はじめに
現在,歯科医療業界は歴史はじまって以来の構造不況に直面しています.
業界全体としては,明るい兆しを見出せないまま次第に厳しい局面を迎えつつあります.しかし,不況下にもめげず良好な業績をあげている歯科医院があるかと思えば,不振を余儀なくされているところもあります.
この二極分化は経営力格差のなせるわざといってよいでしょう.
それゆえ近年,歯科医業経営問題はかつてないほど脚光を浴びてきましたが,歯科医業経営全体を俯瞰しながら個々の経営問題にとり組んだ実務書は少ないようです.
この機会に日頃のご愛顧に感謝するとともに,微力ではありますが,いささかなりともお役に立てばと三年前から筆を起こし,やっとこのほど上梓の運びとなりました.
『総点検!あなたの歯科医院経営』は,昨今歯科医業経営が直面している問題点の本質と実態を探り,そのうえに立って歯科医院経営の総点検の指針を示し,サバイバルのための具体的な理念・方針・戦略・実務を事例中心に綴ったもので,職業生活の大半を経営コンサルタントとして過ごさせていただいた決算書であり,実験済みの報告書でもあります.
本書をご活用いただくことによりあなたの歯科医院経営が一段と充実・発展するうえで寄与できるならば,これに勝る喜びはありません.
最後に本書の出版に関して,二つ返事で快諾を賜り,そのうえ,格別のご配意をいただいた医歯薬出版株式会社に厚くお礼申しあげます.
一九九九年初秋 大林茂夫
現在,歯科医療業界は歴史はじまって以来の構造不況に直面しています.
業界全体としては,明るい兆しを見出せないまま次第に厳しい局面を迎えつつあります.しかし,不況下にもめげず良好な業績をあげている歯科医院があるかと思えば,不振を余儀なくされているところもあります.
この二極分化は経営力格差のなせるわざといってよいでしょう.
それゆえ近年,歯科医業経営問題はかつてないほど脚光を浴びてきましたが,歯科医業経営全体を俯瞰しながら個々の経営問題にとり組んだ実務書は少ないようです.
この機会に日頃のご愛顧に感謝するとともに,微力ではありますが,いささかなりともお役に立てばと三年前から筆を起こし,やっとこのほど上梓の運びとなりました.
『総点検!あなたの歯科医院経営』は,昨今歯科医業経営が直面している問題点の本質と実態を探り,そのうえに立って歯科医院経営の総点検の指針を示し,サバイバルのための具体的な理念・方針・戦略・実務を事例中心に綴ったもので,職業生活の大半を経営コンサルタントとして過ごさせていただいた決算書であり,実験済みの報告書でもあります.
本書をご活用いただくことによりあなたの歯科医院経営が一段と充実・発展するうえで寄与できるならば,これに勝る喜びはありません.
最後に本書の出版に関して,二つ返事で快諾を賜り,そのうえ,格別のご配意をいただいた医歯薬出版株式会社に厚くお礼申しあげます.
一九九九年初秋 大林茂夫
序章 いま必要なのは経営の総点検だ
1.構造変動下の歯科医業を直視せよ………1
1 歯科医師過剰時代の訪れ
2 医療保険制度のピンチ
3 歯科医業は「減収・減益」
2.二十一世紀の歯科医業を展望する……9
1 まだ増加する歯科医師数
2 二十一世紀の医療保険は効率重視
3 歯科医業の本格的受難時代開幕
3.活路をどこに見出すか……19
1 避けて通れないリストラ
2 歯科医院リストラの方向付け
第1章 歯科医業の経営フレームとその働き……27
1.これが歯科医業経営の枠組み……27
1 歯科医業経営のフレーム
2 マーケティングの役割と内容
3 とりまく環境の変化と視点
4 ロケーションの見直しが課題
5 「ヒト」の役割と働き
6 「モノ」の管理とその知恵
7 「カネ」を活かす経理
8 経営の核として院長は何をなすべきか
2.経営のカンどころを探る……57
1 医療法規で定められた権利・義務
2 無形で手づくりのサービス
3 「つくりだめ」ができない
4 「ヒト」に依存する経営体質
3.どうすれば利益はあがるのか……63
1 総資本利益率とは何か
2 利益を生み出す三つのキーワード
第2章 問題点のピックアップを急げ……68
1.「問題点」とは何か……68
1 問題点を浮上させる
2 問題点発見の手がかり
2.チェックリストを駆使せよ……74
1 便利なチェックリスト
2 問われているトップマネジメント能力
3 顧客重視のマーケティング展開
4 ロケーションの見直しも課題
5 経営を支える「ヒト」の管理
6 利益づくりに貢献する「モノ」の管理
7 経営の生命線「カネ」の管理
8 経営の集大成である財務諸表の分析
3.問題点のポイントを絞れ……113
1 問題点を集約し本質にせまる
2 問題点の集約事例
第3章 問題点をどう克服していくか……119
1.状況によって打つべき手をかえよ……119
1 ライフサイクルは一つの決め手
2 経営規模というハードル
2.業績によって打つべき手はかわる……130
1 増収・増益と打つべき手
2 増収・減益と打つべき手
3 減収・増益と打つべき手
4 減収・減益と打つべき手
3.体質によって打つべき手が違う……138
1 高固定費・高分岐点型
2 高固定費・低分岐点型
3 低固定費・高分岐点型
4 低固定費・低分岐点型
4.行動へのアプローチ……149
1 行動のための起爆剤
2 突破口を絞り込む
3 行動計画づくり
第4章 栄光はこうして勝ちとれ……155
1.経営の足もとをしっかり固めよ……155
1 経営理念を高く掲げて進め
2 労働条件の憲法:就業規則
3 マニュアルとは仕事の「虎の巻」だ
2.経営戦略が繁栄を約束する……176
1 新しき酒は新しき革袋に
2 石橋を叩いて渡る堅実経営
3 叩けよ,さらば開かれん
3.経営の節目を大切にしょう……187
1 仕掛ける経営に脱皮せよ
2 組織強化は一日にしてならず
3 「五省」の精神を活かせ
4.変化に適応した経営を目ざせ……200
1 何でも患者に聞いてみる 2 患者との心理的距離を短縮する
3 ブラッシング指導ニーズに着眼
第5章 経営病回避とその処方箋……212
1.院長の資質未熟による経営病……212
1 父っちゃん坊や症候群
2 数字回避症候群
3 タコツボ思考症候群
2.環境に適合しないために起こる経営病……224
1 経営効率忘却症
2 利益確保失調症
3 ぐりはま頻発症
3.よくない習慣がもたらす経営病……235
1 問題点先送り病
2 死に金使い病
3 場あたり成り行き病
4.管理技術不足ゆえの経営病……246
1 人使い未熟症
2 クレーム多発症
3 勘定合って銭足らず症
終章 骰子は投げられた……259
1.トップ自ら脱皮・変身せよ……259
2.勇者はルビコンを渡る……262
3.サバイバルのための「経営七原則」……264
1.構造変動下の歯科医業を直視せよ………1
1 歯科医師過剰時代の訪れ
2 医療保険制度のピンチ
3 歯科医業は「減収・減益」
2.二十一世紀の歯科医業を展望する……9
1 まだ増加する歯科医師数
2 二十一世紀の医療保険は効率重視
3 歯科医業の本格的受難時代開幕
3.活路をどこに見出すか……19
1 避けて通れないリストラ
2 歯科医院リストラの方向付け
第1章 歯科医業の経営フレームとその働き……27
1.これが歯科医業経営の枠組み……27
1 歯科医業経営のフレーム
2 マーケティングの役割と内容
3 とりまく環境の変化と視点
4 ロケーションの見直しが課題
5 「ヒト」の役割と働き
6 「モノ」の管理とその知恵
7 「カネ」を活かす経理
8 経営の核として院長は何をなすべきか
2.経営のカンどころを探る……57
1 医療法規で定められた権利・義務
2 無形で手づくりのサービス
3 「つくりだめ」ができない
4 「ヒト」に依存する経営体質
3.どうすれば利益はあがるのか……63
1 総資本利益率とは何か
2 利益を生み出す三つのキーワード
第2章 問題点のピックアップを急げ……68
1.「問題点」とは何か……68
1 問題点を浮上させる
2 問題点発見の手がかり
2.チェックリストを駆使せよ……74
1 便利なチェックリスト
2 問われているトップマネジメント能力
3 顧客重視のマーケティング展開
4 ロケーションの見直しも課題
5 経営を支える「ヒト」の管理
6 利益づくりに貢献する「モノ」の管理
7 経営の生命線「カネ」の管理
8 経営の集大成である財務諸表の分析
3.問題点のポイントを絞れ……113
1 問題点を集約し本質にせまる
2 問題点の集約事例
第3章 問題点をどう克服していくか……119
1.状況によって打つべき手をかえよ……119
1 ライフサイクルは一つの決め手
2 経営規模というハードル
2.業績によって打つべき手はかわる……130
1 増収・増益と打つべき手
2 増収・減益と打つべき手
3 減収・増益と打つべき手
4 減収・減益と打つべき手
3.体質によって打つべき手が違う……138
1 高固定費・高分岐点型
2 高固定費・低分岐点型
3 低固定費・高分岐点型
4 低固定費・低分岐点型
4.行動へのアプローチ……149
1 行動のための起爆剤
2 突破口を絞り込む
3 行動計画づくり
第4章 栄光はこうして勝ちとれ……155
1.経営の足もとをしっかり固めよ……155
1 経営理念を高く掲げて進め
2 労働条件の憲法:就業規則
3 マニュアルとは仕事の「虎の巻」だ
2.経営戦略が繁栄を約束する……176
1 新しき酒は新しき革袋に
2 石橋を叩いて渡る堅実経営
3 叩けよ,さらば開かれん
3.経営の節目を大切にしょう……187
1 仕掛ける経営に脱皮せよ
2 組織強化は一日にしてならず
3 「五省」の精神を活かせ
4.変化に適応した経営を目ざせ……200
1 何でも患者に聞いてみる 2 患者との心理的距離を短縮する
3 ブラッシング指導ニーズに着眼
第5章 経営病回避とその処方箋……212
1.院長の資質未熟による経営病……212
1 父っちゃん坊や症候群
2 数字回避症候群
3 タコツボ思考症候群
2.環境に適合しないために起こる経営病……224
1 経営効率忘却症
2 利益確保失調症
3 ぐりはま頻発症
3.よくない習慣がもたらす経営病……235
1 問題点先送り病
2 死に金使い病
3 場あたり成り行き病
4.管理技術不足ゆえの経営病……246
1 人使い未熟症
2 クレーム多発症
3 勘定合って銭足らず症
終章 骰子は投げられた……259
1.トップ自ら脱皮・変身せよ……259
2.勇者はルビコンを渡る……262
3.サバイバルのための「経営七原則」……264