2025/12/08
12月7日（日），電気ビル共創館みらいホール（福岡市中央区）にて，第12回JUC発表会が「今，何が必要か――歯科医療の進化と変化」開催された（会長：馬場正英氏/福岡市，実行委員長：坂田憲彦氏/福岡県）．
発表会は，シンポジウム１「局所的治療における進化と変化」，シンポジウム2「包括的治療における進化と変化」の2部構成で行われ，来場者は400名を超えた．
シンポジウム1では，4名の演者が登壇した．「NiTiファイルの変化は歯内療法を進化させるか」の演題で登壇した花岡洋介氏（兵庫県）は，症例に応じたNiTiファイルの選定や使用法について話した．「インプラント治療に求められるコンセプトの変化」の演題で登壇した野地美代子氏（福岡県）は，デジタル技術の進歩によって可能になった補綴戦略について語った．「歯周組織再生療法の予知性を高めるDigital矯正の可能性」の演題で登壇した鈴木泰二（東京都）は，さまざまなフラップデザインの症例を供覧し，歯周病患者に対して行う歯科矯正の実際を話した．「総括：局所的治療の“いま” - CHANGE/EVOLVE」の演題で登壇した村川達也氏（福岡県）は，患者アウトカムの向上や持続可能な医療体制に直結する“進化”のために必要な方向性を示した．
シンポジウム2では，4名の演者が登壇した．「重度歯周炎の咬合再構成」の演題で登壇した服部俊嗣氏（佐賀県）は，重度歯周炎に対する咬合再構成の“進化と変化”に着眼し，補綴を最小限に留めつつ天然歯を残す取り組みを紹介した．「時代のニーズに応える矯正治療 ～進化する治療法と変化する環境～」の演題で登壇した森本昌孝氏（福岡県）は，医療者も患者も双方の負担を軽減する矯正治療のあり方について．その実践を述べた．「還暦GPの進化と変化 ～経験と技術の融合による絶え間ない挑戦～」の演題で登壇した小山浩一郎氏（長崎県）は，欠損補綴で用いる義歯という観点から，さまざまな社会背景を踏まえたうえで，演者自身の臨床を振り返った．「総括：時代とともに歩む臨床のあり方」の演題で登壇した林 美穂氏（福岡県）は，歯科医療の歴史的変遷やデジタル技術の応用，チーム医療のあり方など，発表会全体をまとめる総括を行った．