序文
リハ栄養の2冊目の書籍を医歯薬出版株式会社から出版させていただくことになりました.前書「PT・OT・STのためのリハビリテーション栄養─栄養ケアがリハを変える」との出会いがPTとしての転機になった,前書を使用してリハ部内で学習会を行った,歯科にとっても重要だなどの反応を聞き,リハ栄養という言葉をつくってよかったと感じています.今回はPT・OT・STだけでなく,リハ栄養にかかわるすべての職種向けの書籍としました.リハ栄養の考え方やリハNSTは,リハ関連職種以外にも有用です.執筆者の職種もできるだけ多彩としました.
2010年からPT・OT・ST,歯科衛生士も日本静脈経腸栄養学会のNST専門療法士を取得できるようになりました.このこともリハと栄養の距離を近づける方向に働くと考えています.多くのPT・OT・ST,歯科衛生士にNST専門療法士を目指してほしいです.
本来,栄養状態を評価しなければ,リハの機能評価と予後予測,リハプラン,リハプログラムの適切な立案と実施はできません.つまり,リハにとって栄養はバイタルサインの1つといえます.栄養ケアなくしてリハなし,リハなくして栄養ケアなしです.当面はリハ栄養の言葉や考え方の普及が目標ですが,長期的にはリハ栄養という言葉を用いなくてもリハと栄養管理を併用することが当然という時代にしたいです.
リハ栄養の実践でADLやQOLが著明に改善する患者をみてきました.一方,今でも重度の栄養障害,餓死寸前の状態にもかかわらず,リハで筋力やADLを改善させてほしいというリハ依頼があります.重度の栄養障害や不適切な栄養管理であることが認識されずに,積極的なレジスタンストレーニングや長時間の機能訓練が実施されて逆効果となっていることがあります.そのため,本書ではサルコペニア(骨格筋減少症,筋肉減少症)の評価と介入に重点を置きました.サルコペニアを適切に評価できれば,このような事態は少なくなります.臨床現場にサルコペニアの方はたくさんいますので,まずはサルコペニアの存在を疑うようにしていただけるとうれしいです.
今回は私の尊敬する仲間に執筆をお願いしました.皆様が快く引き受けて執筆してくださったおかげで,前書よりリハ栄養の重要性と対象の広さを表現することができました.執筆者の皆様に深謝いたします.
最後に医歯薬出版株式会社の小口真司さんには,企画,執筆,編集などで今回も大変お世話になりました.心よりお礼申し上げます.
2010年11月
若林秀隆
リハ栄養の2冊目の書籍を医歯薬出版株式会社から出版させていただくことになりました.前書「PT・OT・STのためのリハビリテーション栄養─栄養ケアがリハを変える」との出会いがPTとしての転機になった,前書を使用してリハ部内で学習会を行った,歯科にとっても重要だなどの反応を聞き,リハ栄養という言葉をつくってよかったと感じています.今回はPT・OT・STだけでなく,リハ栄養にかかわるすべての職種向けの書籍としました.リハ栄養の考え方やリハNSTは,リハ関連職種以外にも有用です.執筆者の職種もできるだけ多彩としました.
2010年からPT・OT・ST,歯科衛生士も日本静脈経腸栄養学会のNST専門療法士を取得できるようになりました.このこともリハと栄養の距離を近づける方向に働くと考えています.多くのPT・OT・ST,歯科衛生士にNST専門療法士を目指してほしいです.
本来,栄養状態を評価しなければ,リハの機能評価と予後予測,リハプラン,リハプログラムの適切な立案と実施はできません.つまり,リハにとって栄養はバイタルサインの1つといえます.栄養ケアなくしてリハなし,リハなくして栄養ケアなしです.当面はリハ栄養の言葉や考え方の普及が目標ですが,長期的にはリハ栄養という言葉を用いなくてもリハと栄養管理を併用することが当然という時代にしたいです.
リハ栄養の実践でADLやQOLが著明に改善する患者をみてきました.一方,今でも重度の栄養障害,餓死寸前の状態にもかかわらず,リハで筋力やADLを改善させてほしいというリハ依頼があります.重度の栄養障害や不適切な栄養管理であることが認識されずに,積極的なレジスタンストレーニングや長時間の機能訓練が実施されて逆効果となっていることがあります.そのため,本書ではサルコペニア(骨格筋減少症,筋肉減少症)の評価と介入に重点を置きました.サルコペニアを適切に評価できれば,このような事態は少なくなります.臨床現場にサルコペニアの方はたくさんいますので,まずはサルコペニアの存在を疑うようにしていただけるとうれしいです.
今回は私の尊敬する仲間に執筆をお願いしました.皆様が快く引き受けて執筆してくださったおかげで,前書よりリハ栄養の重要性と対象の広さを表現することができました.執筆者の皆様に深謝いたします.
最後に医歯薬出版株式会社の小口真司さんには,企画,執筆,編集などで今回も大変お世話になりました.心よりお礼申し上げます.
2010年11月
若林秀隆
第1章─リハビリテーション栄養の考え方
リハビリテーション栄養
サルコペニア
メッツと活動係数
栄養不良とリハビリテーション
第2章─リハビリテーションの基本知識
リハビリテーションとICF
ADL・QOL
身体障害者手帳・介護保険
PT・OT・ST・MSWの業務
第3章─栄養の基本知識
糖質の生化学
脂質の生化学
蛋白質の生化学
微量栄養素の生化学
運動栄養学
飢餓時の代謝
侵襲時の代謝
悪液質
第4章─リハビリテーションで問題となる栄養不良
筋力低下
持久力低下
摂食・嚥下障害
病棟でのADL低下
口腔・咀嚼機能障害
第5章─リハビリテーション栄養管理
リハビリテーション栄養管理
リハビリテーション栄養スクリーニング
リハビリテーション栄養アセスメント
リハビリテーション栄養ケアプラン
リハビリテーション栄養モニタリング
第6章─リハビリテーション栄養と看護
リハビリテーション看護
第7章─リハビリテーション栄養と薬剤・サプリメント
主に筋肉源となるサプリメントについて
第8章─リハビリテーション栄養と検査
リハビリテーション栄養における検査
第9章─リハビリテーション栄養と歯科
口腔ケアの必要性
義歯型装置による摂食・嚥下状態の改善
第10章─小児のリハビリテーション栄養
小児のリハビリテーション栄養
第11章─術後早期リハビリテーション栄養
術後早期リハビリテーション栄養
ERASプロトコール
経口補水療法
第12章─リハビリテーションNST
リハビリテーションNST
NST専門療法士
チーム形態
第13章─在宅リハビリテーション栄養
住宅訪問栄養食事指導,居宅療養管理指導(=訪問栄養指導)
地域一体型NST
NST・嚥下連絡票
第14章─主な疾患・障害のリハビリテーション栄養
廃用症候群
脳卒中
頭部外傷
脊髄損傷
脳性麻痺
パーキンソン病
末梢神経障害
筋萎縮性側索硬化症
多発性筋炎・皮膚筋炎
誤嚥性肺炎
褥瘡
肥満
糖尿病
大腿骨頸部骨折
関節リウマチ
SLE・強皮症
変形性関節症
がん
終末期がん
リンパ浮腫
慢性閉塞性肺疾患
慢性心不全
肝不全
慢性腎不全
下肢切断
熱傷
認知症
後期高齢者
神経性食思不振症
リハビリテーション栄養
サルコペニア
メッツと活動係数
栄養不良とリハビリテーション
第2章─リハビリテーションの基本知識
リハビリテーションとICF
ADL・QOL
身体障害者手帳・介護保険
PT・OT・ST・MSWの業務
第3章─栄養の基本知識
糖質の生化学
脂質の生化学
蛋白質の生化学
微量栄養素の生化学
運動栄養学
飢餓時の代謝
侵襲時の代謝
悪液質
第4章─リハビリテーションで問題となる栄養不良
筋力低下
持久力低下
摂食・嚥下障害
病棟でのADL低下
口腔・咀嚼機能障害
第5章─リハビリテーション栄養管理
リハビリテーション栄養管理
リハビリテーション栄養スクリーニング
リハビリテーション栄養アセスメント
リハビリテーション栄養ケアプラン
リハビリテーション栄養モニタリング
第6章─リハビリテーション栄養と看護
リハビリテーション看護
第7章─リハビリテーション栄養と薬剤・サプリメント
主に筋肉源となるサプリメントについて
第8章─リハビリテーション栄養と検査
リハビリテーション栄養における検査
第9章─リハビリテーション栄養と歯科
口腔ケアの必要性
義歯型装置による摂食・嚥下状態の改善
第10章─小児のリハビリテーション栄養
小児のリハビリテーション栄養
第11章─術後早期リハビリテーション栄養
術後早期リハビリテーション栄養
ERASプロトコール
経口補水療法
第12章─リハビリテーションNST
リハビリテーションNST
NST専門療法士
チーム形態
第13章─在宅リハビリテーション栄養
住宅訪問栄養食事指導,居宅療養管理指導(=訪問栄養指導)
地域一体型NST
NST・嚥下連絡票
第14章─主な疾患・障害のリハビリテーション栄養
廃用症候群
脳卒中
頭部外傷
脊髄損傷
脳性麻痺
パーキンソン病
末梢神経障害
筋萎縮性側索硬化症
多発性筋炎・皮膚筋炎
誤嚥性肺炎
褥瘡
肥満
糖尿病
大腿骨頸部骨折
関節リウマチ
SLE・強皮症
変形性関節症
がん
終末期がん
リンパ浮腫
慢性閉塞性肺疾患
慢性心不全
肝不全
慢性腎不全
下肢切断
熱傷
認知症
後期高齢者
神経性食思不振症








