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第22回日本睡眠歯科学会総会学術大会 開催される
 10月7日(土),8日(日)の2日間,標記大会が京都大学医学部創立百周年記念施設 芝蘭会館(京都市)にて「歯科と医科の連携」をメインテーマに開催された(大会長:角谷寛氏・滋賀医大).
 シンポジウム1「OA治療の長期フォローにおける検査タイミングを考える~歯科と医科の連携強化でもやもやを解決!~」では,導入に座長の田賀仁氏(東京都)が導入として長期フォローで悪化がみられた症例を呈示,臨床におけるもやもやを解決したいと述べた.次に古橋明文氏(愛知医科大)が「医科大学病院におけるOA治療長期管理の課題」と題し,愛知医大病院におけるフォローアップでの受診中断の症例を分析,長期フォローの文献レビューのうえで,病診連携の大切さを述べた.次の「呼吸器内科からみるOA長期フォローの留意点」では,林俊成氏(埼玉県)が患者の他院へ紹介した際の返信・再評価依頼は,歯科が特に少ないことを指摘し,返信・再評価をもらえるような取り組みを述べた.「口腔内装置とのつき合い方(耳鼻咽喉科の立場から)」では駒田一朗氏(滋賀県)がいびき治療という視点から,いびき手術の歴史やいびきをOAの再評価に使用する症例などを紹介した.「歯科クリニックでの睡眠時無呼吸症患者の口腔内装置(OA)導入後のフォローアップについて」では片平治人氏(東京都)がOSA改善後の残遺眠気の問題やチームで取り組む睡眠衛生指導の大切さ,フォローアップをめぐる臨床研究について述べた.最後に「OA長期管理の展望 循環器科の立場から」では初野健人氏(埼玉県)が改訂された日本循環器学会のガイドラインにおけるOSAとの関連内容を紹介し,今後はOAフォローアップのデータ化やデジタルデータによる治療管理が望まれるとした(座長:初野氏,田賀氏).
 シンポジウム3「気道を考慮した口腔内装置作製へ向けて」では,最初に篠塚啓二氏(日大)が「歯科医師が気道(Airway)を診る意義」と題し,上気道狭窄部の評価について研究成果を紹介.次に宮地舞氏(東京都)が「睡眠歯科臨床における咬合採得の実際」と題し,適切な口腔内装置を作製するためには下顎を前に出した咬合採得が重要となり,エビデンスベースによる顎位の決め方などを動画を利用して解説した.最後に奥野健太郎氏(大歯大)が「内視鏡検査を使用した口腔内装置のタイトレーション」と題し,タイトレーションについて整理した後,上気道の評価における内視鏡検査の利点を解説,具体的に自ら内視鏡を利用した画像を用いて説明を行った(座長:外木守雄氏・日大,篠塚氏).
 教育講演「睡眠時ブラキシズム」では,最初に大倉一夫氏(徳島大)が「シン・睡眠時ブラキシズムの診査と診断」と題し,さまざまな考え方がなされてきた以前の状態から,研究が進みコンセンサスがとられてきた現在の考え方を紹介,知識のアップデートを行った.次に安部友佳氏(昭和大)が「睡眠時ブラキシズムの対処法を再考する」と題し,睡眠時ブラキシズムの概説から研究をもとにした考え方を解説,将来の対処法の見通しも述べた(座長:奥野健太郎氏・大歯大,鈴木善貴氏・徳島大).

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