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PABC合同例会 2025 開催される
 2025年6月15日(日),福岡県歯科医師会館(福岡市)にてPABC(Perio and Basic Club)合同例会が開催された(主宰・安東俊夫氏,福岡県・安東歯科医院).2007年に基礎から臨床を見つめ研鑽することを目的として設立された同スタディグループの例会は,通常,P1~P3にわかれて行われており,合同例会は今年で3回目の開催となった.
開会挨拶を行う安東俊夫氏
 会員発表は,P1~P3まであわせて5名が行った.
 最初に「インプラント治療 経験と反省」のタイトルで白水資樹氏(P3,佐賀県・さくら歯科医院)が発表.サージカルガイドを使用せずにインプラント埋入を行った2症例を供覧し,基本に忠実に取り組んだなかでの自身の反省点を考察した.
 次に,「トゥースウェアと永久歯の先天欠如を伴う病的咬合に対して咬合再構成を行った症例」のタイトルで発表した脇田祐輔氏(P2,大分県・わきた歯科医院)は,まず生理的咬合と病的咬合の違いを整理.病的咬合における治療ゴール設定,治療計画立案から治療手技に至るまで,自身の基準を明確にもちながら臨んでいる姿勢を示した.
 その後,吹譯浩史氏(P2,福岡県・ふきわけファミリア歯科)が,「スタッフの専門性を活かした口腔機能改善への取り組み」と題して発表.歯科衛生士と一体となりながら小児のMFTを習慣化させている試みを紹介した.
 午後からは「パーシャルデンチャーの変遷」を高橋武利氏(P1,福岡県・おがた歯科医院)が,「咬合崩壊症例へのアプローチ」を白土 徹氏(P1,福岡県・白土歯科医院)がそれぞれ発表した.高橋氏は,自院での45年前のI.R.V.義歯を提示したうえで現在の自身のリジットデンチャーの考え方を,白土氏は,硬・軟組織のマネジメントを行いながらインプラントを効果的に活用している取り組みを提示し,患者背景を考慮して先を見据えながら治療計画に反映させていくことの重要性を強調した.

 最後に行われた特別講演では,「GPが磨く矯正術 TechniqueからStrategyの時代へ~1歯から始まる果てなき矯正の学び」と題して大串奈津貴氏(福岡県・ハートスマイル歯科クリニック)が登壇.部分矯正だけでなく,咬合誘導,全顎矯正を通じてGPとして患者の生涯にトータルで向き合うための術を,治療計画立案に必要な5 つの要素とともに解説した.

特別講演を行う大串奈津貴氏
 1年に一度の合同例会は,1日を通じて質疑や討論も活発で,世代・経験を問わず真摯に臨床に向き合う会員の熱気に包まれていた.

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