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261巻11号 2017年6月10日
IL-7 Biology
はじめに
AYUMI IL-7 Biology はじめに 生田宏一
  インターロイキン7(IL-7)は1988年に,骨髄ストローマ細胞株が産生するプレB細胞の増殖を促すサイトカインとして同定された.その後,IL-7は初期T細胞の増殖・生存にも働くことがわかるとともに,末梢でのT細胞の絶対数を一定に保つ恒常性増殖反応において重要な働きをしていることが明らかとなった.さらに,記憶T細胞がIL-7受容体(IL-7R)を高発現しており,その維持にIL-7が重要な働きをしていることがわかっている.また最近では,自然リンパ球がIL-7Rを高発現していることから,IL-7の関与が注目されている.
 このように,IL-7については多くのことが明らかになったように見えるが,実際には不明な点が多く残されている.あらゆるサイトカイン研究に共通にいえるが,これまではおもに標的細胞と多量のサイトカインの反応が試験管内の培養系で解析されてきた.しかし実際の生体内で,どの細胞が産生しているのか? 局所の実効濃度はどのくらいか? 標的細胞に入るシグナルの強さと持続は? 個々の細胞から産生されるサイトカインの局所での機能は? というような基本的な問題が未解決のまま残されている.
 本特集では,まずIL-7 biologyの生理的な側面について,IL-7産生細胞と局所の機能および成熟T細胞におけるIL-7Rの機能について説明いただいた.さらに,IL-7は免疫応答や疾患とも関連があり,皮膚免疫と皮膚疾患における機能,腸管免疫と大腸炎における機能,骨芽細胞が産生するIL-7と敗血症の関係について解説していただいた.最後に,IL-7の応用的な側面について,IL-7産生性Bacille de Calmette et Guérin(BCG)および抗腫瘍応答におけるIL-7の効果について説明いただいた.
 このように,基礎から臨床にわたりIL-7研究の最新の知見を概観することで,新しいIL-7の姿が見えてくることを期待する.
目 次
IL-7産生細胞の可視化と機能──多能性造血前駆細胞からリンパ球までの分化を方向づける骨髄IL-7ニッチの同定……原崇裕 詳細
胸腺と末梢のT細胞におけるIL-7レセプターの機能……谷一靖江 詳細
皮膚および皮膚疾患におけるIL-7……中溝聡・椛島健治 詳細
IL-7とIL-17A+γδ型T細胞──IL-7産生BCGワクチンの応用……吉開泰信 詳細
IL-7による腸管粘膜の免疫調節と大腸炎……永石宇司・渡辺守 詳細
骨芽細胞のIL-7と敗血症によるリンパ球減少……寺島明日香・高柳広 詳細
IL-7の抗腫瘍応答における功罪――抗腫瘍免疫応答の増強による抗腫瘍効果と炎症誘導を介した腫瘍形成の促進……鈴木利宙・安部良 詳細
TOPICS
【免疫学】
2型自然リンパ球の制御機構……古賀諭・茂呂和世 
【輸血学】
在宅輸血――現状と今後の課題……藤田浩 
【腎臓内科学】
腎臓病を引き起こす“入口”分子としてのメガリン……斎藤亮彦 
連載
【性差医学・医療の進歩と臨床展開】
16.循環器疾患における性差……多胡素子・他 
【臓器移植の現状と課題】
はじめに……江川裕人 
1.臓器移植の歴史と現況……高原史郎 
フォーラム
はじめの一歩を押し出されて踏み出してみる……広田喜一
【パリから見えるこの世界】
57.現代フランスにおける「生の哲学」,そして哲学すべき状況とは?……矢倉英隆 
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IL-7 Biology
261巻11号 2017年6月10日
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