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「医学のあゆみ」第5土曜特集第220巻13号
メタボリックシンドローム時代の 糖尿病研究の最前線

戸邉一之 企画
発行時参考価格 4,800円
  • 総頁数:274頁
  • 判型:B5判
  • 発行年月:2007年3月
  • 注文コード:286120
  • 雑誌コード:20475-3/31

内容紹介

最新の基礎研究から診断・治療,さらに大規模な戦略的臨床研究による組織的な糖尿病対策の取り組みまで,メタボリックシンドローム時代における,わが国糖尿病研究の“いま”を網羅し紹介.最近の1型糖尿病,合併症の研究や注目されている分野についても最新知見も収載.

目次

 はじめに 戸辺一之

メタボリックシンドローム研究の最前線
□脂肪細胞とアディポカイン
【アディポカインネットワーク】
 アディポネクチンの作用とその受容体 山内敏正・門脇 孝
 アディポネクチンの抗動脈硬化作用 木原進士
 脂肪細胞とマクロファージのクロストーク 小川佳宏・菅波孝祥
 脂肪組織の炎症の誘導とマクロファージの集積−脂肪組織の炎症によるインスリン抵抗性の惹起にはMCP-1が関与する 亀井 望・他
【メタボリックシンドロームの脂肪細胞】
 アディポカインを調節する因子−メタボリックシンドローム原因遺伝子 前川 聡・前田士郎
 脂肪細胞の数を調節する因子 中村武寛・阪上 浩
 アディポステロイド活性化と代謝異常−11β−HSD1の脂肪組織における病態的意義 益崎裕章・中尾一和

□炎症・酸化ストレス
 メタボリックシンドロームにおける酸化ストレスの意義−酸化ストレスとインスリン抵抗性 水流添 覚・荒木栄一

□中枢と末梢(肝臓)のクロストーク
 中枢神経を介した肝糖産生の制御 小川 渉
 肝臓から中枢(脳)へ−迷走神経求心路を介するエネルギー代謝調節 山田哲也・片桐秀樹
 消化管と中枢を結ぶ摂食情報伝達 中里雅光

□あらたな摂食調節ペプチド
 Nesfatin-1−あらたな食欲抑制蛋白 清水弘行・他
 GPR103生体内リガンド,QRFPは摂食・覚醒・血圧を制御する 岩崎 聡・酒井寿郎

□エネルギー過剰と転写因子
 転写因子SREBP-1c,TFE3の関与 中川 嘉・島野 仁
 PPARγとインスリン感受性 窪田直人・門脇 孝
 FoxO1−糖代謝における役割とその活性調節 中江 淳

□細胞内メディエーター
 AMPキナーゼによるエネルギー代謝調節作用 鈴木 敦・箕越靖彦

メタボリックシンドローム最新 TOPICS
□診断基準をめぐる問題点
 診断基準をめぐる問題点(1) 原 一雄・門脇 孝
 診断基準をめぐる問題点(2) 島本和明・三浦哲嗣

□メタボリックシンドロームのエレメント
 メタボリックシンドロームでなぜ組織レニン−アンジオテンシン系が活性されるのか 市原淳弘・伊藤 裕
 脂質代謝異常と内臓脂肪 武城英明

膵β細胞の分子生物学
 インスリン分泌分子機構研究の最近の進歩 小湊理恵子・他
 インスリン分泌のapparatus 山縣和也
 β細胞量の調節機構 中村昭伸・寺内康夫
 膵腺房細胞からインスリン分泌細胞への分化転換 南 幸太郎・清野 進
 膵β細胞の発生・分化−糖尿病発症機構の解明,治療に向けて 藤谷与士夫
 酸化ストレス,小胞体ストレスを介した膵β細胞機能障害 金藤秀明

1型糖尿病研究の最近の進歩
 劇症1型糖尿病の診断と治療 今川彰久・花房俊昭
 1型糖尿病成因研究の進歩 永田正男

ゲノム解析:糖尿病原因遺伝子
 ゲノム解析による2型糖尿病感受性遺伝子の解明 原 一雄・門脇 孝
 糖尿病細小血管症疾患感受性遺伝子研究の進歩 前田士郎

糖尿病合併症研究の進歩
 糖尿病腎症研究の最近の進歩−寛解をめざした治療とあらたな腎症治療薬 古家大祐
 糖尿病網膜症の血管新生誘導の分子機構 山岸昌一
 糖尿病性神経障害の早期診断と治療の進歩−境界型糖尿病での神経障害の実態と治療指針 八木橋操六

臨床:注目される分野の進歩と新しい治療法
 妊娠糖尿病 佐中眞由実
 糖尿病,耐糖能障害,メタボリックシンドローム患者への心理・行動的援助 石井 均
 DPPIV阻害薬 山田祐一郎
 メタボリックシンドローム治療薬としてのリモナバン−カンナビノイド系の機能とリモナバンの薬理作用 吉松博信
 肥満に対する外科的治療 太田正之・北野正剛
 吸入インスリン−その特徴と問題点 佐倉 宏・岩本安彦
 インスリン持続皮下注入療法(CSII)−その有用性と課題 浜口朋也・難波光義
 膵島移植−1型糖尿病に対する細胞移植 松本慎一

組織的な糖尿病対策のあり方
 最新の組織的糖尿病対策 清野 裕・他
 日本糖尿病対策推進会議−糖尿病の早期発見,予備軍の把握,患者管理のために 伊藤千賀子
 2型糖尿病発症予防のための介入試験J-DOIT1 岡崎研太郎・葛谷英嗣
 戦略研究J-DOIT2 小林 正
 J-DOIT3−大血管合併症抑制のための大規模臨床試験 岡崎由希子・植木浩二郎
 JDCS−日本人を対象にしたはじめての大規模臨床介入研究 曽根博仁・他
 地域における糖尿病対策(1)−糖尿病の治療から予防へ 武田 倬
 地域における糖尿病対策(2)−糖尿病対策推進会議設立と健診保健指導義務化のなかでの地域医療連携構築の必要性 宮川高一
 DNETT-Japan 四方賢一・槇野博史
 糖尿病大規模研究でなにを明らかにすべきか 小坂樹徳

サイドメモ目次
 アディポネクチンを増加させる薬物治療
 Toll様受容体(TLR)
 糖尿病発症関連遺伝子の同定
 細胞内インスリン作用伝達
 糖代謝制御におけるIL-6の二面性
 神経節(ganglion)と神経核(nucleus)
 Brain-Adipose axis
 (プロ)レニン受容体
 Lineage tracing
 Maturity onset diabetes of the young(MODY)
 自己反応性T細胞
 ハプロタイプ地図
 慢性腎臓病(chronic kidney disease CKD)とは
 糖尿病性神経障害と再生医学
 調節性胃バンド
 インスリンの投与ルートとインスリン作用
 持続グルコースモニタリングシステム(CGMS)
 Glucagon like peptide-1アナログ(GLP-1アナログ)
 日本糖尿病療養指導士
 DCCT,UKPDS
 健診,保健指導の義務化

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