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第44回日本接着歯学会学術大会 開催される
 10月25日(土),26日(日),日本大学歯学部本館(東京都千代田区)にて標記大会が「接着の今、そしてこれから~継往開来~」をテーマに開催された(大会長:小峰 太氏・日大).
 シンポジウム4「継往開来の原点-接着歯学の未来への継承-」(座長:二瓶智太郎氏・神歯大)では,高橋英登氏(公益社団法人日本歯科医師会)が「接着歯学の未来は明るい!!」と題し,接着歯学の変遷や本邦健康保険制度の潮流・恩恵・課題等について述べたほか,8020達成率向上に伴い高齢者の残存歯にみられるTooth weatへの対応も重要になるとした.
 桃井保子氏(鶴見大)は「非接着性から接着性へと変わりゆく修復治療を経験して」と題し,保持形態を必要としたかつて非接着性の保存修復から現在の接着性保存修復への進歩における本邦研究者や材料メーカーの寄与に触れ,これからの長寿時代の口腔健康における本学会の貢献がより求められるとした.
 シンポジウム5「若手歯科医師の挑戦と発信」(座長:秋本尚武氏・神奈川県,田上直美氏・長大)では,髙江洲 雄氏(福歯大)が「前歯部欠損に対するジルコニア製カンチレバー接着ブリッジの予後と臨床例」と題し,同補綴装置は適応症の選択と適切な接着操作により十分な成功率が期待できることを臨床研究ならびに臨床例から示した.
 南野卓也氏(大阪府)は「Tooth wear を有する患者に対する審美修復治療」と題し,同疾患を有する患者に対し矯正治療と修復治療を組み合わせた低侵襲・顔貌主導型の包括的咬合再構成症例を供覧し,歯質削除を最小限に抑えるポイントや接着操作のプロトコルを解説した.
 畑山貴志氏(科学大)は「接着とデジタルで実現するやさしい欠損修復─ ダイレクトブリッジPPAP法 ─」と題し,ダイレクトブリッジ応用時にプラスチックマトリックスに依存しないポンティック基底面形態を付与するための新手法(Pre-Pontic Assisted Procedure.PPAP)の要点と治療術式を紹介した.
 柴崎 翔氏(日大)は「光干渉断層撮影を活用したう蝕予防管理および修復治療の実践」と題し,光干渉断層撮影(Optical coherence tomography:OCT)により得られた歯質内部状態の画像が特に臼歯部隣接面など視診やX線診査ではう蝕範囲の把握が困難であった部位におけるう蝕活動性評価を補完する情報になりうることを示し,今後の研究発展性にも言及した.

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