やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

■第2版の監修者の序
 近年,ライフサイエンスの著しい進歩に伴い,医学の知識と技術の量は膨大となり細分化されてくるなかで,医学教育の質を一層高めるとともに一定の水準を確保する目的で,履修すべき必須の教育内容を精選した“医学教育モデル・コア・カリキュラム”が誕生しました(平成13年3月).そして,「臨床実習開始前の学生評価のための共用試験」(CBT,OSCE)のトライアルを積み重ねて,本年(平成17年)には医学系の全大学が参加して正式実施となります.
 このたび「最新リハビリテーション医学第2版」を発行するにあたっては,このような情況を鑑み,第1版(1999年発行)の趣旨である,医学教育への貢献を目指すために必須のリハ医学の知識・技術を盛り込むことを基本としつつ,新ガイドラインで提示されたコアとなる医学教育のリハ項目に関する内容を十分に取り入れるように企画しました.そして,ここに第1版発行以降6年の経過を経て,4章・52項目に及ぶさらなる充実した内容で発行できますことは,望外の喜びであります.
 執筆は第1版同様,全国の大学を中心とするリハ医学の研修施設で卒前・卒後の教育に携わっておられる,指導的立場の先生方に分担していただきました.教科書としての活用を第一義として内容の調整・洗練をはかるうえで,執筆者の先生方にはしばしば加筆・修正をお願いし,秀逸な内容にしていただきましたことを深謝いたします.
 また,主な読者対象を,医学生ならびにリハ医学会専門医を目指す医師とし,看護師,理学療法士,作業療法士のほか,義肢装具士,言語聴覚士にとっても,それぞれの資格取得に必要なリハ医学の知識を十分に盛り込むように意図しました.若い医師や学生が臨床に携わる折りには,必ず目を通し携行する魅力ある教科書となるよう願っています.
 2005年(平成17年)3月
 米本 恭三

■第1版の監修者の序
 わが国では高齢化の進行に伴って,疾病や障害をもちながら生涯を送る方々が増えてまいりました.その人数が,統計的には70歳を超えると,完全に良好状態の方々と略同数になるとされます.現在,質の良い人生を送るために,すべての年齢を通じて機能障害に対するリハビリテーション医療の必要性が高まっております.そして今も進行中の教育改革は,高等教育のあり方を根底から変えつつあります.卒前の医学教育では,従来に増して臨床実習が重視され,卒後教育でも,実践的な前期・後期研修の充実がはかられ,そして認定医・専門医の制度が定着してまいりました.本書『最新リハビリテーション医学』の企画はそのような時代の要請に答え,21世紀を迎へる我が国の医学教育への貢献を目指しました.
 第一回の企画会議を開いてから3年の月日が経ちましたが,お手元に見る4章・47項目におよぶ充実した内容の書として誕生したことは大きな喜びであります.
 振り返ってみますと,私がリハ医学講座の教育の責任者を務めました間,複数の書物を参考にしつつ毎回レジュメを作って学生に手渡したのを覚えています.多くの医科大学の先生方が同じようにして教育しておられると聞きました.そこで本書の目的をはっきりと,(1)卒前・卒後のリハ医学教育,(2)リハ医療の実践に資する,こととして,編纂いたしました.従って全国の大学を中心とするリハ医学の研修施設で卒前・卒後の教育に携わっておられ,そして現役で指導的立場の先生方にご執筆を分担していただきました.快くお引き受けくださり,ご執筆に当たっては編集委員会側の注文に応じて,しばしばご加筆いただいたことを感謝いたしております.
 本書の企画,編集に当たっては,医師,看護婦,理学療法士,作業療法士のほか,義肢装具士や言語聴覚士(平成9年12月法制定)が,それぞれの資格取得に必要なリハ医学の知識を十分に盛り込むように計りました.従って,4年毎に改定される医師国家試験出題基準中のリハの項目に関する内容は含まれております.
 医療・福祉・健康の広い領域で必要なリハ医学の知識や技術を学ぶ教科書として,医学生をはじめ多くの皆様にご利用いただくことを期待しております.
 稿を終わるに当たり,編集や執筆にご努力いただいた先生方,そして医歯薬出版(株)の皆様に心からの謝意を表します.
 1999年(平成11年)3月
 米本 恭三
●執筆者一覧
●第2版の監修者の序(米本恭三)
●第1版の監修者の序(米本恭三)

第1章 リハビリテーション医学・医療の概要
 1.リハビリテーション医学・医療の成り立ちと発展(明石 謙・米本恭三)
  1.社会と障害者の関係の歴史的概観
  2.わが国でのリハ医学
  3.リハ医学の独自性
 2.リハビリテーションの理念と障害学(椿原彰夫)
  1.リハの理念
  2.リハの4つの側面
  3.リハ医学の考え方
  4.介護と自立支援
  5.障害と国際障害分類
  6.国際障害分類の改訂に関する諸問題
 3.リハビリテーション医療の急性期・回復期・維持期(豊倉 穣・石田 暉)
  1.障害の経過とリハ医療の相期
  2.「急性期」,「回復期」,「維持期」リハ
  3.急性期リハの目的
  4.急性期リハの対象
  5.急性期リハのプロセス
  6.リスク管理とリハ訓練の実際
  7.急性期リハシステムの問題点と展望
  8.急性期における早期リハの効果
  9.保険診療における「早期」「回復期」リハの扱い
 4.保健・医療・福祉の連携(介護保険制度)(近藤克則)
  リハ医療と保健・福祉
   1.リハ医療と保健・予防
   2.リハと福祉・介護
  臨床レベルの連携
   1.連携の必要性と効果
   2.脳卒中病棟と老年医学的総合評価
   3.連携のための技術―ケアマネジメント
   4.分業(分担)と協業(統合)
   5.ケア・チームの4モデル
  制度レベルの連携―介護保険制度
   1.介護保険制度と保健・福祉に関わる制度
   2.介護保険の仕組みと介護サービス利用に至る流れ
  連携の方法と内容
 5.リハビリテーション工学の概要(大橋正洋・藤井直人・沖川悦三)
  1.米国におけるリハ工学の歴史
  2.わが国の現状
  3.リハ工学の応用
  4.リハ工学の課題
第2章 リハビリテーション診療
 1.リハビリテーション診療の手順(米本恭三・小林一成)
  1.はじめに
  2.問診
  3.診察
  4.検査
  5.診断(リハ総括と問題点の整理)
  6.治療
  7.社会復帰(退院)
 2.ADL評価(安藤徳彦)
  1.ADLの定義と評価目的
  2.基本的ADL評価法
  3.臨床的評価方法
  4.広義のADLおよびQOL
 3.画像診断(岡島康友・里宇明元)
  1.リハ領域の画像診断の基礎知識
  2.脳脊髄の画像診断
  3.腎盂・膀胱造影
  4.他の画像診断
 4.神経筋の電気診断学(正門由久・木村彰男)
  1.神経筋の電気生理学の扱う範囲
  2.検査機器および電極
  3.神経伝導検査と針筋電図検査
 5.治療手技のあらまし(眞野行生)
  1.リハチーム
  2.リハ医の役割
  3.理学療法
  4.運動療法
  5.物理療法
  6.作業療法
  7.言語療法
  8.摂食・嚥下訓練療法
  9.リハ看護
  10.装具・義肢療法
  11.リハ機器〈車いす,歩行補助具〉
  12.心理的アプローチ
  13.社会的問題の把握とネットワーキング
  14.在宅指導と環境整備
第3章 障害の病態生理と評価・治療
 1.廃用による障害(廃用症候群)(辻 哲也・里宇明元)
  概要
   1.はじめに
   2.歴史的背景
   3.病態生理と治療の原則
  筋骨格系
   1.筋力低下と筋萎縮
   2.拘縮
   3.骨萎縮
  心血管系
   1.循環血漿量の減少
   2.心機能,全身持久力の低下
   3.起立性低血圧
   4.血栓塞栓症
  代謝系・内分泌系
  呼吸器系
  泌尿器系
  消化器系
  皮膚
  中枢神経系(精神心理面)
 2.運動障害(長谷公隆・千野直一)
  はじめに
  中枢神経系による運動制御と運動障害
   1.運動皮質
   2.小脳と大脳基底核
   3.運動麻痺および運動失調と機能評価
  運動学習とリハビリテーション
  運動障害に対する中枢神経系の適応とリハ治療
 3.歩行障害(森田定雄)
  障害の概要
  病態
   1.正常歩行
   2.異常歩行
   3.歩行障害の原因
   4.評価
  治療
 4.循環機能障害(宮野佐年)
  心臓の生理
   1.ポンプとしての心臓
   2.心筋のエネルギー代謝
   3.運動と循環機能
  障害の概要と病態
   1.心臓の病態
   2.冠循環障害
   3.心不全
   4.刺激伝導異常
  リハビリテーションと循環機能
   1.安静と心負荷
   2.deconditioningの予防とreconditioning
   3.運動強度のモニタリング
   4.酸素消費量(MET),ATおよびAT時の脈拍数
   5.運動負荷方法
  身障者のエネルギー消費
   1.正常者の歩行とエネルギー効率
   2.身体障害者のエネルギー消費
 5.呼吸の障害(田島文博・美津島 隆)
  1.呼吸の基礎
  2.呼吸器の構成
  3.呼吸筋と呼吸筋力測定
  4.呼吸気量
  5.肺胞換気
  6.ガス拡散
  7.肺胞動脈血酸素較差
  8.血液によるガス運搬
  9.呼吸によるpHの調節
  10.呼吸の調節
  11.CO2ナルコーシス
  12.呼吸と運動
  13.おわりに
 6.摂食・嚥下障害(才藤栄一)
  摂食・嚥下の基礎知識
  摂食・嚥下障害の評価
  摂食・嚥下障害への対応
   1.概要
   2.口腔ケア
   3.訓練
   4.代償的手法
   5.経管法
   6.医学的管理
 7.排尿障害(石田 暉)
  障害の概要
  排尿障害の病態
   1.排尿の神経機構
   2.蓄尿と排尿の生理
   3.排尿障害の病態
  評価
   1.診断および検査・機能評価
  治療
   1.薬物療法
   2.神経ブロック
   3.行動療法
   4.バイオフィードバック療法
   5.リハアプローチ
   6.在宅医療と排尿障害
   7.ハンディキャップ(社会的不利)の軽減
 8.褥瘡(新妻淳子・赤居正美)
  1.はじめに
  2.褥瘡の定義と発生要因
  3.褥瘡の評価
  4.褥瘡の治療と再発予防指針
  5.慢性期リハ過程における褥瘡の再発予防
  6.発生要因研究から,再発予防のための研究へ
  7.おわりに
 9.痙縮・固縮(道免和久・梶原敏夫)
  1.障害の概要
  2.古典的病態生理
  3.上位運動ニューロン症候群と痙縮
  4.固縮と関連症状
  5.評価
  6.治療
 10.高次脳機能障害―失行・失認,認知障害のリハビリテーション―(原 寛美)
  1.リハにおける高次脳機能障害の位置づけ
  2.左大脳半球損傷による主な高次脳機能障害―失行とゲルストマン症候群
  3.右大脳半球損傷による高次脳機能障害―視空間認知障害と注意障害
  4.脳外傷のリハ―記憶障害,遂行機能障害
 11.高次脳機能障害―言語障害―(安保雅博・米本恭三)
  構音障害
  障害の概要
  病態生理
  評価
  治療
  失語症
  障害の概要
  病態生理
  評価
   1.外来やベッドサイドでの評価方法
   2.失語症検査法
   3.失語症特有の言語症状
   4.失語症分類
  治療
 12.高次脳機能障害―認知症(痴呆症)―(江藤文夫)
  障害の概要
  病態と診断
   1.原因疾患
   2.診断
  評価
  治療とリハ
   1.薬物療法
   2.非薬物療法
   3.社会資源の活用
 13.加齢による障害(老年症候群)(江藤文夫)
  1.障害の概要
  2.老年病と老年症候群
  3.評価
  4.治療とリハ
 14.発達障害(近藤和泉)
  はじめに
  神経系の発達
   1.シナプス過形成期
   2.シナプス再構成期
   3.運動学習期
  発達の最適期
  発達異常の診断
  発達の機能評価
   1.重症度の分類
   2.予後の予測
   3.経時的な評価および治療効果の判定
  ADL評価のための尺度
  その他の評価尺度
  治療
  開始時期
  各発達時期における治療
   1.修正月齢6カ月まで(出産予定日を基準として)
   2.修正6カ月〜2歳まで
   3.2歳から3歳まで
   4.3歳から6歳まで
   5.6歳から
 15.障害者の性機能(ED)(高坂 哲)
  1.性機能障害の疫学
  2.EDの分類・診断・治療
  3.射精障害
  4.障害者の性機能
  5.おわりに
 16.リハビリテーション心理と障害受容(渡辺俊之)
  1.米国の障害受容理論
  2.日本の障害受容理論
  3.障害受容と環境との相互作用
  4.障害受容の受け皿としての家族と医療スタッフ
  5.否認への対処
  6.落胆への対処
  7.仲間をつくること
  8.おわりに
第4章 疾患とリハビリテーション
 1.脳血管障害 ―1) 急性期―(石神重信・越智文雄・新舎規由)
  疾患概要
   1.疾患概念
   2.病型分類とリハ開始時のリスク
   3.急性期リハの必要性―安静臥床のリスク
   4.併存疾患によるリスク
   5.リハプログラムにおけるリスク
  診断・評価
   1.リスクファクター評価
   2.バイタルサインの測定
   3.ベッドサイドでの神経学的評価
  リハ治療
   1.ベッドサイドリハ
   2.訓練室訓練
   3.リハプログラムの実際と経過―クリニカルパス
   4.急性期リハのあり方と現状
   5.回復期病院(病棟)への転院(転棟)
 1.脳血管障害 ―2) 回復期・維持期―(下堂薗 恵・川平和美・田中信行)
  総論
   1.脳卒中回復期とは
   2.回復期リハの重要性
  脳血管障害回復期のリハにおける評価
   1.医学的管理の必要性
   2.機能障害
   3.能力障害
  脳血管障害回復期のリハ治療
   1.医師の役割と医学的管理
   2.理学療法
   3.作業療法
  脳血管障害維持期のリハ
 2.頭部外傷(渡邉 修・大橋正洋)
  疾患の概要
   1.受傷原因および頻度,年齢層
   2.頭部外傷の分類と受傷機転
   3.急性期治療
  診断
  評価
  頭部外傷の障害像
  リハビリテーションの流れ
  認知リハビリテーション
  患者および家族への QOLを重視したアプローチ
  ガイドラインの紹介
 3.脊髄損傷(石田 暉)
  診断と評価
   1.脊髄髄節と運動機能
   2.新しい神経学的および機能的評価法
   3.損傷の回復
  急性期合併症の評価と対策
   1.意識障害
   2.胸部損傷
   3.麻痺性イレウス
   4.消化性潰瘍
   5.自律神経異常
   6.体温調節障害
   7.骨折
  慢性期の合併症の評価と対策
   1.起立性低血圧
   2.血栓性静脈炎
   3.自律神経過反射
   4.褥瘡
   5.痙縮
   6.骨代謝異常
   7.疼痛
   8.排便障害
   9.性機能障害
   10.心理的問題
  排尿障害のリハビリテーション
   1.排尿管理の目的
   2.麻痺のレベルによる排尿の選択
   3.検査と除外すべき病態
   4.利尿筋括約筋協調不全
   5.尿流動態検査と薬物療法
  リハビリテーション治療
   1.理学療法
   2.装具療法
   3.作業療法
   4.家屋改造
   5.社会復帰
  おわりに
 4.パーキンソン病と変性疾患(中馬孝容・眞野行生)
  錐体外路系の変性疾患
   疾患の概要
    1.パーキンソン病の主な症候
    2.治療のあらまし
   パーキンソン症状の評価
   重症度によるリハビリテーション
    1.Hoehn-Yahr stageI,II
    2.Hoehn-Yahr stageIII
    3.Hoehn-Yahr stageIV
    4.Hoehn-Yahr stageV
  脊髄小脳変性症
   疾患の概要
    1.主な症候
    2.脊髄小脳変性症の診断
    3.治療のあらまし
   障害評価
   治療およびリハビリテーション
    1.運動失調症
    2.錐体路症状
    3.錐体外路症状
    4.自律神経症状
  運動ニューロン疾患
   疾患の概要
    1.主な症候
   評価
   リハビリテーション
    1.運動麻痺に対して
    2.球症状
    3.呼吸筋麻痺
  中枢神経系の変性疾患の在宅ケア
   1.疾患の説明
   2.home evaluation
   3.福祉関連機器
   4.社会資源の活用
 5.関節リウマチ(三上真弘)
  疾患の概要
   1.臨床症状
   2.診断
   3.RAの自然経過
  評価
   1.X線学的評価
   2.病期の評価
   3.RAの活動性の評価
   4.関節の変形
   5.その他の機能障害の評価
   6.ADL評価
   7.RAの亜型
  治療とリハビリテーション
   1.薬物療法
   2.リハビリテーション
 6.末梢神経障害(蜂須賀研二)
  末梢神経の構造
  末梢神経障害
   1.概要
   2.病態
   3.臨床所見
   4.疾患
   5.評価・検査
   6.リハビリテーション
 7.下肢切断と義足(陳 隆明)
  末梢血管障害性切断の増加と切断者の高齢化
   1.下肢切断原因となる疾患
   2.疫学
   3.生命予後
  下肢切断者のリハにおけるチームアプローチ
   1.下肢切断者のリハの流れ
   2.専門職種の役割
  切断術と術後断端ケア
   1.切断術前評価と切断レベルの決定
   2.下肢切断術の原則
   3.切断術直後断端ケアの実際
  義足パーツ―最近の動向も含めて
   1.ソケット
   2.膝継手
   3.足部
  リハゴール設定と義足処方の実際
   1.リハゴール設定の目安
   2.義足処方の実際
  切断者に対するリハビリテーション
   1.義足装着前(切断術前)訓練
   2.義足の適合とチェック
   3.異常歩行の原因と対策
   4.義足歩行訓練
 8.上肢切断と義手(徳弘昭博)
  1.義手の目的と限界
  2.上肢切断
  3.切断部位の選択と切断法
  4.義手の形式
  5.義手の構成
  6.切断部位と義手
  7.義手装着プログラム
  8.上肢切断のリハ
 9.呼吸器疾患(里宇明元)
  概要
  評価
  治療
   1.包括的呼吸リハ
   2.急性期・周術期の呼吸リハ
   3.神経筋疾患に対する呼吸リハ
 10.心筋梗塞(牧田 茂・間嶋 満)
  1.はじめに
  2.心筋梗塞の現状・病態・診断・治療
  3.心臓リハの効果
  4.心臓リハプログラム
  5.運動負荷試験
  6.運動処方
  7.退院指導
  8.抵抗運動
  9.心不全患者の運動療法
  10.おわりに
 11.生活習慣病と内部障害(上月正博)
  生活習慣病
   1.望ましい生活習慣
   2.生活習慣病とは
   3.高血圧
   4.肥満と肥満症
   5.高脂血症
   6.糖尿病
  内部障害
   1.内部障害とは
   2.急増する内部障害者
   3.内部障害リハの概念
   4.内部障害リハにおける最近の進歩
  生活習慣病と内部障害におけるリハの今後の展望
 12.骨・関節疾患(堀井基行・久保俊一)
  総論
   1.評価
   2.治療手段
  各論
   1.肩関節周囲炎
   2.非外傷性肩関節不安定症
   3.変形性膝関節症
   4.人工股関節置換術後
 13.骨折(吉永勝訓)
  骨折のリハビリテーション
   1.骨折治療の概要
   2.評価
   3.リハの実際
  高齢者の大腿骨頚部骨折
   1.骨折の分類と治療の概要
   2.リハの実際
 14.骨粗鬆症(千田益生・濱田全紀・堅山佳美)
  1.概要
  2.評価・診断
  3.予防・治療
 15.頚肩腕痛(横串算敏)
  1.疾患の概要
  2.評価
  3.リハビリテーション
 16.腰痛(志波直人・梅津祐一)
  1.評価
  2.治療方針
  3.リハビリテーション
 17.スポーツ外傷・障害(村尾 浩・山口 淳)
  1.疾患の概要
  2.評価
  3.リハの実際
 18.複合性局所疼痛症候群(CRPS)・RSD(水間正澄)
  概要
  診断と評価
   1.診断基準
   2.臨床症状
   3.検査
   4.疼痛の評価
  リハビリテーションの実際
   1.CRPSの治療
   2.理学療法・作業療法
   3.神経ブロック
   4.薬物療法
   5.その他
 19.熱傷(鈴木大雅・古市照人)
  患者の評価
   1.熱傷の評価
   2.呼吸機能
   3.運動機能
   4.精神状態
   5.その他の合併症および患者プロフィール
  リハビリテーションの実際
   1.急性期のリハ
   2.長期リハ
  おわりに
 20.脳性麻痺(朝貝芳美)
  1.脳性麻痺の定義
  2.発生頻度と原因の歴史的変化
  3.病型と麻痺型分類
  4.(リ)ハビリテーションの特徴
  5.早期診断・訓練
  6.脳性麻痺児に対するハビリのあり方
  7.痙縮の治療
 21.筋ジストロフィー・二分脊椎(花山耕三・石田 暉)
  筋ジストロフィー
   1.疾患の概要
   2.診断・評価
   3.リハビリテーション
  二分脊椎
   1.疾患の概要
   2.診断・評価
   3.リハビリテーション
 22.精神疾患(リハビリテーション分野でとくによく遭遇するもの)(先崎 章)
  うつと発動性低下
   1.はじめに
   2.うつ病
   3.失語症者のうつ病をどのようにしてみつけるか,どう対応するか
   4.抑うつ神経症による抑うつ
   5.発動性低下
   6.情動表出の低下
  統合失調症合併例のリハ
   1.はじめに
   2.リハの構造と統合失調症
   3.統合失調症の症状と診断
   4.リハのむずかしさと具体的な対応法
   5.リハ対応にあたってのポイント
  ヒステリー(転換性障害)
   1.転換性障害(conversion disorder)
   2.解離性障害(dissociative disorder)
  適応障害
  心的外傷後ストレス症候群(PTSD)
 23.視覚障害(江口 清)
   1.障害の評価
   2.リハ(ロービジョンケア)の実際
 24.平衡障害・聴覚障害(染矢富士子・立野勝彦)
  平衡障害
   1.疾患の概要
   2.評価
   3.リハビリテーション
  聴覚障害
   1.疾患の概要
   2.評価
   3.リハビリテーション
 25.悪性腫瘍(出江紳一)
  cancer rehabilitationの概念
  リハビリテーション上の問題点
   1.臓器レベルの障害
   2.問題点(ニーズ)の実態
  各腫瘍に共通なリハの進め方
   1.原則
   2.臨床意思決定とインフォームドコンセントの問題
   3.ウイルス性腫瘍と医療従事者の保護
   4.小児の悪性腫瘍で考慮すること
   5.患者・家族教育
  腫瘍の部位・病態ごとのリハ
   1.乳癌
   2.リンパ浮腫
   3.転移性骨腫瘍
   4.脳腫瘍
   5.頭頚部腫瘍
   6.放射線による瘢痕拘縮
   7.骨・軟部組織腫瘍
   8.肺癌
   9.骨髄移植
   10.全身体力消耗状態
   11.癌性疼痛

■付表
 1.関節可動域表示ならびに測定法
 2.国際生活機能分類(ICF)
 3.障害者の権利に関する宣言
 4.身体障害者障害程度等級表
 5.補装具の支給体系
 6.粗大運動能力分類システム―改訂日本語版Ver. 1.3―(GMFCS)
 7.日本整形外科学会肩関節疾患治療成績判定基準
  ・股関節機能判定基準(JOA SCORE)
  ・変形性膝関節症治療成績判定基準
 8.高次脳機能検査法
  ・STLA(標準失語症検査プロフィール)
  ・WAB(WAB下位検査プロフィール)
 9.SIAS:Stroke Impairment Assessment Set
 10.介護保険制度におけるサービスの種類
 11.介護保険制度における居宅サービス等
 12.介護保険制度における地域密着型サービス

 和文索引
 欧文索引