やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

第2版の序文

 本書が世に出てからはや5年が経過し,その間に地域保健法の施行や介護保険制度の実施など,衛生行政・社会福祉にかかわる新しい動きがあったが,増刷の都度,若干の手直しを行ってきた.しかし,2001年1月からの中央省庁再編により,厚生労働省をはじめ中央官庁は名称のみならず所管事項なども大きく変更されたので,これを機会に全面的に改訂を行い,第2版を出すことにした.同時に,内容的に重複あるいは繁簡のあった個所については,この際見直しを行い,より使いやすいものとなるように心がけた.
 歯科衛生士として,歯科診療の現場のみならず保健所や市町村などに勤務するものも近年増加しており,今後,ますます多くなってくると思われる.また,歯科診療所に勤務していても,地域保健活動に参加協力することも次第に多くなることが予想され,そのようなときに本書をひもといてみることもあろうかと思い,基本的な事柄については,やや詳しく述べるように努めた.
 改訂にあたり,医歯薬出版株式会社編集部の方々には,いろいろお世話になったことをここで感謝し,また,本書をよりよいものとするため,読者の皆様のさらなるご叱正をお願いして,第2版の序に代えたい.
 2001年1月 著者一同
1章 衛生行政
 I 法制概論
  1 法の定義
  2 法の種類
  3 その他の法の分類
  4 衛生法規とは
  5 衛生法規の分類
  6 歯科保健医療関係法規
 II 衛生行政の概要
  1 衛生行政の目的
  2 衛生行政の沿革
  3 歯科衛生行政の沿革
  4 衛生行政の組織
  5 歯科衛生行政の組織
 III 医療の動向
  1 国民の健康と傷病の状況
   <合計特殊出生率>
  2 医療施設の現況
  3 医療関係者の現況
  4 国家統計の概要
2章 歯科関係三法
 I 日本の歯科医療制度の沿革
  1 歯科医学・医術の確立
  2 歯科教育機関と職能団体
 II 歯科医師法
  1 歯科医師法の沿革
  2 歯科医師法の内容
 III 歯科衛生士法
  1 歯科衛生士法の沿革
  2 歯科衛生士法の内容
 IV 歯科技工士法
  1 歯科技工士法の沿革
   <専門士の称号とは?>
  2 歯科技工士法の内容
  3 将来の課題
 V その他の関係法規
  1 医療法
  2 医師法
  3 保健婦助産婦看護婦法
  4 診療放射線技師法
  5 臨床検査技師,衛生検査技師等に関する法律
  6 理学療法士及び作業療法士法
  7 言語聴覚士法
  8 薬事法
  9 食品衛生法,栄養改善法
  10 地域保健法
   <都道府県および市町村における歯科保健業務指針>
3章 社会保障
 I 社会保障の定義
  1 社会保険とは
  2 公的扶助とは
 II 社会保障の内容
  1 所得保障
  2 医療・介護保障
 III 社会保障行政機構の概要
  1 中央行政機構
  2 地方行政機構
  3 その他の社会保障機関
 IV 現行の社会保険
  1 法的分類
  2 被保険者側からの分類
4章 社会福祉
 I 社会福祉行政
  1 社会福祉行政の目的と沿革
  2 国および地方公共団体の行政組織
  3 社会福祉にかかわる専門職種
 II 公的扶助
  1 生活扶助
  2 教育扶助
  3 住宅扶助
  4 医療扶助
  5 介護扶助
  6 出産扶助
  7 生業扶助
  8 葬祭扶助
 III 社会福祉の実際
  1 児童家庭福祉
  2 母子保健
   <母乳栄養の推進>
  3 母子福祉
   <乳幼児突然死症候群(SIDS)>
  4 障害者福祉
  5 老人福祉
   <寝たきりゼロへの10カ条>
   <寝たきりゼロへの“歯”の7カ条>
  6 老人保健
   <老人保健法関係の歯科の保健事業>
  7 公費負担医療
  8 その他の社会福祉
5章 医療保険
 I 医療保険の概要
  1 歯科衛生士と医療保険
 II 医療保険の仕組み
  1 保険者
  2 被保険者
  3 被扶養者
  4 保険医療機関,保険薬局
  5 保険医,保険薬剤師
  6 療養の給付
  7 「保険医療機関及び保険医療養担当規則」(療担規則)
  8 診療報酬審査支払機関
 III 医療保険の実際
  1 健康保険
  2 船員保険
  3 国家公務員共済組合
  4 地方公務員等共済組合
  5 私立学校教職員共済
  6 国民健康保険
  7 退職者医療制度
  8 老人保健制度
  9 保険診療のながれ

付章 歯科関係法令
 I 歯科衛生士関係法令
  歯科衛生士法・歯科衛生士法施行規則
  歯科衛生