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グローバルスタンダード編

 最近,臨床検査の分野においても,ISO9001,ISO15189 などの国際規格をよく耳にするようになりました.コマーシャルラボだけでなく,病院検査室においてもこれからは重要になってくると思われます.今月はグローバルスタンダード編です.

CAP(College of American Pathologists:米国臨床病理医協会)
 http://www.cap.org/
 日本ではサーベイでおなじみの CAP.アメリカでは,臨床検査を行う施設は臨床検査施設認定(Accredited Laboratory)が必要とされています.それを認定するのが CAP です.日本でも認定を受けているコマーシャルラボがあります.

ISO(国際標準化機構)
  http://www.iso.ch/
 スイスのジュネーブに本部をおく ISO(International Organization for Standardization).臨床検査室の国際規格である ISO15189 規格が,2003 年 2 月 15 日付で正式に発行されました.ISO15189:Medical laboratories-Particular-requirements for quality and competence(臨床検査室−質と適合能力に対する特定要求事項).ISO15189 の内容を,こちらで入手することができます(有料,英語).

テュフプロダクトサービスジャパン
 http://www.tuvps.co.jp/index.html
 ISO 規格の認証は認証機関によってなされます.テュフプロダクトサービスジャパンはそのような認証機関のひとつです.本部はドイツにあり,日本でコマーシャルラボの ISO9001,ISO15189 の認証実績があります.

財団法人日本規格協会
 http://www.jsa.or.jp/default.asp
 “工業標準化および規格統一に関する普及並びに啓発などを図り,技術の向上,生産の能率化に貢献すること”を目的としています.ISO 規格の邦訳版を入手することができます(有料).

 CAP や ISO の認証・更新には多額の費用を要するため,すぐに導入することはむずかしい施設が多いと思われますが,今のうちに少しでもその規格内容を理解し,できることから自施設で実行していくことが大事だと思います.

(大阪医大病院 中央検査部 井口 健) http://www3.famille.ne.jp/~kenmie/kensa.html
kns006@poh.osaka-med.ac.jp

(Medical Technology2003年10月号掲載:2003年9月30日)

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