序文
疾病の治療における大きな手段として薬物治療があります.患者の薬物服用は,昔は医師からの指示による受身的な服薬行動でした.近年,患者はインフォームド・コンセントにより,治療に対する理解と納得をしたうえで,治療に能動的に参加するようになってきました.患者を中心としたチーム医療がまさに求められる時代です.
このチーム医療の中心である患者自身が,自己管理能力を高め,服薬を忠実に行うこと(コンプライアンス)が,薬物治療成功の鍵となります.コンプライアンスを高めるためには,医療スタッフが患者の服薬指導に対して主体性をもち,薬物ならびに病気の知識をもって,患者の生活状態あるいは環境などにあわせて薬物治療に対する適切な説明・指導ならびに生活指導を行っていく必要があります.
このような時代背景の下に,看護師などの医療スタッフ養成校で永年薬理学の授業をしてきた経験を踏まえ,学生のみなさんによりわかりやすいテキストを提供したいという思いが本書発行の動機となりました.薬物の名前を暗記するということではなく,
病気の治療において「なぜ」薬物が効くのか
「いつ」薬物の効きめはどのくらいつづくのか?
「どこで」薬物の効く場所(組織・器官あるいは受容体など)はどこか?
「どんな」薬物の働きはどんなものか?
薬物は「何を」目的に投与されたのか
といったことを理解しやすい本作りを目指しました.また,薬物にはいろいろな薬理作用があり,その作用強度により主作用(治療目的として使用される作用)や副作用(身体にとって目的としない,よくない作用)があります.使用方法によっては「くすり」にもなり,「リスク」をともなう毒物にもなるので,薬物は「両刃の剣」であり,医療スタッフは薬物についてよく理解する必要があります.
はじめて薬理学を学ぶ人にとって薬物の作用機序は特に理解しにくいものです.本書では,できるだけ図を使用し,促進作用を実線,抑制作用を点線であらわすことにより薬物の作用機序を視覚的に理解できるように工夫しました.
また,本書の構成は,総論,各論の2つの部分からなり,総論を読むことにより,薬理学の大筋をつかむことができるようになっています.一方,各論では疾患別に薬物の解説をすることにより,よくみられる疾患の学習をしながら合わせて薬物についても学べるものとしました.疾患と重ねあわせて,薬物の効くメカニズムを理解することで,より実践的な知識を身につけることができると思います.薬物が複数の疾患に使用される場合,薬物の作用機序については重点的に解説する項を設け,他の疾患部分からは参照頁の表示により理解できるようにし,学習の便を図りました.
これからは,一つの薬物に対するより深い理解が医療スタッフに要求される時代になっていくと考えます.そこで,作用機序だけでなく,薬物の副作用,相互作用の起こる仕組み,薬物の保管・管理方法などさまざまな面から解説しました.こうしたことを深く考えることによって,臨床現場におけるさまざまな場面での応用ができる力が生まれてくるのではないでしょうか.
本書が,みなさんの学習に少しでも役立つことを願っております.読者からのご意見やご批判を賜れば幸いです.
最後に,記述にあたり参考にした書籍の著者へ謝意を表します.また,本書の企画・出版に一方ならぬご理解とご尽力を賜りました医歯薬出版スタッフに心より御礼申し上げます.
2004年12月
中嶋敏勝
疾病の治療における大きな手段として薬物治療があります.患者の薬物服用は,昔は医師からの指示による受身的な服薬行動でした.近年,患者はインフォームド・コンセントにより,治療に対する理解と納得をしたうえで,治療に能動的に参加するようになってきました.患者を中心としたチーム医療がまさに求められる時代です.
このチーム医療の中心である患者自身が,自己管理能力を高め,服薬を忠実に行うこと(コンプライアンス)が,薬物治療成功の鍵となります.コンプライアンスを高めるためには,医療スタッフが患者の服薬指導に対して主体性をもち,薬物ならびに病気の知識をもって,患者の生活状態あるいは環境などにあわせて薬物治療に対する適切な説明・指導ならびに生活指導を行っていく必要があります.
このような時代背景の下に,看護師などの医療スタッフ養成校で永年薬理学の授業をしてきた経験を踏まえ,学生のみなさんによりわかりやすいテキストを提供したいという思いが本書発行の動機となりました.薬物の名前を暗記するということではなく,
病気の治療において「なぜ」薬物が効くのか
「いつ」薬物の効きめはどのくらいつづくのか?
「どこで」薬物の効く場所(組織・器官あるいは受容体など)はどこか?
「どんな」薬物の働きはどんなものか?
薬物は「何を」目的に投与されたのか
といったことを理解しやすい本作りを目指しました.また,薬物にはいろいろな薬理作用があり,その作用強度により主作用(治療目的として使用される作用)や副作用(身体にとって目的としない,よくない作用)があります.使用方法によっては「くすり」にもなり,「リスク」をともなう毒物にもなるので,薬物は「両刃の剣」であり,医療スタッフは薬物についてよく理解する必要があります.
はじめて薬理学を学ぶ人にとって薬物の作用機序は特に理解しにくいものです.本書では,できるだけ図を使用し,促進作用を実線,抑制作用を点線であらわすことにより薬物の作用機序を視覚的に理解できるように工夫しました.
また,本書の構成は,総論,各論の2つの部分からなり,総論を読むことにより,薬理学の大筋をつかむことができるようになっています.一方,各論では疾患別に薬物の解説をすることにより,よくみられる疾患の学習をしながら合わせて薬物についても学べるものとしました.疾患と重ねあわせて,薬物の効くメカニズムを理解することで,より実践的な知識を身につけることができると思います.薬物が複数の疾患に使用される場合,薬物の作用機序については重点的に解説する項を設け,他の疾患部分からは参照頁の表示により理解できるようにし,学習の便を図りました.
これからは,一つの薬物に対するより深い理解が医療スタッフに要求される時代になっていくと考えます.そこで,作用機序だけでなく,薬物の副作用,相互作用の起こる仕組み,薬物の保管・管理方法などさまざまな面から解説しました.こうしたことを深く考えることによって,臨床現場におけるさまざまな場面での応用ができる力が生まれてくるのではないでしょうか.
本書が,みなさんの学習に少しでも役立つことを願っております.読者からのご意見やご批判を賜れば幸いです.
最後に,記述にあたり参考にした書籍の著者へ謝意を表します.また,本書の企画・出版に一方ならぬご理解とご尽力を賜りました医歯薬出版スタッフに心より御礼申し上げます.
2004年12月
中嶋敏勝
■薬理学総論■
第1章 医療における薬物
1 薬理学とは
2 医療従事者と法律
3 薬理作用
4 用量と薬理作用
5 受容体と作用
6 コンプライアンス
7 薬理作用を規定する因子
第2章 生体における薬物の移動
1 吸収
2 分布
3 代謝
4 排泄
5 薬物動態のまとめ
第3章 薬物に影響を与える生体の因子
1 個体差による影響
2 性差による影響
3 遺伝による影響
4 薬物連用による影響
5 食事による影響
6 疾患による影響
7 年齢による影響
第4章 ライフサイクルと薬物
1 妊娠期
2 胎児期
3 成長期(新生児期,乳児期,幼児期,学童期)
4 老齢期
第5章 薬物の効く仕組み(薬力学)
I 薬理作用の仕組み
A 調節物質の働きと薬物
1 神経伝達物質
2 オータコイド(生体内活性物質)
3 ホルモン
B イオンチャネル,トランスポーターに働く薬物
C 酵素に働く薬物
D 物理化学的作用により作用を発揮する薬物
E 微生物や悪性腫瘍細胞に働く薬物
II 麻酔薬・睡眠薬の効く仕組み
A 麻酔薬
1 局所麻酔
2 全身麻酔
B 睡眠薬
第6章 薬物の相互作用・薬物と食物の相互作用
A 薬物動態学的相互作用
1 吸収における相互作用
2 分布における相互作用
3 代謝における相互作用
4 排泄における相互作用
B 薬力学的相互作用
第7章 副作用・中毒
1 薬物による有害作用
2 副作用
3 中毒
第8章 薬物の保管・管理
1 毒薬・劇薬
2 麻薬・覚せい剤
3 放射性医薬品
4 医薬品
第9章 薬物と臨床検査
1 薬物血中濃度モニタリング
2 検査値に対する薬物の影響
第10章 サプリメント・ビタミン・輸液
1 食べ物の区分
2 サプリメント
3 保健機能食品制度
4 ビタミン
5 輸液
■薬理学各論■
第1章 炎症
I.感染症
抗感染症薬
●細菌感染症
抗菌薬(抗細菌薬)
抗生物質/合成抗菌薬
●真菌症
抗真菌薬
●ウイルス感染症
抗ウイルス薬
抗ヘルペス薬/抗B型肝炎薬/抗C型肝炎薬/抗インフルエンザ薬/抗HIV薬
II.消毒薬
III.ワクチン・予防接種
IV.自己免疫疾患
A.臓器非特異的自己免疫疾患
●関節リウマチ
関節リウマチに用いる薬物
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)/疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)/ステロイド性抗炎症薬
●全身性エリテマトーデス(SLE)
免疫抑制薬
B.臓器特異的自己免疫疾患
●シェーグレン症候群
●特発性血小板減少性紫斑病(ITP)
第2章 腫瘍
●悪性腫瘍
抗癌薬
・アルキル化薬
・代謝拮抗薬
プリン代謝拮抗物質/プリン作動薬/ピリミジン代謝拮抗物質/葉酸代謝拮抗薬
・紡錘体毒としての植物アルカロイド
・抗生物質性抗癌物質
・酵素製剤
・白金化合物
・トポイソメラーゼに作用する植物アルカロイド
・糖アルコール誘導体
・ステロイド合成阻害薬
・分子標的作用薬
・ホルモン
性ホルモン/糖質コルチコイド
・分化誘導性薬物
・宿主機能賦活薬(BRM)
・放射性物質
・その他の腫瘍干渉物質
●良性腫瘍
第3章 代謝・内分泌の異常による疾患
●糖尿病
糖尿病治療薬
・インスリン
・経口血糖降下薬
スルホニル尿素剤(SU剤)/速効型食後血糖降下薬/ビグアナイド剤(BG剤)/食後過血糖改善薬(α-グルコシダーゼ阻害薬)/インスリン抵抗性改善薬
・糖尿病性合併症
・低血糖
●甲状腺機能異常症
・甲状腺機能低下症
甲状腺ホルモン薬
・甲状腺機能亢進症
ヨード薬/抗甲状腺薬
・甲状腺炎
●高脂血症
高脂血症治療薬
・コレステロール低下薬
HMG-CoA還元酵素阻害薬/陰イオン交換樹脂/過酸化抑制薬
・トリグリセリド低下薬
フィブラート系薬物/ニコチン酸製剤
●痛風
・急性痛風性関節炎
痛風発作治療薬
コルヒチン/非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
・高尿酸血症
高尿酸血症治療薬
尿酸生成阻害薬/尿酸排泄促進薬/尿アルカリ化薬
●卵巣機能低下症(無排卵症)
●不妊
●アルコール性肝障害
第4章 脳・神経の疾患
A.機能性神経疾患
●てんかん
抗てんかん薬
電位依存性Na+チャネル遮断薬/バルビツール酸系薬物/ベンゾジアゼピン系薬物/GABAトランスアミナーゼ阻害薬/T型Ca2+チャネル遮断薬
●頭痛
頭痛治療薬
非ステロイド性抗炎症薬/トリプタン系薬物/エルゴタミン製剤/Ca2+チャネル遮断薬/その他の頭痛治療薬
B.神経変性疾患
●パーキンソン病
抗パーキンソン薬
レボドパ/抗コリン薬/ドパミン受容体作動薬/ドパミン遊離促進薬/モノアミン酸化酵素阻害薬/ドロキシドパ
●アルツハイマー病
アルツハイマー病治療薬
ドネペジル
C.脳血管障害
●くも膜下出血
●脳内出血
●脳貧血
昇圧薬/抗不安薬/その他
●脳梗塞
第5章 精神の疾患
●痴呆
●統合失調症
抗精神病薬
・定型抗精神病薬
フェノチアジン系抗精神病薬/ブチロフェノン系抗精神病薬/ベンズアミド系抗精神病薬
・非定型抗精神病薬
セロトニン・ドパミン拮抗薬(SDA)/多元受容体標的化抗精神病薬(MARTA)
●躁うつ病
・抗うつ薬
複素環系抗うつ薬/選択的セロトニン再取込み阻害薬(SSRI)/セロトニン・ノルアドレナリン再取込み阻害薬(SNRI)/モノアミン酸化酵素(MAO)阻害薬
・抗躁薬
炭酸リチウム
●不安神経症
抗不安薬
ベンゾジアゼピン系薬物-HT1A受容体作動薬/選択的セロトニン再取込み阻害薬
第6章 血液の疾患
●貧血
貧血治療薬
鉄剤/ビタミンB12・葉酸/エリスロポエチン
●血栓症
抗血栓薬
・抗血小板薬
・抗凝固薬
・血栓溶解薬
第7章 循環器の疾患
●高血圧
抗高血圧薬(降圧薬)
・降圧利尿薬
・Ca遮断薬
・交感神経遮断薬
α1受容体遮断薬/β受容体遮断薬/中枢性降圧薬
・レニン・アンジオテンシン系抑制薬
・その他の抗高血圧薬
●心不全
強心薬
・細胞内サイクリックAMPを高める強心薬
β受容体作動薬/III型ホスホジエステラーゼ阻害薬
・細胞内サイクリックAMPを高めない強心薬
ジギタリス(強心配糖体)
・カルシウムの感受性を高める強心薬
●不整脈
抗不整脈薬
・Ia群抗不整脈薬
・Ib群抗不整脈薬
・Ic群抗不整脈薬
・II群抗不整脈薬
・III群抗不整脈薬
・IV群抗不整脈薬
・その他の抗不整脈薬
●狭心症
抗狭心症薬
有機硝酸薬/β受容体遮断薬/Ca遮断薬/その他の抗狭心症薬
第8章 腎臓・泌尿器の疾患
●浮腫
利尿薬
・近位尿細管に作用する利尿薬
炭酸脱水酵素阻害薬
・ヘンレループに作用する利尿薬
ループ利尿薬
・遠位尿細管・集合管に作用する利尿薬
チアジド系利尿薬/アルドステロン拮抗薬
・浸透圧利尿薬
●神経因性膀胱
弛緩型に使用する薬物
痙直性型に使用する薬物
●前立腺肥大症
抗アンドロゲン薬
α1受容体遮断薬
第9章 消化器の疾患
●胃・十二指腸潰瘍
胃・十二指腸潰瘍治療薬
・攻撃因子抑制薬
ヒスタミンH2受容体遮断薬/抗コリン薬/選択的ムスカリン受容体遮断薬/胃液の酸性を中和する薬物(制酸薬)/プロトンポンプ阻害薬/抗ペプシン薬/抗ガストリン薬/ドパミンD2受容体遮断薬/鎮静薬
・防御因子増強薬
プロスタグランジン製剤/その他の防御因子増強薬
・除菌療法
●胆石症
胆道疾患に用いる薬物
・利胆薬
第10章 呼吸器の疾患
●慢性閉塞性肺疾患(COPD)
・慢性気管支炎
・気管支拡張薬
β2受容体作動薬/キサンチン系薬物/抗コリン薬(副交感神経遮断薬)
・非麻薬性鎮咳薬(去痰作用のある)
・去痰薬
・肺気腫
●気管支喘息
気管支喘息治療薬
・発作治療薬
・長期調整薬
長時間作用型気管支拡張薬/抗炎症薬/抗アレルギー薬
第11章 感覚器の疾患
●めまい(メニエール病)
・制吐薬
フェノチアジン系抗精神病薬/ヒスタミンH1遮断薬-HT3受容体遮断薬
・鎮暈薬
抗めまい薬/交感神経作動薬(β受容体作動薬)/制酸薬
・脳循環・代謝改善薬
●緑内障
緑内障治療薬
縮瞳薬/交感神経作動薬/交感神経遮断薬/プロスタグランジン系薬物/炭酸脱水酵素(CA)阻害薬
●皮膚疾患
皮膚外用薬
・表在性白癬・皮膚粘膜カンジダ症
・蕁麻疹
・接触性皮膚炎
・疱疹(ヘルペス)
■セルフチェック
■索引
第1章 医療における薬物
1 薬理学とは
2 医療従事者と法律
3 薬理作用
4 用量と薬理作用
5 受容体と作用
6 コンプライアンス
7 薬理作用を規定する因子
第2章 生体における薬物の移動
1 吸収
2 分布
3 代謝
4 排泄
5 薬物動態のまとめ
第3章 薬物に影響を与える生体の因子
1 個体差による影響
2 性差による影響
3 遺伝による影響
4 薬物連用による影響
5 食事による影響
6 疾患による影響
7 年齢による影響
第4章 ライフサイクルと薬物
1 妊娠期
2 胎児期
3 成長期(新生児期,乳児期,幼児期,学童期)
4 老齢期
第5章 薬物の効く仕組み(薬力学)
I 薬理作用の仕組み
A 調節物質の働きと薬物
1 神経伝達物質
2 オータコイド(生体内活性物質)
3 ホルモン
B イオンチャネル,トランスポーターに働く薬物
C 酵素に働く薬物
D 物理化学的作用により作用を発揮する薬物
E 微生物や悪性腫瘍細胞に働く薬物
II 麻酔薬・睡眠薬の効く仕組み
A 麻酔薬
1 局所麻酔
2 全身麻酔
B 睡眠薬
第6章 薬物の相互作用・薬物と食物の相互作用
A 薬物動態学的相互作用
1 吸収における相互作用
2 分布における相互作用
3 代謝における相互作用
4 排泄における相互作用
B 薬力学的相互作用
第7章 副作用・中毒
1 薬物による有害作用
2 副作用
3 中毒
第8章 薬物の保管・管理
1 毒薬・劇薬
2 麻薬・覚せい剤
3 放射性医薬品
4 医薬品
第9章 薬物と臨床検査
1 薬物血中濃度モニタリング
2 検査値に対する薬物の影響
第10章 サプリメント・ビタミン・輸液
1 食べ物の区分
2 サプリメント
3 保健機能食品制度
4 ビタミン
5 輸液
■薬理学各論■
第1章 炎症
I.感染症
抗感染症薬
●細菌感染症
抗菌薬(抗細菌薬)
抗生物質/合成抗菌薬
●真菌症
抗真菌薬
●ウイルス感染症
抗ウイルス薬
抗ヘルペス薬/抗B型肝炎薬/抗C型肝炎薬/抗インフルエンザ薬/抗HIV薬
II.消毒薬
III.ワクチン・予防接種
IV.自己免疫疾患
A.臓器非特異的自己免疫疾患
●関節リウマチ
関節リウマチに用いる薬物
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)/疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)/ステロイド性抗炎症薬
●全身性エリテマトーデス(SLE)
免疫抑制薬
B.臓器特異的自己免疫疾患
●シェーグレン症候群
●特発性血小板減少性紫斑病(ITP)
第2章 腫瘍
●悪性腫瘍
抗癌薬
・アルキル化薬
・代謝拮抗薬
プリン代謝拮抗物質/プリン作動薬/ピリミジン代謝拮抗物質/葉酸代謝拮抗薬
・紡錘体毒としての植物アルカロイド
・抗生物質性抗癌物質
・酵素製剤
・白金化合物
・トポイソメラーゼに作用する植物アルカロイド
・糖アルコール誘導体
・ステロイド合成阻害薬
・分子標的作用薬
・ホルモン
性ホルモン/糖質コルチコイド
・分化誘導性薬物
・宿主機能賦活薬(BRM)
・放射性物質
・その他の腫瘍干渉物質
●良性腫瘍
第3章 代謝・内分泌の異常による疾患
●糖尿病
糖尿病治療薬
・インスリン
・経口血糖降下薬
スルホニル尿素剤(SU剤)/速効型食後血糖降下薬/ビグアナイド剤(BG剤)/食後過血糖改善薬(α-グルコシダーゼ阻害薬)/インスリン抵抗性改善薬
・糖尿病性合併症
・低血糖
●甲状腺機能異常症
・甲状腺機能低下症
甲状腺ホルモン薬
・甲状腺機能亢進症
ヨード薬/抗甲状腺薬
・甲状腺炎
●高脂血症
高脂血症治療薬
・コレステロール低下薬
HMG-CoA還元酵素阻害薬/陰イオン交換樹脂/過酸化抑制薬
・トリグリセリド低下薬
フィブラート系薬物/ニコチン酸製剤
●痛風
・急性痛風性関節炎
痛風発作治療薬
コルヒチン/非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
・高尿酸血症
高尿酸血症治療薬
尿酸生成阻害薬/尿酸排泄促進薬/尿アルカリ化薬
●卵巣機能低下症(無排卵症)
●不妊
●アルコール性肝障害
第4章 脳・神経の疾患
A.機能性神経疾患
●てんかん
抗てんかん薬
電位依存性Na+チャネル遮断薬/バルビツール酸系薬物/ベンゾジアゼピン系薬物/GABAトランスアミナーゼ阻害薬/T型Ca2+チャネル遮断薬
●頭痛
頭痛治療薬
非ステロイド性抗炎症薬/トリプタン系薬物/エルゴタミン製剤/Ca2+チャネル遮断薬/その他の頭痛治療薬
B.神経変性疾患
●パーキンソン病
抗パーキンソン薬
レボドパ/抗コリン薬/ドパミン受容体作動薬/ドパミン遊離促進薬/モノアミン酸化酵素阻害薬/ドロキシドパ
●アルツハイマー病
アルツハイマー病治療薬
ドネペジル
C.脳血管障害
●くも膜下出血
●脳内出血
●脳貧血
昇圧薬/抗不安薬/その他
●脳梗塞
第5章 精神の疾患
●痴呆
●統合失調症
抗精神病薬
・定型抗精神病薬
フェノチアジン系抗精神病薬/ブチロフェノン系抗精神病薬/ベンズアミド系抗精神病薬
・非定型抗精神病薬
セロトニン・ドパミン拮抗薬(SDA)/多元受容体標的化抗精神病薬(MARTA)
●躁うつ病
・抗うつ薬
複素環系抗うつ薬/選択的セロトニン再取込み阻害薬(SSRI)/セロトニン・ノルアドレナリン再取込み阻害薬(SNRI)/モノアミン酸化酵素(MAO)阻害薬
・抗躁薬
炭酸リチウム
●不安神経症
抗不安薬
ベンゾジアゼピン系薬物-HT1A受容体作動薬/選択的セロトニン再取込み阻害薬
第6章 血液の疾患
●貧血
貧血治療薬
鉄剤/ビタミンB12・葉酸/エリスロポエチン
●血栓症
抗血栓薬
・抗血小板薬
・抗凝固薬
・血栓溶解薬
第7章 循環器の疾患
●高血圧
抗高血圧薬(降圧薬)
・降圧利尿薬
・Ca遮断薬
・交感神経遮断薬
α1受容体遮断薬/β受容体遮断薬/中枢性降圧薬
・レニン・アンジオテンシン系抑制薬
・その他の抗高血圧薬
●心不全
強心薬
・細胞内サイクリックAMPを高める強心薬
β受容体作動薬/III型ホスホジエステラーゼ阻害薬
・細胞内サイクリックAMPを高めない強心薬
ジギタリス(強心配糖体)
・カルシウムの感受性を高める強心薬
●不整脈
抗不整脈薬
・Ia群抗不整脈薬
・Ib群抗不整脈薬
・Ic群抗不整脈薬
・II群抗不整脈薬
・III群抗不整脈薬
・IV群抗不整脈薬
・その他の抗不整脈薬
●狭心症
抗狭心症薬
有機硝酸薬/β受容体遮断薬/Ca遮断薬/その他の抗狭心症薬
第8章 腎臓・泌尿器の疾患
●浮腫
利尿薬
・近位尿細管に作用する利尿薬
炭酸脱水酵素阻害薬
・ヘンレループに作用する利尿薬
ループ利尿薬
・遠位尿細管・集合管に作用する利尿薬
チアジド系利尿薬/アルドステロン拮抗薬
・浸透圧利尿薬
●神経因性膀胱
弛緩型に使用する薬物
痙直性型に使用する薬物
●前立腺肥大症
抗アンドロゲン薬
α1受容体遮断薬
第9章 消化器の疾患
●胃・十二指腸潰瘍
胃・十二指腸潰瘍治療薬
・攻撃因子抑制薬
ヒスタミンH2受容体遮断薬/抗コリン薬/選択的ムスカリン受容体遮断薬/胃液の酸性を中和する薬物(制酸薬)/プロトンポンプ阻害薬/抗ペプシン薬/抗ガストリン薬/ドパミンD2受容体遮断薬/鎮静薬
・防御因子増強薬
プロスタグランジン製剤/その他の防御因子増強薬
・除菌療法
●胆石症
胆道疾患に用いる薬物
・利胆薬
第10章 呼吸器の疾患
●慢性閉塞性肺疾患(COPD)
・慢性気管支炎
・気管支拡張薬
β2受容体作動薬/キサンチン系薬物/抗コリン薬(副交感神経遮断薬)
・非麻薬性鎮咳薬(去痰作用のある)
・去痰薬
・肺気腫
●気管支喘息
気管支喘息治療薬
・発作治療薬
・長期調整薬
長時間作用型気管支拡張薬/抗炎症薬/抗アレルギー薬
第11章 感覚器の疾患
●めまい(メニエール病)
・制吐薬
フェノチアジン系抗精神病薬/ヒスタミンH1遮断薬-HT3受容体遮断薬
・鎮暈薬
抗めまい薬/交感神経作動薬(β受容体作動薬)/制酸薬
・脳循環・代謝改善薬
●緑内障
緑内障治療薬
縮瞳薬/交感神経作動薬/交感神経遮断薬/プロスタグランジン系薬物/炭酸脱水酵素(CA)阻害薬
●皮膚疾患
皮膚外用薬
・表在性白癬・皮膚粘膜カンジダ症
・蕁麻疹
・接触性皮膚炎
・疱疹(ヘルペス)
■セルフチェック
■索引








