2025/05/12
2025年5月11日(日),標記大会が品川ステーションビルふれあい会議室(品川区)にて行われた(大会長:深井穫博氏,埼玉県).
演者は竹原祥子氏(新潟大学)で,「東アフリカにおける地域歯科保健医療活動の問題点――WHO必須医薬品リスト掲載歯科政策のアクセスとデリバリー」の演題で登壇した.
竹原氏は,ケニア共和国,タンザニア連合共和国,ザンビア共和国の3国を訪れて活動した記録を供覧し,フッ化物配合歯磨剤,フッ化ジアンミン酸,グラスアイオノマーセメント,WHOの必須医薬品リストの収載のほか,日本製品の流通などについての使用状況を報告した.
そのなかで,WHO第74回世界保健総会での決議によって,2030年までの目標である歯科保健サービスをUHCに組み込み,世界人口が必須歯科保健サービスにアクセスできるようにするとしたことが大きく影響している実感を述べた.
また,ケニア共和国では院内掲示板にローマ字表記の日本語で「現場改善の5つの柱」が示されるなど,日本の歯科医療との精神的な繋がりを感じられる場面があったことなどを伝えた.
講演のあとは会場にいる多くの参加者から質問が飛び交い,活発なディスカッションに発展するなど,研修会は盛況のうちに幕を閉じた.