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日本歯科理工学会 令和7(2025)年度第83回学術講演会 開催される
 4月19日(土),20日(日),愛知学院大学 楠元キャンパス 110周年記念講堂(名古屋市千種区)にて標記学会が開催された(大会長:大熊一夫氏・日歯大新潟).
 学会主導型シンポジウム『歯科理工学における次世代研究者の挑戦的研究』(モデレーター:谷本安浩氏・日大松戸)では,はじめに梶本 昇氏(福歯大)が「着脱可能な歯科用セメントを目指して」と題し,工業分野における解体性接着技術の概念を援用し,通電および近赤外線照射によって接着強さを低減可能な歯科用セメントを開発できる可能性を示唆した.
 次に勝俣愛一郎氏(鹿大)が「基礎研究から臨床研究まで」と題し,自身が取り組んできた基礎研究として歯科材料に対する白金ナノコロイドの新たな応用方法について,さらに同大で取り組んでいる特定臨床研究である逆根管充填におけるMTAセメントの有効性に関する研究について紹介した.
 池田 弘氏(九歯大)は「3Dプリント可能なポリマー含浸セラミックスの開発と生体模倣型人工歯への応用」と題し,多孔質セラミックスにレジンを浸透・重合させたポリマー含浸セラミックスが歯質に近い力学的性質や高い正体適合性を有する点を踏まえ,天然歯に近い機能をもつ次世代バイオインプラントとしての応用を目指すとした.
 林 幸壱朗氏(九大)は「炭酸アパタイトハニカム材料の創製と骨再生・抗菌・造血への応用」と題し,ブロック状の骨補填材において一軸方向に連通マクロ気孔を有するハニカム構造を採用しマイクロ・ナノ気孔の適切なサイズ制御を行うことで優れた新生骨形成能・骨誘導能・造血機能がみられ,さらに表面修飾と形状制御により感染予防,操作性と足場安定性向上にも寄与するとの研究成果を報告した.

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