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日本歯科保存学会 2026年度春季学術大会(第164回) 開催される
 6月4日(木),5日(金),鎌倉芸術館(神奈川県鎌倉市)にて標記大会が「歯科保存学の原点-予防と治療の接点を探る-」をテーマに開催された(大会長:向井義晴氏・神歯大).
 シンポジウム1(学会主導型シンポジウム)「国民皆歯科健診の推進について」(座長:齋藤正寛氏・東北大,河野 哲氏・朝日大)では,小嶺祐子氏(厚労省医政局)が「最近の歯科保健医療の動向~生涯を通じた歯科健診の推進~」と題し,生涯を通じた歯科健診(いわゆる国民皆歯科健診)の推進が国の施策に占める位置づけや方法論に関する議論の方向性を示すとともに,ライフステージごとの特性やライフコースアプローチを踏まえた歯・口腔の健康づくりが国民の健康寿命延伸の土台としての体制整備に繋がるとした.
 田口淳一氏(東京ミッドタウンクリニック)は「人間ドックにおける歯周病スクリーニングの重要性」と題し,健康診査の目的が従来の「疾患の早期発見」から「加齢性疾患による死亡者数減」(加齢・劣化の早期発見,遺伝子年齢・臓器年齢の検査)へと変遷していることを踏まえ,歯周病は修正可能なリスク要因であるとの観点から,内科系人間ドックにおける歯周病スクリーニング検査について東北大とアルゴリズムの共同開発を進め,職域健診での実装検証を開始していると述べた.
 島田康史氏(科学大)は「国民皆歯科健診に向けた歯科用光干渉断層計(OCT)の取り組み」と題し,同大で研究を進めている歯科用OCTの測定原理や特徴,メリット等を示し,同装置が国民皆歯科健診においてう蝕の高リスク判定者に対する精密検査・診断ツールとなることで,健診受診後の受け皿になりうるとした.
 松﨑英津子氏(福歯大)は「国民皆歯科健診におけるう蝕マネジメントの視点―根面う蝕診療ガイドライン作成の経験から―」と題し,う蝕治療を非侵襲的・低侵襲的に行うことの重要性が認識され,初期う蝕の段階からのマネジメントが求められていること等を踏まえ,国民皆歯科健診を単に高リスク者のスクリーニング→治療勧告の手段とするのではなく,主体的な受診行動を促しう蝕の継続的マネジメントへの入口とすることが肝要と訴えた.

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