2024/10/01
9月15日(日),東京医科歯科大学(東京都文京区)および1Dによる配信にて,標記会が「エンドも在宅歯科医療も,共通の目標は感染コントロール」をテーマに開催された.
第一部にて大森智史氏(医歯大)「医原性の上顎洞炎への対応」,片山卓也氏(昭和大)「2歯根尖含有病変に対して外科的対応を行い,2年予後にて治癒を認めた1症例」,藤野拓郎氏(神奈川県)「2歯根尖含有病変への対応」の3題が(座長:飯野由子氏〔フリーランス〕),第二部では金子直哉氏(神奈川県)「歯内歯周病変の歯髄について」,菅野貴文氏(北海道)「診断・治療方針に苦慮する一症例」の2題の症例発表がなされ(座長:牧圭一郎氏〔医歯大〕),各症例に対し活発なディスカッションが行われた.
特別講演には「エンドも在宅歯科医療も,共通の目標は感染コントロール」と題し,猪原 健氏/猪原 光氏(広島県)が登壇(座長:吉岡隆知氏〔東京都〕).はじめに猪原 健氏が在宅歯科医療における患者の凄惨な口腔内の状況を示し,脳卒中,顎骨壊死,誤嚥性肺炎,感染性心内膜炎の予防の観点から,口腔の感染コントロールの重要性を訴え,その実態を供覧.つづく猪原 光氏は,終末期の現場で起こる口腔の崩壊を止めるための活動として,医院の組織作り,住民に対する取り組み,多職種への研修等を紹介するとともに,患者のQOLの向上・維持に寄与した症例を提示し,最期まで歯科が介入することの重要性を強調した.