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Women Dentists Club(WDC)総会・発表会 開催される
 2023年5月20日(土),21日(日),品川シーズンテラスカンファレンス(東京都港区)にて,標記大会が開催された(会長:天川由美子氏,大会長:成川史子氏).
 第一日目はWDC所属の6名5組による会員発表が行われ,第二日目は石川知弘氏(静岡県)による特別講演が行われた.
 会員発表では,以下の演者が登壇した.
 「下顎総義歯を吸着させるために」の演題で登壇した松田真理氏(島根県)は,高齢者への総義歯吸着を試みた症例を通じ,咬合の重要性を指摘するとともに下顎の難症例であっても吸着を諦めないことを呼びかけた.「歯科治療における疼痛の関わり方〜東洋医学のすすめ〜」の演題で登壇した元 聖愛氏(福岡県)は,歯科領域における神経性疼痛の選択肢としての東洋医学を提案した.「上顎中切歯の外傷への対応」の演題で登壇した豊田留美子氏(大阪府)は, 比較的若年層における外傷症例とその対応についての知識を,実際の症例に則して検討した.「広汎性重度歯周炎患者の咬合回復に取り組んだ一例」の演題で登壇した小山知子氏(東京都江東区)は,なかなか歯科受診に踏み切らなかった結果咬合崩壊を起こした症例を提示し,矯正治療や補綴治療による咬合機能の回復までの筋道を示した.「診療連携への取り組み~一般臨床医と矯正歯科医が行った1症例~」の演題で登壇した野地美代子氏(福岡県),大石めぐみ氏(福岡県)は,歯科医院同士の連携によって咬合の安定を審美性の回復を成し遂げた症例を供覧し,ディスカッションや意見の相違などに関する克明な記録を公開した.
会員発表後,林 美穂名誉会長(左)と天川会長(右)による講評の様子
 特別講演では,石川知弘氏が登壇し,「チャレンジングサイトに対する再生療法」をテーマに,午前は主に歯周組織再生療法,午後はインプラント周囲組織の再建治療について論じた.氏は講演のなかで,歯周組織再生療法によって重度骨欠損によるホープレスな場合でも保存の可能性が残ること,軟組織の条件は結合組織移植によって改善しうること,根分岐部病変においては完全閉鎖よりも垂直的コーポネントを改善することを目指すべきこと,そして,術式の改善によってチャレンジングサイトにおける治療が可能となることを強調した.

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