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SHOFU Dr.&DH Party!KYOTO 開催される
2024年12月15日(日),「SHOFU Dr.&DH Party!KYOTO」が,歯科衛生士を中心に150名あまりの参加者を集めて開催された(於:株式会社松風本社/京都市東山区).本会のテーマは「口腔と全身のバイディレクショナル」.会の冒頭では講師の山本浩正氏(大阪府・山本歯科/歯科医師)が挨拶し,医師の細田正則氏(京都府・ほそだ内科クリニック)とともに医科歯科の「バイディレクショナル(双方向的)」な医療のあり方を提示するとともに,会場の参加者を巻き込んだ双方向的な講演を目指したい旨,本会の企画趣旨が説明された.
オープニングトークを行う山本氏
 午前中に登壇した細田氏は,「医科歯科ボーダレスな診療の勧め」のタイトルにて講演.“口は消化器の入り口”という信念のもと,消化器内科である自身のクリニックにおいて口腔内の観察や口腔機能のアドバイスなどを行っていることが紹介されると,会場からは驚きのため息が漏れた.また,後半では,高血圧,動脈硬化,睡眠時呼吸障害,慢性腎臓病(CKD),および自身の専門である消化器疾患と口腔の関係を最新のエビデンスに基づいて解説.特に疾患の予防における医科歯科連携強化の必要性を強調し,現代は「全身と口腔の双方向性の時代」であると所感を述べた.
細田氏による講演の様子
 お昼の休憩前には,山本氏,細田氏,体験型セミナー講師の前地綾乃氏(Dental RING代表/歯科衛生士)が,入手困難な地元・京都の和菓子を参加者一人ひとりに手渡しで配布し,会場は“Party”にふさわしいアットホームな雰囲気に包まれた.また,昼休憩中には前池氏による「セルフケア製品の処方の仕方」,松風社員による「口腔内写真撮影」の体験型セミナーなども行われ,同社製品について知り,実際に体験できる貴重な機会となった.
サプライズのプレゼントを配る講師たち
前池氏
「セルフケア製品の処方の仕方」セミナー
 午後からは山本氏が「ペリオについて語るときに僕の語ること~全身の双方向性」と題して登壇し,糖尿病,低体重児出産,認知症などの口腔との関連性が疑われる疾患について,疫学調査・メカニズム解説・介入試験の3本の柱で解説.糖尿病については双方向性が強く示唆される一方,十分なデータがないものやメカニズム等が解明されていない疾患もあり,歯科医療職は患者さんの医療情報を会話の中で把握することとともに,まずは一番のリスクである来院中断を防ぐことが重要であると述べた.また,歯周病への抗菌薬の投与について,耐性菌や腸内細菌のディスバイオーシスによるリスクを指摘し,「歯科衛生士による歯周基本治療には抗菌薬に勝る価値がある」と会場の歯科衛生士たちにエールを送った.
講演を行う山本氏
 講演の最後には参加者から事前に募った質問に答える質疑応答が行われ,時間いっぱいまで山本・細田両氏が自らの経験やエビデンスを元にしたアドバイスを送っていた.同会は2025年2月2日(日),東京でも行われる予定(於:富士ソフトアキバプラザ/東京都千代田区).
講師の三名
細田氏と前池氏

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