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第25回日本歯科医学会学術大会 開催される
9月26日(金)から28日(日)の3日間,パシフィコ横浜・会議センター(神奈川県横浜市)にて標記大会が「歯科イノベーションによる新時代の創生」をテーマに開催された〔会頭:川口陽子氏(日本歯科医学会 副会長)〕.同大会は,日本歯科医師会および46の分科会(25専門分科会、21認定分科会)からなる日本歯科医学会の主催のもと,4年に1度開催される歯科界最大規模の学術大会である.
 
開会講演では「決断力を磨く」をテーマに棋士の羽生善治氏が登壇.史上初の永世七冠を獲得するなど輝かしい実績を持つ羽生氏が,この加速度的に変化する時代において何を大切にしてきたのか,「直感・読み・対局観」「不調の乗り越え方」「プレッシャーへの対応」「ミスについて」「AIと人間のイノベーションの住み分け」など,豊富な話題で観客を魅了.人生に示唆を与える話の数々を披露した.

会長講演では日本歯科医学会会長 小林隆太郎氏が登壇.「旗幟鮮明『口腔健康管理』のチカラ」と題し,国民の健康寿命延伸には口腔機能管理・口腔衛生管理・口腔ケアを総合した口腔健康管理が重要であるとし,医科と歯科のかかわり,糖尿病と歯周病のかかわり,令和6年度診療報酬改定や歯科と認知症の関連,誤嚥性肺炎や感染症についてなど多岐にわたる切り口から解説.歯科界として命を守る口腔健康管理の重要性を訴えていくとともに,これからも国民の健康を守るために関係各団体とともに前進していきたい,と語った.

会頭講演では「歯科イノベーションによる新時代の創生」をテーマに川口陽子氏が登壇.超高齢社会において生産年齢人口の減少や人口構造の変化による深刻な社会問題とされる「2040年問題」に対し日本歯科医学会が健康寿命の延伸を目標として発出した「2040年への歯科イノベーションロードマップ」について解説しつつ,医療全体の中での歯科の位置づけ,歯科界が超スマート社会においてできることなどに言及.また医科歯科協同の取り組みをもっと広げる必要性を強調したほか,自作の8020(はちまるにいまる)健康メッセージを紹介.本学術大会において「歯科イノベーションによる新時代の創生」をテーマに有意義なディスカッションを行い,その成果を国民に伝えていきたい,という言葉で締めた.

 大会は21の講演,29のシンポジウム等が現地開催されたほか,同期間中には日本デンタルショー2025も併催された.また本大会の模様は10/1~10/31までオンデマンド配信される予定.

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