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図解 鍼灸臨床手技マニュアル 目次

I 鍼灸医療の芽生えと形成
 1 原始医療の芽生え
 2 中国古代科学史にみる初期の鍼灸医学形成
 3 馬王堆,張家山漢墓の発掘医書類にみる経脈,是動病,所生病ならびに灸
 4 『黄帝内経』の成書年代

II 鍼
 1 鍼器具の変遷
 2 古代「九鍼」
  ざん鍼
   長さ/形態/ 用途/ 変遷
  圓鍼(員鍼,円鍼)
   長さ/形態/ 用途/ 変遷
  てい鍼
   長さ/形態/ 用途/ 変遷
  鋒鍼
   長さ/形態/ 用途/ 変遷
  ハ鍼
   長さ/形態/ 用途/変遷
  圓利鍼(員利鍼,円利鍼)
   長さ/形態/ 用途/変遷
  毫鍼
   長さ/形態/ 用途/ 変遷
  長鍼
   長さ/形態/ 用途/ 変遷
  大鍼
   長さ/形態/ 用途/ 変遷
 3 現代の鍼
  現代の鍼の種類
  鍼(毫鍼)の区分
   鍼柄/ 鍼体
  鍼の材料と成分
   材料/ 成分
  鍼の長さと太さ
   長さ/ 太さ
  「鍼管」について
   種類/ 材質/ 長さ/ 太さ
  鍼器具の点検,薬液浸漬・洗浄,滅菌,保存
   点検/ 薬液浸漬・洗浄/ 滅菌/ 保存
  鍼器具の消毒,滅菌
   高圧蒸気滅菌器/ 紫外線殺菌(消毒)器/ 酸化エチレンガス滅菌器/ 薬液法
  ディスポーザブル鍼の製造工程
  製品での医療用具の表示
   医療用具としての鍼灸器具/ 医療用具の表示

III 鍼の基本手技
 1 現代の刺鍼方式
  種々の鍼入力と生体反応調節
  皮膚の擦過,圧迫,接触,浅刺を行う鍼の基本手技
  小児鍼(接触鍼)/ 粒鍼
  皮内に浅く刺して留める鍼の基本手技
  皮内鍼の仕方/ 円皮鍼の仕方
  皮膚または皮膚・筋内に刺入する鍼の基本手技
  灸頭鍼
 2 刺鍼(毫鍼)の基本手技
  管鍼法での挿管の仕方
  両手挿管法/ 片手挿管法
  管鍼法での穿皮(切皮)の仕方
  刺手
  旋撚術/ 捻転法/ 鍼体の挟持
  押手
  鍼のクリーンテクニックと押手
  抜鍼後のアルコール綿花を介した圧迫
  揉撚法
  前揉法/ 後揉法
  鍼の刺入方向
  直刺/ 斜刺/ 横刺
  鍼の刺入深度
  刺鍼練習法
  刺鍼の練習過程
 3 患者・術者の体位
  患者の体位/ 術者の体位
 4 刺鍼の感覚
  鍼響の必要性/ 刺鍼の強度と閾/ 各種の鍼刺激方法による入力の変化と感覚
 5 現行刺鍼手技
   病巣と病態反応の関連
  単刺術
  置鍼術
  旋撚術と回旋術
   旋撚術/ 回旋術
  雀啄術
  間欠(歇)術
  屋漏術
  随鍼術
  振顫術
  内調術
  示指打法(暁術または暁鍼術)
  副刺激法(気拍術)
  鍼尖転移法(圓鍼術)
  刺鍼転向法(三法術,四傍天,四傍人,四傍地)
  細指術
  散鍼(術)
  管散術
  接触鍼(術)
  乱鍼術
   焼山火と透天涼の手技
 6 刺鍼反応を高める刺激条件とその手技
  患者の精神・情緒的安定
  刺鍼部の皮膚温の調整
  刺鍼反応を高める手技
   催気の手技
   候気の手技
   行気の手技
   循経感伝現象(PSC)
 7 鍼鎮痛の作用仮説
  脊髄後角での鎮痛仮説(ゲートコントロール説に模した新しい鎮痛仮説)
  鍼鎮痛の作用仮説
  鍼,経皮的電気的神経刺激,脊髄後索刺激による鎮痛の作用仮説
 8 鍼治療でみられる事故,有害な事象(過誤,副作用)とその処置
  折鍼
   原因/ 予防/ 処置
  気胸
   原因/ 予防/ 処置
  抜鍼困難
   原因/ 予防/処置
  脳貧血
   原因/ 予防/ 処置
  外出血と内出血
   原因/ 予防/ 処置
  発熱(微熱)と倦怠感
   原因/ 予防/ 処置
  皮膚膨隆
  WHOのガイドラインに示される鍼の安全性
  鍼治療の禁忌/ 重要臓器の傷害

IV 五刺,九刺,十二刺と杉山真伝流18手技
 1 『黄帝内経』に記載される五刺,九刺,十二刺の刺法
  五刺
   半刺の手技/ 豹文刺の手技/ 関刺の手技/ 合谷刺の手技/ 輸刺の手技
  九刺
   輸刺の手技/ 遠道刺の手技/ 経刺の手技/ 絡刺の手技/ 分刺の手技/ 大瀉刺の手技/ 毛刺の手技/ 巨刺の手技/ さい刺の手技
  十二刺
   偶刺の手技/ 報刺の手技/ 恢刺の手技/ 斉刺の手技/ 揚刺の手技/ 直鍼刺の手技/ 輸刺の手技/ 短刺の手技/ 浮刺の手技/ 陰刺の手技/ 傍鍼刺の手技/ 賛刺の手技
 2 杉山真伝流18手技(術)
  雀啄手術之法/ 随鍼手術之法/ 乱鍼手術之法/ 屋漏手術之法/ 細指手術之法/ 四傍天手術之法/ 四傍人手術之法/ 四傍地手術之法/ 三調手術之法/ 気行手術之法/ 三法手術之法/ 圓鍼手術之法/ 温鍼手術之法/ 暁(暁鍼)手術之法/ 内調手術之法/ 気拍(栢)手術之法/ 龍頭手術之法/ 熱行手術之法

V 常用穴の刺鍼
 1 上肢の常用穴の刺鍼
  手の常用穴の刺鍼
   合谷の刺鍼の仕方/ 井穴の刺鍼の仕方/ 手掌・手背の経穴の刺鍼と局所解剖
  前腕の常用穴の刺鍼
   腕関節部の経穴の刺鍼の仕方/ 前腕遠位部の経穴の刺鍼の仕方/ 前腕中央部・近位部の経穴の刺鍼の仕方
  上腕,肩の常用穴の刺鍼
 2 下肢の常用穴の刺鍼
  足の常用穴の刺鍼
   足の経穴部位と主治ならびに局所解剖/ 足の常用穴の刺鍼の仕方
  下腿の常用穴の刺鍼
   下腿の経穴部位と主治/ 足三里の刺鍼の仕方/ 三陰交の刺鍼の仕方/ 復溜の刺鍼の仕方/ 地機の刺鍼の仕方/ 陰陵泉・陽陵泉の刺鍼の仕方/ 下腿の常用穴の局所解剖と刺鍼の仕方
  膝の常用穴の刺鍼
   膝の常用穴の局所解剖,刺鍼の仕方と主治
  大腿・殿部の常用穴の刺鍼
   大腿前面の常用穴の局所解剖,刺鍼の仕方と主治/ 大腿後面の常用穴の局所解剖,刺鍼の仕方と主治/ 環跳の局所解剖,刺鍼の仕方と主治
 3 背部の常用穴の刺鍼
  肩甲上部,肩甲部の常用穴の刺鍼
   肩井,天りょうの局所解剖,刺鍼の仕方と主治/ 肩中兪,肩外兪の局所解剖,刺鍼の仕方と主治/ 秉風,曲垣の局所解剖,刺鍼の仕方と主治/ 天宗の局所解剖,刺鍼の仕方と主治
  肩甲間部(脊柱部の一部を含む)の常用穴の刺鍼
   大椎,陶道,身柱,神道,至陽の局所解剖,刺鍼の仕方と主治/ 肺兪,厥陰兪,心兪の局所解剖,刺鍼の仕方と主治/ 膏肓の局所解剖,刺鍼の仕方と主治/ 神堂の局所解剖,刺鍼の仕方と主治
  肩甲下部(脊柱部の一部を含む)の常用穴の刺鍼
   膈兪の局所解剖,刺鍼の仕方と主治/ 肝兪,胆兪,脾兪の局所解剖,刺鍼の仕方と主治/ 胃兪,胃倉の局所解剖,刺鍼の仕方と主治
  腰部(脊柱部の一部を含む)の常用穴の刺鍼
   三焦兪,腎兪,志室,命門の局所解剖,刺鍼の仕方と主治/ 大腸兪,腰陽関の局所解剖,刺鍼の仕方と主治
  仙骨部の常用穴の刺鍼
   上りょう,小腸兪の局所解剖,刺鍼の仕方と主治/ 次りょう,膀胱兪の局所解剖,刺鍼の仕方と主治/ 中りょう,下りょうの局所解剖,刺鍼の仕方と主治/ 八りょう穴の取穴基準と刺鍼の仕方
 4 胸部の常用穴の刺鍼
   中府の局所解剖,刺鍼の仕方と主治/ 天突,だん中の局所解剖,刺鍼の仕方と主治/ 期門,日月の局所解剖,刺鍼の仕方と主治
 5 腹部の常用穴の刺鍼
   巨闕,中かん,気海,石門,関元,中極の局所解剖,刺鍼の仕方と主治/ 中かん,梁門の局所解剖,刺鍼の仕方と主治/ 肓兪,天枢,大横,帯脈の局所解剖,刺鍼の仕方と主治
  章門,京門の局所解剖,刺鍼の仕方と主治
 6 頭部,頸部の常用穴の刺鍼
   百会,しん会,陽白,頭維の局所解剖,刺鍼の仕方と主治/ 頭部の経穴の横刺の仕方/ 天柱,翳風,風池,完骨の局所解剖,刺鍼の仕方と主治/ 頸部の経穴の刺鍼体位と完骨,天柱,風府,風池,あ門の刺鍼の仕方/ 人迎,扶突の局所解剖,刺鍼の仕方と主治
 7 顔面部の常用穴の刺鍼
   魚腰,四白,侠承漿,下関の局所解剖,刺鍼の仕方と主治/ 睛明の局所解剖,刺鍼の仕方と主治/ 顔面部の常用穴の局所解剖,刺鍼の仕方と主治
 8 奇穴の常用穴の刺鍼
   頭部・顔面部の奇穴の常用穴の局所解剖,刺鍼の仕方と主治/ 背部の奇穴の常用穴の局所解剖,刺鍼の仕方と主治/ 上肢の奇穴の常用穴の局所解剖,刺鍼の仕方と主治/ 下肢の奇穴の常用穴の局所解剖,刺鍼の仕方と主治

VI 灸
 1 灸の起源
 2 灸の変遷と伝来
 3 現代の灸
  現代の灸の種類
   有痕灸
   透熱灸/ 焦灼灸/ 打膿灸
   無痕灸
   隔物灸/ 艾条灸/ 薬物灸
  艾(ヨモギ,もぐさ)
   原料
   ヨモギの和名・別名・方言名/ 成分/ 薬理作用/ 臨床活用
   艾の製法
   精製 艾の組成と形態
   組成/ 形態
   精製 艾の品質と種類
   品質/ 種類
  線香
   原料/ 製法/保管/ 線香の生産地

VII 灸の基本手技
 1 艾艾の選び方
 2 有痕灸の基本手技
  有痕灸(透熱灸)の手順
  灸点の取り方
  艾しゅの作製の仕方(1)―艾のひねり方
  艾のひねり方
  艾しゅの作製の仕方(2)―艾の取り方と置き方,艾しゅの大きさ
  艾の取り方/ 艾の置き方/ 艾しゅの大きさ
  艾しゅの点火の仕方(線香による)
  施灸による熱痛覚の軽減の仕方と 艾しゅ燃焼後の灰の処理
  熱痛覚の軽減の仕方/ 艾しゅ燃焼後の灰の処理
  灸(透熱灸)の刺激量の調節
  艾しゅ
  施灸壮数と灸点部位・灸点数
  壮数/ 灸点部位/ 灸点数
  患者
  灸の補瀉
  施灸の練習法
  施灸の体位
  患者の体位/ 術者の体位
 3 有痕灸による皮膚組織の損傷と回復
  透熱灸による皮膚組織の損傷と回復
  焦灼灸による皮膚組織の損傷と回復
  打膿灸による皮膚組織の損傷と回復
 4 施灸による温度感覚と 艾しゅの燃焼による温度変化
  施灸による温度感覚
  艾しゅの燃焼による底面皮膚上の温度変化
  施灸による皮下組織温度の変化
 5 無痕灸の手技
  知熱灸
   知熱灸の仕方/ 施灸上の注意
  温筒灸
   温筒灸の仕方/ 施灸上の注意
  艾条灸
   艾条灸の仕方/ 施灸上の注意
  生姜灸
   生姜灸の仕方/ 施灸上の注意
  大蒜灸
   大蒜灸の仕方/ 施灸上の注意
  塩(食塩)灸と味噌灸
   塩灸
    塩灸の仕方/ 施灸上の注意
   味噌灸
    味噌灸の仕方/ 施灸上の注意
  和紙灸と押灸
   和紙灸
    和紙灸の仕方/ 施灸上の注意
   押灸
    押灸の仕方/ 施灸上の注意
  薬物灸
   墨灸
   紅灸
   天灸
   漆灸
   水灸
 6 施灸上の注意・過誤・副作用とその処置
  施灸上の注意
  灸痕の化膿
   原因/予防/ 処置
  灸あたり
   原因/ 予防/ 処置
  発熱(微熱)
   原因/予防/ 処置
  WHOのガイドラインに示される灸の安全性

VIII 鍼灸の安全性と感染防止
 1 安全な施術と法的責任
  あん摩マッサージ指圧師,はり師,きゅう師等に関する法律にみる安全な施術
   器具,手指等の消毒/ 消毒設備と環境衛生
  医療事故に対する法的責任
   民事上の責任/ 刑法上の責任/ 行政上の責任
 2 医療従事者の危険行為とリスク・マネージメント
  医療従事者の危険行為
   エラーと違反
  リスク・マネージメント
   アクシデントとインシデント/ クリニカルパス
 3 日常臨床における鍼灸医療事故の防止対策
  鍼灸などでの医療事故
  医療事故の連続発生の防止
  日常臨床での医療事故の防止対策
 4 感染の防止に関するWHOのガイドライン(1999)
  感染の防止/WHO
 5 手洗いと手指消毒
  手洗い前の準備と流水による汚れの洗い流し
  石けんによる手洗い
  消毒薬を用いる手洗い(スクラブ法:洗浄法)
  ペーパータオルによる手拭き
  手洗い後の手指消毒と殺菌力の持続効果
 6 ベッドサイドで行う施術野の消毒と手指消毒
 7 手術用手袋(グローブ)などの使用
 8 指が鍼体に直接触れないディスポ用具の活用
 9 安全で清潔な院内環境の保持
 10 滅菌器による鍼具の滅菌と保管
  鍼具の付着物の除去(洗浄)
  滅菌のための包装
  高圧蒸気滅菌
  酸化エチレンガス滅菌
  乾熱滅菌
  滅菌を終えた既滅菌物の分類・保管
 11 鍼具などの廃棄

付録
 経穴の標準用語(WHO)と米・独・仏語の経穴用語
 ヘルシンキ宣言(WMA,2002)―ヒトを対象とする医学研究の倫理的原則
 患者の権利に関する世界医師会(WMA)リスボン宣言
 鍼の基礎教育と安全性に関するガイドライン(WHO,1999)
 世界鍼灸学会連合会倫理コード(WFAS,1987)
 社団法人全日本鍼灸学会倫理綱領(JSAM,2002)
 WHOおよび諸外国の鍼灸医療の禁忌,安全対策

索引
 組体裁:編集工房プシケ