内容紹介
悪性リンパ腫分類の変遷とWHO分類の意義,および臨床医に必要な表面マーカーと悪性リンパ腫についてふれ,次に悪性リンパ腫の生物学と分子生物学,疫学・発症機構,治療法,およびエビデンスに基づくリンパ腫の治療と新たな展開について解説.さらに新規薬剤についても紹介した.
目次
概論
悪性リンパ腫分類の変遷とWHO分類の意義−リンパ腫分類の過去・現在・未来……中村栄男
臨床医に必要な表面マーカーと悪性リンパ腫……島津 浩・大田泰徳
悪性リンパ腫の生物学と分子生物学
胸腺内CD4T細胞・CD8T細胞の分化決定機構……木村元子
Hodgkinリンパ腫における Reed-Sternberg 細胞−EBウイルスとの関連も含めて……下山芳江・中村栄男
SIL2R,その他の予後因子……遠西大輔
PAX5-B細胞の運命決定因子……米野由希子
BCL2 とMYC-dual hit lymphoma/leukemia……富田直人
悪性リンパ腫におけるBlimp-1の異常−Blimp-1はactivated B cell lymphomaで高率に変異を認める……半下石 明
リンパ腫抗体療法におけるエフェクターメカニズム−ADCCとCDC……三嶋雄二
DNAマイクロアレイと遺伝子発現解析に基づく予後判定……真田 昌
疫学・発症機構
HTLV-1感染・疫学とATL発症機構……吉田光昭
悪性リンパ腫とHelicobacter Pylori……瀬戸加大
悪性リンパ腫の病期分類と予後予測因子……新津 望
AIDS関連悪性リンパ腫−その現状と治療戦略……岡田誠治
NHLの効果判定規準とFDG-PET……渡辺 隆
Castleman病とIgG4関連疾患−多クローン性高γ−グロブリン血症からの鑑別……正木康史・梅原久範
治療法
悪性リンパ腫の治療:Fludarabine……千原 大・鈴木律朗
ゼヴァリン(R)−放射免疫療法……崔 日承・鵜池直邦
放射線療法の適応と実際……小口正彦
免疫療法の現状と展望……安川正貴
自家造血幹細胞移植の有効性と適応……森島泰雄
同種造血幹細胞移植(フル移植&ミニ移植)の有効性と適応……神田善伸
エビデンスに基づくリンパ腫の治療とあらたな展開
濾胞性リンパ腫−未治療例の治療戦略とあらたな展開……鈴木達也
マントル細胞リンパ腫……朝井洋晶・安川正貴
びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫……横山雅大
未分化大細胞型リンパ腫……磯部泰司・小松則夫
Burkittリンパ腫:診断と治療の変遷−難治性疾患の予後はいかにして変わったか……森 政樹
MALTリンパ腫の治療……伊豆津宏二
血管内大細胞型B細胞性リンパ腫−早期診断と治療の進歩……五十嵐忠彦
成人T細胞白血病リンパ腫……今泉芳孝・塚崎邦弘
NK/T細胞リンパ腫−エビデンスに基づいた新しい治療……山口素子
末梢T細胞リンパ腫−治療法の現況と展望……鈴宮淳司
血管免疫芽球性T細胞リンパ腫−病理・病態・治療……岡本昌隆
新規薬剤
Bendamustine……飛内賢正
リンパ腫に対するBortezomib療法……薄井紀子
難治性B細胞リンパ腫に期待される新規抗体医薬−新規抗CD20抗体薬:Ofatumumab,GA101とVeltuzumab……小椋美知則
抗CD22抗体医薬:inotuzumab ozogamicin−抗CD20抗体の次世代抗体……照井康仁
HDAC阻害剤……坂尻さくら
CCR4抗体−悪性リンパ腫に対する新規抗体療法……石田高司・上田龍三
悪性リンパ腫におけるmTOR阻害剤……土橋史明
抗CD30抗体医薬……中川靖章
■サイドメモ目次
MHC拘束性とは
エピジェネティクス
DLBCLとMYC 再構成
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の分類
共焦点レーザー走査型顕微鏡
Fcγ受容体
胚中心型(GCB)びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)と非胚中心型(non-GCB)DLBCL
多剤併用療法(HAART)
測定可能病変
標的病変
二方向積和(SPD)
IgG4関連疾患研究を取り巻く現況
Indolent lymphoma
放射免疫療法
リンパ腫は放射線に弱い
癌に対する免疫遺伝子治療
Groupe d'Etude des Lymphomes Folliculaires(GELF)による high tumor burden criteria
ベンダムスチン(Bendamustine)
Anaplastic lymphoma kinase(ALK)の機能異常と腫瘍化
分類不能B細胞リンパ腫 DLBCL/BL中間型
HTLV-1キャリアにおけるATL発症リスク
ATLの診療についての国際的合意形成
限局期鼻NK/T細胞リンパ腫の放射線治療に関する各国研究者の見解相違の背景
PTCLの国際共同研究
AITLに対し期待される抗体療法
Indolent B細胞リンパ腫に対する新薬開発とbendamustine
第二世代のプロテアソーム阻害薬
抗体医薬のターゲット
エピジェネティクスとは?
ケモカイン
癌遺伝子依存
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