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第33回日本有病者歯科医療学会総会・学術大会 開催される
 3月8日(金)~10日(日),新潟グランドホテル(新潟市中央区)にて標記大会が「地域で支える有病者歯科医療 地域完結型医療,地域共生社会に向けた新展開」をテーマに,現地+オンデマンド配信のハイブリッド形式で開催された(大会長:田中 彰氏・日歯大新潟).
 基調講演「新潟県に部長として赴任して~医師数最低県が目指す医師確保策~そして医療再編」(座長:松﨑正樹氏・新潟県歯会長)では,松本晴樹氏(厚労省・医系技官)が新潟県福祉部長として出向中に策定した新潟県地域医療構想グランドデザインや若手医師流出防止の取り組みなどを説明.続いて,小林東樹氏(新潟大・医5年)が「新潟で医療をすることを選んでもらうために」として,同大医学部生が卒業後も医師として県内に残ることを選んでもらうために取り組んでいる地域医療への参画活動について紹介した.
 シンポジウム2「地域医療構想と地域歯科医療の新展開 地域における病診,診診連携の未来」(座長:宮田  勝氏・石川県立中央病院,田中氏)では,まず遠藤直人氏(新潟県立燕労災病院病院長)が「新潟県・県央医療圏における医療再編と歯科診療」と題し,新潟県央医療圏の再編と県央基幹病院の整備による新たな地域医療体制構築について述べ,そこにおいて求められる病院歯科の役割や地域歯科診療所との連携の重要性にも言及した.
 次に木戸寿明氏(新潟県歯)が「新潟県における在宅歯科医療連携室整備事業の現況と今後」と題し,県内各郡市歯科医師会に設置された同連携室に専従する歯科衛生士の業務内容に触れたうえで,今後の課題として病診・診診連携のさらなる推進や歯科医療・歯科保健空白地への対応をあげた.
 立浪康晴氏(富山県)は「これからの歯科医療提供体制の新機軸として期待される『地域支援型多機能歯科診療所』構想」と題し,日本歯科医学会・新歯科医療提供検討委員会が2023年5月に最終答申を提出した同構想が歯科医療地域格差の是正や地域包括ケアシステムへの貢献,女性やシニア世代の歯科医師のライフステージに応じた働き方に柔軟に対応できる可能性を示した.
 寺中 智氏(足利赤十字病院)は「地域基幹病院としての歯科の役割」と題し,Patient Journeyの概念を提示したうえで入院中の歯科治療を通したPX(Patient experience)向上が歯科医療関心に対するナッジとなり,そのために経口摂取促進や早期の口腔機能回復・管理が重要になるとした.

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