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GC友の会 学術講演会「多歯超高齢社会を見据えた欠損歯列への対応~欠損歯列の見かた・欠損補綴の進めかた~」開催される
 10月30日(日),東京国際フォーラム(東京都千代田区)にて標記講演会が「多歯超高齢社会を見据えた欠損歯列への対応~欠損歯列の見かた・欠損補綴の進めかた~」をテーマに開催された.

 冒頭,本会の企画趣旨について鷹岡竜一氏(東京都港区開業)が解説.超高齢社会の現在は,患者はある日を境に急に歯科医院に通えなくなることもあることから,GP臨床のステージでは,在宅歯科医療を見据え,特に,精度の高い補綴物製作,プラークコントロールの習慣づけ,医療ネットワーク作りが重要となることを示した.
 壬生秀明氏(東京都府中市開業)は「欠損歯列への取り組みから見えてきた個別性への対応」をテーマに登壇.自身がこれまで取り組んできた「救歯臨床」として,20年以上の長期経過観察を行っている,初診時患者年齢50,60代(術者年齢30代前半)の欠損歯列3ケースを呈示.経過観察を通して,疾病の未来像を読み,患者の真の希望を探る臨床への取り組みについて解説した.
 鷹岡竜一氏(同上)は,「多歯超高齢社会におけるパーシャルデンチャーを考える」をテーマに登壇.欠損歯列においてはすれ違い咬合とならないことを目標に,「欠損歯列(病態)」と「欠損補綴(手段・対応)」を分け,上下顎で考える重要性等を示した.特に70代以降の患者では「時間をかけない・お金をかけない・誰でも直せる義歯」を第一に,術後対応しやすい可撤性補綴装置の可能性について整理した.
 黒田昌彦氏(東京都千代田区開業)は,「歯を失わずに長持ちできる欠損補綴」と題し登壇.パーシャルデンチャーはプラークコントロールに優れた,最も侵襲の少ない補綴法であり,とりわけコーヌスクローネは清掃性や修理対応,介護ケアの面でも有利で高齢者に最適な補綴対応であると示した.補綴装置は装着後,少なくとも5年間は経過をみないと何も語れないこと,維持にはプラークコントロールが最も重要で,その習慣は要介護となった以降も意識として患者に残ること等を強く訴え,GP臨床で求められること,患者や症例を診る視点についてまとめた.

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