序
近年の歯科医学の進歩は目覚ましく，次から次へと新しい情報がもたらされてきています．口腔領域の疾病の病態についても，従来とは異なった解釈が必要なものも数多く出てきているようです．
本書は，『みてみよう口腔疾患の病因と病態1』の続編です．やはり，『デンタルハイジーン』誌に連載された内容を書籍としてまとめたもので，口腔の形成・形態異常，顎骨の病変，歯牙硬組織・歯髄の病変，唾液腺疾患，全身疾患と口腔病変，口腔領域の置換医療，などについて記載されています．
執筆の基本的なコンセプトは，口腔に現れる病気とはいったい何なのか，原因は何か，病気はどのような変化として認められるのか，またその経過はどうなっているのか，について解説することです．そのため，まず口や歯や顎・頚部・顔面の発生，構造そして機能を把握したうえで，病気の病態や原因を理解していただこうと考え，執筆したつもりです．
読者の皆さんのため，新しい切り口で解説したり，できるだけわかりやすく記載することに努力しました．そして，写真，シェーマ，イラストをできるだけ用いて，読者の皆さんの視覚に訴え，なおかつ，肩がこらない，気軽に読める本を目指したつもりです．
本書が歯科衛生士の皆さんにとって，口腔疾患の病因・病態を理解するうえで，また明日からの臨床での患者さんとのコミュニケーションを構築するうえで，少しでもお役に立てば幸いです．
本書編纂にあたり，共同執筆の先生方，ご協力をいただいた先生方および症例写真を快く提供してくださいました先生方には，それぞれの写真に出所を明記するととともに，ここに深く感謝の意を表します．
また本書を出版するにあたり，深いご理解とご協力をいただいた医歯薬出版株式会社，デンタルハイジーン編集室の諸氏に深甚なる感謝の意を表します．
1994年12月 編著者一同
近年の歯科医学の進歩は目覚ましく，次から次へと新しい情報がもたらされてきています．口腔領域の疾病の病態についても，従来とは異なった解釈が必要なものも数多く出てきているようです．
本書は，『みてみよう口腔疾患の病因と病態1』の続編です．やはり，『デンタルハイジーン』誌に連載された内容を書籍としてまとめたもので，口腔の形成・形態異常，顎骨の病変，歯牙硬組織・歯髄の病変，唾液腺疾患，全身疾患と口腔病変，口腔領域の置換医療，などについて記載されています．
執筆の基本的なコンセプトは，口腔に現れる病気とはいったい何なのか，原因は何か，病気はどのような変化として認められるのか，またその経過はどうなっているのか，について解説することです．そのため，まず口や歯や顎・頚部・顔面の発生，構造そして機能を把握したうえで，病気の病態や原因を理解していただこうと考え，執筆したつもりです．
読者の皆さんのため，新しい切り口で解説したり，できるだけわかりやすく記載することに努力しました．そして，写真，シェーマ，イラストをできるだけ用いて，読者の皆さんの視覚に訴え，なおかつ，肩がこらない，気軽に読める本を目指したつもりです．
本書が歯科衛生士の皆さんにとって，口腔疾患の病因・病態を理解するうえで，また明日からの臨床での患者さんとのコミュニケーションを構築するうえで，少しでもお役に立てば幸いです．
本書編纂にあたり，共同執筆の先生方，ご協力をいただいた先生方および症例写真を快く提供してくださいました先生方には，それぞれの写真に出所を明記するととともに，ここに深く感謝の意を表します．
また本書を出版するにあたり，深いご理解とご協力をいただいた医歯薬出版株式会社，デンタルハイジーン編集室の諸氏に深甚なる感謝の意を表します．
1994年12月 編著者一同
序……iii
1 口腔の形成・形態異常…1
はじめに
先天性異常
鰓の発生とその機能
口腔顔面の発生
口唇裂と口蓋裂
顔裂性嚢胞
歯の発育異常
2 顎骨の病変…15
はじめに
顎骨の仕組みと働き
顎骨の特徴
顎関節の仕組みと働き
顎骨骨随炎
歯性上顎洞炎
線維性骨異形成症
原因不明の顎骨疾患
骨増生
顎関節の病変
おわりに
3 歯牙硬組織 歯髄の病変(1)……29
はじめに
一度失われた歯牙硬組織はもう戻ってはこない
エナメル質の構造と形成過程
歯の発育異常
歯の損傷
おわりに
4 歯牙硬組織 歯髄の病変(2)……43
はじめに
齲蝕の話
齲蝕の分類
エナメル質齲蝕
象牙質齲蝕
セメント質齲蝕
萌出したての永久歯はなぜむし歯になりやすいの?
象牙質の構造と形成過程
象牙質の種類
象牙質の透過性について
おわりに
5 歯牙硬組織 歯髄の病変(3)……57
はじめに
歯髄をつくっているのは何だろう
局所麻酔をしたり，窩洞形成や歯冠形成を行うと，歯髄ではどんな変化が起きるのでしょうか
なぜ歯は痛みを感じるのでしょうか
歯髄の炎症
おわりに
6 顎骨の腫瘍性病変と線維骨病変…71
はじめに
歯原性組織とは
歯原性組織由来の腫瘍性病変
顎骨に存在する成熟した硬組織の特徴
顎骨の線維骨病変
歯原性組織はおいしいか?
7 唾液腺疾患(1)……83
はじめに
唾液はどこでつくられるか
唾液腺を構成している細胞
唾液がつくられるメカニズム
唾液成分の分別
唾液成分の細胞内輸送
唾液が細胞の外に出される仕組み
唾液に含まれている成分
唾液の働き（生理機能）
唾液の働きと口腔疾患
おわりに
8 唾液腺疾患(2)……97
はじめに
貯留嚢胞
唾石症
唾液腺炎
キュットネル腫瘍（慢性硬化性唾液腺炎）
口腔乾燥症（ドライマウス）
シェーグレン症候群
ミクリッツ病
唾液腺腫瘍
おわりに
9 全身疾患と口腔病変(1)……111
はじめに
口腔領域への症状の現れ方
ビタミン欠乏症と口腔内症状
口腔に症状を現す血液疾患
出血性素因というのはいったい何?
出血性素因にはどのようなものがあるのでしょうか
まとめ
10 全身疾患と口腔病変(2)……125
はじめに
白血球の異常で起こる疾患
代謝異常によるもの
内分泌異常
感染症
遺伝性疾患
自己免疫疾患
皮膚疾患
染色体異常
おわりに
11 口腔領域の置換医療…141
特にインプラントについて
はじめに
インプラントは本当に必要な治療法なのか?
歯牙とインプラントはどこが違うのか?
歯牙付着上皮とインプラント周囲上皮はどこが違うのか?
歯牙の歯根膜支持とインプラントの骨支持はどこが違うのか?
インプラント治療を行うのは歯科医師で管理するのは歯科衛生士
インプラントの運命はいかに?
おわりに
12 口腔疾患の病理 そして歯科医療…151
はじめに
病気を治すのは患者さん
QOL（Quality of life） のための QOT & C（Quality of Treatment and Care）
歯の一生と歯科医療
おわりに
編著者一覧……vi
索引……163
1 口腔の形成・形態異常…1
はじめに
先天性異常
鰓の発生とその機能
口腔顔面の発生
口唇裂と口蓋裂
顔裂性嚢胞
歯の発育異常
2 顎骨の病変…15
はじめに
顎骨の仕組みと働き
顎骨の特徴
顎関節の仕組みと働き
顎骨骨随炎
歯性上顎洞炎
線維性骨異形成症
原因不明の顎骨疾患
骨増生
顎関節の病変
おわりに
3 歯牙硬組織 歯髄の病変(1)……29
はじめに
一度失われた歯牙硬組織はもう戻ってはこない
エナメル質の構造と形成過程
歯の発育異常
歯の損傷
おわりに
4 歯牙硬組織 歯髄の病変(2)……43
はじめに
齲蝕の話
齲蝕の分類
エナメル質齲蝕
象牙質齲蝕
セメント質齲蝕
萌出したての永久歯はなぜむし歯になりやすいの?
象牙質の構造と形成過程
象牙質の種類
象牙質の透過性について
おわりに
5 歯牙硬組織 歯髄の病変(3)……57
はじめに
歯髄をつくっているのは何だろう
局所麻酔をしたり，窩洞形成や歯冠形成を行うと，歯髄ではどんな変化が起きるのでしょうか
なぜ歯は痛みを感じるのでしょうか
歯髄の炎症
おわりに
6 顎骨の腫瘍性病変と線維骨病変…71
はじめに
歯原性組織とは
歯原性組織由来の腫瘍性病変
顎骨に存在する成熟した硬組織の特徴
顎骨の線維骨病変
歯原性組織はおいしいか?
7 唾液腺疾患(1)……83
はじめに
唾液はどこでつくられるか
唾液腺を構成している細胞
唾液がつくられるメカニズム
唾液成分の分別
唾液成分の細胞内輸送
唾液が細胞の外に出される仕組み
唾液に含まれている成分
唾液の働き（生理機能）
唾液の働きと口腔疾患
おわりに
8 唾液腺疾患(2)……97
はじめに
貯留嚢胞
唾石症
唾液腺炎
キュットネル腫瘍（慢性硬化性唾液腺炎）
口腔乾燥症（ドライマウス）
シェーグレン症候群
ミクリッツ病
唾液腺腫瘍
おわりに
9 全身疾患と口腔病変(1)……111
はじめに
口腔領域への症状の現れ方
ビタミン欠乏症と口腔内症状
口腔に症状を現す血液疾患
出血性素因というのはいったい何?
出血性素因にはどのようなものがあるのでしょうか
まとめ
10 全身疾患と口腔病変(2)……125
はじめに
白血球の異常で起こる疾患
代謝異常によるもの
内分泌異常
感染症
遺伝性疾患
自己免疫疾患
皮膚疾患
染色体異常
おわりに
11 口腔領域の置換医療…141
特にインプラントについて
はじめに
インプラントは本当に必要な治療法なのか?
歯牙とインプラントはどこが違うのか?
歯牙付着上皮とインプラント周囲上皮はどこが違うのか?
歯牙の歯根膜支持とインプラントの骨支持はどこが違うのか?
インプラント治療を行うのは歯科医師で管理するのは歯科衛生士
インプラントの運命はいかに?
おわりに
12 口腔疾患の病理 そして歯科医療…151
はじめに
病気を治すのは患者さん
QOL（Quality of life） のための QOT & C（Quality of Treatment and Care）
歯の一生と歯科医療
おわりに
編著者一覧……vi
索引……163