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日本歯科衛生学会第21回学術大会開催される
 9月20日(日)~9月21日(月・祝),RaiBoC Hall(さいたま市民会館おおみや)にて,標記学術大会(大会長:吉岡典子氏/公益社団法人埼玉県歯科衛生士会会長)が,「新たな時代を担う歯科衛生士の未来-歯科衛生士の地位向上を目指して-」をテーマに開催された.
吉岡典子大会長
 特別講演では,「我が国の高等教育のグランドデザインと歯科衛生士養成」をテーマに安井利一氏(一般社団法人日本歯科医学会連合理事長/一般社団法人歯科医療振興財団専務理事)が登壇.18歳人口が1966(昭和41)年をピークに減少し続けており,現在63万人いる大学進学者数が2040年には約46万人になるといわれている,いわゆる2040年問題について,2025(令和7)年中央教育審議会の答申をもとに解説.「何を教えたか」から「何を学び,何を身につけることができたのか」への転換が必要であり,多様で柔軟な教育プログラムの提供,そしてリカレント教育の重要性などを説いた.
安井利一氏
 教育講演では,「歯科衛生士の「過去・現在・そして未来」~故きを温ねて新しきを知る」と題して,遠藤浩正氏(明海大学客員教授・前埼玉県本庄保健所所長)が登壇.歯科衛生士法の成立~改正の推移,就業状況,養成校への入学者数,少子・高齢化など社会背景の変化に伴う業務の広がりなど,歯科衛生士について総体的な説明を展開,歯科衛生士は患者・家族・地域を繋ぐ存在で役割は今後も増えていくと示し,それに伴った雇用の質の向上が必要であると提言された.
 シンポジウム「未来に向かって求められるスキルとは」では,福田英輝氏(国立保健医療科学院 公衆衛生政策研究部 主任研究官),楠田美佳氏(熊本県健康福祉部健康局健康づくり推進課),岩瀬真澄氏(さいたま市保健衛生局保健所),大久保典子氏(埼玉県立嵐山郷 歯科診療部)が登壇した.
 福田氏は「多職種連携を担う歯科衛生士に求められる専門的スキルとその育成」と題して講演.多職種連携のなかで“ハブ”となる歯科衛生士に必要な専門性とは何かを論じたうえで,歯科衛生士が専門的知識や自律性をもって職能を発揮するために,本学会をはじめとする学術団体や教育機関による育成が重要であると訴えた.
 楠田氏は「多職種連携で進める歯科保健医療対策」と題し,今年発生した熊本地震における行政歯科衛生士としての活動や実態を振り返りながら,災害時も含めたあらゆる現場と状況に潜むニーズを歯科衛生士が見きわめて顕在化し,介入することの重要性を示した.
 岩瀬氏は,「未来に向かって歯科衛生士とともにつくる健康な地域」と題し,保健師の立場からみた多職種のなかの歯科衛生士の“強み”として,ブラッシングのように全対象に介入ができる予防の視点を挙げ,歯科衛生士に連携の推進役としての期待とエールを送った.
 大久保氏は「障害者施設における多職種との関わり」と題し,長年の障害者歯科の経験をもとに,支援・介護の変遷や,多職種連携の事例,生活支援も含めた介入のリアルを紹介.多くの課題に向き合うことのやりがいを述べ,障害者歯科への参画を聴講者に呼びかけた.
 県民フォーラムでは,「生涯おいしく食事をとるために今必要なこと」をテーマに大岡貴史氏(明海大学歯学部機能保存回復学講座摂食嚥下リハビリテーション学教授)が,登壇.一般向けにオーラルフレイルの概念や症状,機能の維持・回復のための訓練法などについて,動画も交えながら分かりやすく解説.埼玉県歯科衛生士会大宮支部のチームによる「お口の健康体操」の実演もあり,会場の聴講者も参加して舌のトレーニングや早口ことばなどを行う場面があった.
 次回,第22回学術大会は,2027年9月19日(日)~20日(月・祝),茨城県水戸市にて開催予定(大会長:岩村昌子氏). 

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