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第17回日本禁煙学会学術総会開催される
 10月28日(土)~11月12日(日),WEB主体のハイブリッド開催(一部のプログラムは事前配信のみ,あるいは当日セッションのみ)にて,標記学会総会(大会長:菊岡正和氏/公益社団法人神奈川県医師会会長)が,「禁煙推進の連携と協働」をテーマに開催された.
 教育講演1では,「禁煙講演の基礎スキル あなたが皆さんに伝えるために」と題して,尾﨑哲則氏(日本大学歯学部)が登壇.導入のアイスブレイクから始まり,要点,理由,具体例,そして再び要点でまとめるPREP法,話し方のスピードや声の大きさなど,自身の禁煙講演を具体的に提示しながら,講演やプレゼンテーションにおける聴衆を惹きつける伝え方を解説した.
尾﨑氏がアイスブレイクに使用したという紫煙をストロボ撮影したもの
 歯科衛生士に焦点を合わせて禁煙支援に関わる教育から研究に至るまでの議論はほとんどなされてこなかったが,今年度から名称変更された歯科部会シンポジウムでは,「歯科衛生士の禁煙に関する研究・教育の現状と今後の在り方(座長:尾﨑哲則氏/日本大学歯学部」と題し4人のシンポジストの話題提供後,ディスカッションが行われた.
 埴岡 隆氏(宝塚医療大学保健医療学部)は「歯科衛生士における禁煙教育の現状」を報告.歯科では北米から欧州へ歯科の禁煙支援が拡充していったが,日本ではまだそこまで進んでいない現状と日本の歯学部および歯科衛生士養成校の禁煙介入の教育内容や国家試験出題数などを報告.教育現場に5段階のWHO簡易禁煙支援法の「課題」と「評価」をセットにしたOSCE形式の実習(3~5分)の早期導入を提案した.
 小島美樹氏(梅花女子大学看護保健学部)は「歯科衛生士における禁煙研究の現状」として,公益社団法人日本歯科衛生士会の「禁煙推進宣言」をはじめとし,生涯研修制度として臨床研修コースに禁煙支援が組まれていること,各都道府県歯科衛生士会・歯科医師会における禁煙に関する研修会が開催されていること,また各学会において認定歯科衛生士制度が設置されていることを報告した.
 田野ルミ氏(国立保健医療科学院生涯健康研究部)は「歯科衛生士によるタバコに関する研究の現状」として,近年のタバコに関する研究が日本禁煙学会のほか,日本歯科衛生教育学会,日本歯科衛生士会,日本口腔衛生学会などで発表されていることを報告したうえで,予防の観点で研究を行うことができるタバコに関する研究を歯科衛生士が行う意義を述べた. 
 細見 環氏(関西女子短期大学歯科衛生学科)は「歯科衛生士業務における禁煙支援の在り方」として,『歯科衛生士国家試験出題基準』および歯科衛生士学生の教科書にも「禁煙支援」の項目が入っていることを挙げ,2025年導入予定の「国民皆歯科健診」を活用しながら臨床現場での禁煙支援の拡充を提案.
上段左から細身氏,小島氏,尾﨑氏,下段左から田野氏,埴岡氏
 ディスカッションにおいては,診療報酬として収載されることが望ましいが,それには禁煙支援を行ったという記録も重要であり,現在発行されている『歯科衛生士のための禁煙支援ガイドブック』(医歯薬出版)の改訂の際には,記録のとり方の事例を収載するなどして,教育現場から臨床現場へと禁煙支援を拡げられるとよいのではないかと述べられた.“禁煙を支援する職業にもっとも向いている職種である歯科衛生士”として,今後の活躍を期待したいという思いが込められたシンポジウムであった.
 
 

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