は?
24 膵頭十二指腸切除術においてHelicobacter pylori陽性例では吻合部潰瘍をきたしやすいのでしょうか?
25 肝転移を有している症例では,膵頭十二指腸切除術の手術適応はないのでしょうか?
26 膵頭十二指腸切除術における二期的手術の功罪は?
27 膵液瘻となった場合は,どのような管理法がよいのでしょうか?
28 門脈合併切除においては,どれくらいの長さの門脈切除が可能でしょうか?
29 門脈合併切除には,あらかじめbypassを行っておいたほうがよいのでしょうか?
30 膵全摘出術後の血糖コントロールの留意点は?
31 膵胃吻合におけるdelayed gastric emptying(DGE)を軽減する方法はあるのでしょうか?
32 胃切除術の既往を有する症例における膵頭十二指腸切除術時の再建法は?
Section 4 脾臓
1 脾臓摘出術においては,全例,肺炎球菌予防ワクチンを接種すべきでしょうか?
2 脾臓摘出後の血小板増加に対して薬物投与は行わないのでしょうか?
3 外傷性脾破裂時の脾臓温存の可否は? 脾部分切除術の手技と留意点は?
4 特発性血小板減少症に対する脾臓摘出のポイントは?
5 脾臓摘出後に血小板数の増加が芳しくない症例では,どのような理由が考えられるのでしょうか?
6 手術時の脾被膜からの出血に対する対処法は?
7 部分的脾動脈塞栓術(PSE)の場合,どのくらい塞栓させれば効果があるのでしょうか?
8 門脈圧亢進症に対しては,脾臓摘出術よりも部分的脾動脈塞栓術(PSE)のほうがよいのではないでしょうか?
9 腹腔鏡下脾臓摘出術における用手補助腹腔鏡下脾摘出術(hand-assisted laparoscopic laparoscopic splenectomy:HALS)の位置づけは?
Section 5 甲状腺
1 甲状腺クリーゼとは?.
2 甲状腺手術の適応となる疾患にはどのようなものがありますか?
3 甲状腺腫瘍にはどのようなものがありますか?
4 甲状腺腫瘍の診断に有効な検査法は?
5 甲状腺機能検査とは?
6 臨床上よく遭遇する甲状腺疾患にはどのようなものがありますか?
7 甲状腺癌の治療にはどのようなものがありますか?
8 甲状腺癌術後に有用な腫瘍マーカーは?
9 甲状腺手術時に注意すべき合併症は?
10 甲状腺疾患に特徴的な症状は?
11 甲状腺疾患患者を手術する際,術前,術後管理の注意点は?
12 甲状腺手術時の反回神経同定のコツは?
13 甲状腺微小癌とは?......
14 バセドウ病に対する手術術式と,それぞれの適応について教えてもらえませんか?
15 バセドウ病術後管理について教えてもらえませんか?
16 甲状腺癌に対する手術術式と,それぞれの適応について教えてもらえませんか?
17 手術後のホルモン補充療法について教えてもらえませんか?
18 131I治療とは?
19 甲状腺癌手術時の頸部リンパ節郭清のポイントは?
20 副甲状腺自家移植について教えてもらえませんか?
21 再熱性甲状腺機能亢進症に対する抗甲状腺薬の投与中止・減量のポイントは?
Section 6 乳腺
1 乳癌検診において見落としのない視触診法の手順を教えてもらえませんか?
2 乳房温存手術の適応は?
3 乳房再建法の種類と適応は?
4 乳癌術後フォローアップに有用な腫瘍マーカーは?
5 マンモグラフィ(MMG)において生理的石灰化の特徴は?
6 マンモグラフィ(MMG)において悪性石灰化像の特徴は?
7 触知不能乳癌に対する診断法は?
8 触知不能乳癌に対する乳房温存手術の適応はあるのですか?
9 乳頭から血性分泌を認める症例は,すべて癌でしょうか?
10 乳腺症とは何ですか?
11 乳房温存手術時,切除範囲はどのようにして決定しますか?
12 センチネルリンパ節生検とは何ですか?
13 センチネルリンパ節生検の適応は?
14 センチネルリンパ節生検のコツは?
15 乳癌術後補助治療はどのようにして決定しますか?
16 乳癌組織診断にはどのような方法がありますか?
17 良悪性の鑑別に苦慮する疾患は何ですか?
18 非浸潤性乳管癌について教えてもらえませんか?
19 非浸潤性小葉癌の治療について教えてもらえませんか?
20 乳頭状病変とは?
21 葉状腫瘍とは?
22 Paget病とは?
23 炎症性乳癌とは?
24 乳癌の再発・転移にはどのようなものがありますか?
25 乳癌転移・再発時の治療は?
26 妊娠中の乳癌患者はどのように治療するのですか?
27 術前化学療法の適応は?
28 乳癌術後ホルモン療法の薬剤選択はどのようにしていますか?
29 LH-RHa投与終了後,月経が回復した場合,乳癌再発リスクも回復するのでしょうか?
30 乳癌術後ホルモン療法の至適期間は?
31 乳癌の肝転移症例には肝切除術の適応はありますか?
索引








