2025/04/30
4月29日（火・祝），アーバンネット神田カンファレンス（東京都千代田区）にて，乳歯会/DFC/なんかよう会合同例会が開催され，3グループの若手歯科医師が多数参集した．
午前は各グループによる会員発表．「臼歯部崩壊傾向の患者へ対応した一症例」廣野大司氏（乳歯会），「長期予後を考慮し全顎治療介入を行った一例」西原宏軌氏（DFC），「動揺歯への対応に悩んだ重度歯周炎症例」大村星太氏（なんかよう会）の3演題にて，各演者が日々の丁寧な臨床の一端を披露した．
午後は，「咬合再構成」を共通テーマに，岩井泰伸氏（乳歯会），伊藤準之助氏（DFC），中村一寿氏（なんかよう会）の3氏が登壇．クラウンブリッジ，自家歯牙移植，有床義歯，インプラントを用いての咬合再構成症例の実際を報告した．さまざまなシチュエーションにおいて，咬合再構成を行う判断基準，可逆的なアプローチの重要性，再評価・経過観察の位置づけなど，全顎的な介入にあたっての重要事項が共有された．
午前午後いずれの症例報告も，介入の大きさやタイミングを慎重に見極め，治療の妥当性を経過のなかで考察する臨床姿勢が徹底されており，日常的な各グループでの充実した研鑽の様子が随所にうかがわれた．
また終日，会場からの質疑が途切れずにプログラムが進行し，歯科業界の将来を担う世代のエネルギーを実感する勉強会となった．