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日本臨床歯周病学会関東支部 第1回歯科技工士セッション 開催される
 4月27日(日),浅草橋ヒューリックホール&カンファレンス(東京都台東区)にて,同支部初の試みとなる標記イベントが現地ならびに一部Instagram Live配信にて開催された(支部長:雨宮 啓氏・神奈川県)
 冒頭,同支部前支部長の神山剛史氏(埼玉県)より本セッションの狙いが説明されるとともに,歯周病学領域の学会で歯科技工士部会の活動を行うのはこれが初の試みとなること,歯周治療に関する用語理解を通じて歯科医師との共通言語を持てるようにしてほしいことが語られた.
 初めに登壇した髙瀬 直氏(Dental Labor Gross主任歯科技工士)は「AIがクラウンを作る時代に歯科技工士はどう生き残るか」をテーマに,歯科用CAD/CAMや口腔内スキャナの登場に始まり,今や補綴装置設計やシェードマッチングへのAI応用,さらにそのデータを基にした技工物の大量生産ライン稼働などといった供給体制が現実に訪れようとしつつあるなかで,AIによる歯科技工士の淘汰を避けるために,顎運動・咬合といったビッグデータの蓄積が容易ではない領域や歯周病学に関する専門知識を深めることの重要性を指摘.そのうえで,同支部にて今後,会員歯科技工士向けの教育研修制度やオープンアクセスコミュニティの創設などを検討しているとアナウンスした.
 次に登壇した川名部 大氏(東京都)は「これだけは知っておきたい! 補綴製作に重要な『歯周治療』の基礎知識」と題し,う蝕や欠損歯が低減傾向にある一方で歯周疾患は依然増加傾向にある点を示し,天然歯や補綴装置を長期的に維持するうえではラボサイドにおける歯周疾患に対する理解も非常に重要になると指摘.歯科技工士も単に補綴部位のみならず一口腔単位・顎顔面の単位で症例について把握し,歯科医師と同じ目線で歯周治療・口腔機能回復治療(補綴治療)に臨む必要があるとして,歯周組織検査表の見方やBOP,歯冠歯根比について解説.さらに歯周治療と補綴処置のポイントとして,プラークリテンションファクターとなる補綴装置の不適合の防止や清掃性の確保,インプラント上部構造における適切なエマージェンスアングル設定について注意を促した.

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