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257巻2号 2016年4月9日
急速進行性糸球体腎炎Update
はじめに
AYUMI 急速進行性糸球体腎炎Update はじめに 要伸也
  急速進行性糸球体腎炎(rapidly progressive glomerulonephritis:RPGN)は,わが国では「腎炎を示す尿所見を伴い,数週から数カ月の経過で急速に腎不全が進行する症候群」と定義される.原疾患はさまざまであるが,共通した病理像(半月体形成性糸球体腎炎)を示し,螢光抗体法によって,@抗糸球体基底膜(GBM)抗体型(抗GBM病),A免疫複合体型(ループス腎炎など),Bpauci-immune型,の3つに分けられる.このうちpauci-immune型がもっとも多く,ほとんどは抗好中球細胞質抗体(anti-neutrophil cytoplasmic antibody:ANCA)関連腎炎である.多くはMPA(顕微鏡的多発血管炎)またはGPA(多発血管炎性肉芽腫症)の腎合併症として現れる.ANCA関連腎炎は中高年に多く発症するため,高齢化が進むわが国でRPGNの頻度は増えつつある.これらいずれの疾患も放置するとほとんどが末期腎不全に至るため,迅速な診断と積極的治療が肝要である.
 最近,AMCA関連腎炎・血管炎に関してさまざまな角度からの調査・研究が進み,その病態や臨床像が明らかになってきた.海外と日本では病型(MPO-ANCA,PR3-ANCA)の分布が違うことも国際比較から明らかにされ,腎病理所見から予後を推測する試みもなされている.治療についてもエビデンスが集積しつつあり,B細胞をターゲットとした分子標的薬がよい成績をあげている.しかし,抗体産生機序はいまだ解明されておらず,治療の目標が病勢の抑制と臓器障害の回避にあることに変わりはない.
 以上のような背景のもと,2014年,厚生労働省進行性腎障害に関する調査研究班から「RPGN診療ガイドライン2014」が発行された.ANCA関連腎炎を中心に,ループス腎炎,抗GBM抗体型腎炎を含むRPGN各疾患についてエビデンスに基づいた治療指針が示されており,日常診療に役立つ内容となっている.
 本特集では,ANCA関連腎炎をはじめとするRPGNについて,病態・病理から最新の治療法までをそれぞれの分野のエキスパートにご執筆いただいた.本特集を通じてRPGN,およびRPGNをきたす各疾患への理解が深まり,研究の発展につながることを期待している.
目 次
わが国のRPGN診療の現状と課題……金子修三・他 詳細
わが国における腎臓病レジストリーとRPGNのコホート研究……杉山斉・他 詳細
ANCA関連血管炎・腎炎の分類・診断と疫学……藤元昭一 詳細
ANCA関連腎炎の病理……城謙輔・井上千裕 詳細
ANCA関連血管炎・腎炎の病態……山崎修・平橋淳一 詳細
急速進行性腎炎症候群を呈したANCA関連血管炎のガイドラインと最新治療……有村義宏 詳細
抗糸球体基底膜(GBM)抗体型糸球体腎炎……平山浩一・小林正貴 詳細
免疫複合体型急速進行性糸球体腎炎の最新知見と治療戦略──ループス腎炎を中心に……廣村桂樹 詳細
TOPICS
【血液内科学】
急性前骨髄球性白血病の分子機構──最近の知見……松下弘道 
【腎臓内科学】
Sirt1を介した尿細管-糸球体連関……長谷川一宏・他 
【免疫学】
Regnase-1とRoquinによる炎症性mRNAの制御……三野享史・竹内理 
連載
【医学教育の現在――現状と課題】
10.女性医師キャリア教育の学習目標……木下牧子 
フォーラム
医療通訳士の役割――外国人にやさしい医療……堤寛
【パリから見えるこの世界】
43.ピエール・アドー,あるいは「哲学への改宗」……矢倉英隆 
書評
『レジリエント・ヘルスケア――複雑適応システムを制御する』(中島和江 訳)……原田賢治 
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急速進行性糸球体腎炎Update
257巻2号 2016年4月9日
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