2024/09/25
9月19日(木),北海道医療大学札幌サテライトキャンパス(札幌市中央区)にて,Seiko Min氏(アメリカ・テキサス大)が主宰するエデュケーションプラットフォームであるNEXUSの札幌現地支部のキックオフイベントが「歯周炎治療を極める」をテーマに開催された(併催:Study Club DAICE.会長:佐久間俊光氏・北海道).
冒頭,Min氏より本会趣旨として,米国の専門医が治療のロジスティックなアプローチに長けている点にフォーカスすることで本会参加者の臨床感覚をブラッシュアップしてもらいたいこと,米国の専門医教育を通じて学ぶエビデンスと日本人歯科医師の匠の技術を融合したうえで,個々の治療における自分なりのディシジョンツリー構築を目指してほしい旨が語られた.
続いてMin氏より歯周病の治療戦略を考えるうえで重要となるキーワード(宿主反応性,Prognosis等)および関連する古典・最新文献について解説が行われた後,事前課題として共有された,侵襲性歯周炎を疑う症例に対して参加者がグループディスカッションを行った.各グループとも可及的に歯の保存を目指した治療計画を提出した一方,Min氏からの講評として,患者の職業柄,長期に治癒を待つ治療や歯肉退縮等の審美性の低下を伴う対応が望ましいとも言い切れないケースである点に言及.患者の悩みを解決することが歯科医師に課せられた使命であることを踏まえると,”エクストリーム”なストラテジーも時と場合によっては必要になると指摘した.