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251巻11号 2014年12月13日
二光子・非線形顕微鏡によるバイオイメージング
はじめに
AYUMI 二光子・非線形顕微鏡によるバイオイメージング はじめに 西村智
  さらに,細胞の“形態”を見るだけでなく,“機能”を見るのに,非線形顕微鏡が活用できると考えている.生体ではFRET(螢光共鳴エネルギー移動),FCS(螢光相関分光法),FRAP(光褪色後螢光回復法)といった非線形の手法が適応可能であり,最終的には“生体で一分子を機能的に評価”することが可能になると考えられる.実際に,すでに著者らは図2のように,血管から間質に浸潤する白血球に生体内FRAPを行い,細胞質の分子挙動の解析を行っている.あるいはラマン分光を用いて脂肪組織の分布する脂質・水の分子を可視化している.また,FRETを用いてカルシウムを定量的に可視化し,血小板活性化・血栓形成,あるいは筋収縮時のカルシウム動態を定量している.これらの手法を組み合わせれば,特定の分子動態,蛋白の結合乖離状態・分子運動・反応速度を定量的に生体で解析可能になる.たとえば,慢性炎症反応により賦活化された免疫細胞,応答する間質側の細胞,境界面に存在する血管内皮での分子応答が明らかにできると思われる.いままでは螢光強度で構築をみるバイオイメージングのみであったが,機能形態イメージングを行うことで,細胞間相互作用がいかに個体での疾患発症に寄与するかを解析できると考えている.
 さらに,二光子励起が特定の部位にのみに起こることを利用して,生体の一部分を“傷害”できる.血管壁の一部をレーザー傷害させ,引き続いて起こる血栓形成を促すなど,生体への操作が可能である.また,傷害と観察を同時に行えるため,従来の観察手法では見られなかった現象も可視化可能である.
 このように非線形の顕微鏡は生体の観察にはなくてはならない手法となりつつある.ただし,非線形現象についてはいまだに明らかではないことも多く,さらに光学機器とくに光源にはまだ技術的に改善の余地が多い.今後,多くの発展が期待される分野である.
目 次
多光子励起顕微鏡の技術と製品……及川義朗 詳細
In vivoイメージングの原理と実践……水野紘樹・石井優 詳細
多光子顕微鏡を用いた皮膚のライブイメージング……本田哲也・椛島健治 詳細
多様な目で観る:非線形光学顕微鏡……藤田克昌 詳細
二光子バイオイメージングと生活習慣病……西村智 詳細
非線形光学を駆使した生体螢光癌イメージング……今村健志・他 詳細
TOPICS
【免疫学】
レチノイン酸を高産生するヒト樹状細胞の同定……門脇則光 
【癌・腫瘍学】
がん化学療法に伴う貧血(CIA)――日本での実状と今後の展望……田中朝志 
【環境衛生】
水銀に関する水俣条約の調印……臼杵扶佐子 
連載
【iPS細胞研究最前線――疾患モデルから臓器再生まで】
9.iPS細胞を用いた視床下部・下垂体の再生に向けて……須賀英隆 
250巻から70周年をつなぐ連載
11.難治性そう痒症治療薬ナルフラフィン塩酸塩の創出……長瀬博 
フォーラム
【ノーベル医学・生理学賞2014】
Edvard Moser・May-Britt Moser先生の受賞を祝って……五十嵐啓
【パリから見えるこの世界】
35.国立自然史博物館で,「生命を定義する」ということを考える……矢倉英隆 
二光子・非線形顕微鏡によるバイオイメージング
251巻11号 2014年12月13日
週刊(B5判,70頁)
発行時参考価格 1,000円
注文コード:925111
雑誌コード:20472-12/13
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