令和6年度日本歯科医師会スチューデント・クリニシャン・リサーチ・プログラム(SCRP)日本代表選抜大会
2024/08/08
8月6日(火),歯科医師会館(東京都千代田区)において,令和6年度日本歯科医師会スチューデント・クリニシャン・リサーチ・プログラム(SCRP)日本代表選抜大会が開催された.
SCRPは,歯科学生が自らの研究テーマについて,英語でのプレゼンテーションを競う大会であり,本年は20の歯科大学/歯学部の参加のもと開催された.
厳正な審査により,優勝にはジベク・アイデン氏(日本大学松戸歯学部)による「新素材:グルカン依存性口腔疾患予防用光触媒の開発」が選ばれた.
第2位は,田村和輝氏(鹿児島大学歯学部)による「咀嚼による三叉神経中脳路核-青斑核間のATPシグナル伝達について」が,第3位には伊藤菜々穂氏(岡山大学歯学部)による「オートファジー及びミトコンドリアを標的とした口腔癌シスプラチン耐性解除」が,それぞれ選ばれた.
優勝者のアイデン氏には,2025年3月にアメリカ・ニューヨークにて開催される国際歯科研究学会米国部会(AADOCR/SCADA)大会にて発表の機会を与えられる.
小川祐司・審査副委員長による審査講評では,上位入賞者は僅差の審査過程であったこと,研究テーマが臨床・基礎・社会歯科等,多岐にわたるものであったことを評価すべき点とした一方で,学生の自主性が見えにくい研究テーマもあったこと,統計処理に関する理解が十分でない局面が散見されたことなどが,今後の課題として指摘された.さらに,研究・臨床のいずれの進路を選択するにおいても,情報収集手段としての英語力の研鑽は必須であることが強調された.