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黒田昌彦先生講演会 開催される
 6月11日(日),コングレスクエア日本橋(東京都中央区)にて,黒田昌彦先生講演会が125名の参加者のもと開催された(主催:スタディー・グループ救歯会).
 テーマは「良い歯科医になる」.誰もが思い描く「良い歯科医」とは,本当はどのような姿であるべきなのか...1976年開業の東京・神田の診療所を2022年11月をもって閉院.47年の開業医人生を振り返りながらの講演となった.
 冒頭の話題は「経過を追うこと」.経過観察こそが歯科医の責任と位置づけ,当初は適合や咬合に関する目標を定めたが,結局歯が抜けてしまっては何の意味もないとの気づきを得て,患者さんとの長い関わりの鍵はプラークコントロールにあること,そして経過観察の主題が「歯を長期に守ることによる患者満足=救歯臨床」へと変遷していった経緯を解説.
 続いて,開業医人生のもう一つの柱であるスタディー・グループ活動の話題に.主宰するスタディー・グループ「救歯会」では,臨床手技の研鑽のみならず,自家歯牙移植の生存率/インプラント隣在歯・対合歯の予後/メインテナンスの効果/歯根破折の予兆など,多くの臨床統計を報告した経緯を解説.座右の銘である「業績・成果は個人より集団で」に込めた思いとともに,スタディー・グループ活動の醍醐味を紹介した.
 講演は,多くの「私の忘れられない患者さん」との関わりを紐解きながら展開.コーヌスクローネの長期の経過を中心に,補綴精度とプラークコントロールの実際を余すところなく紹介したほか,高齢者にとって最適な補綴手法であることが改めて強調された.
 そして,講演の最後には,多くの患者さんからの手紙を紹介.良い歯科医とは,「患者さんに喜ばれる歯科医」「患者さんに感謝される歯科医」であると結んだ.


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