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日本歯科審美学会第33回学術大会 開催される
 10月15日(土),16日(日),りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館(新潟市中央区)にて標記学会が「形態・色彩・機能,三位一体の歯科審美」をテーマに開催された(大会長:新海航一氏・日歯大新潟).
 シンポジウム2「咀嚼機能と耐久性を重視した審美的補綴治療」(座長:越智守生氏・北医大)では,三浦賞子氏(明海大)が「長期予後を得るためのジルコニア補綴歯科治療」と題して,歯科用ジルコニアの分類およびポーセレンレイヤリングジルコニアクラウンとモノリシックレストレーションの臨床報告を整理し,破折等のトラブル回避のポイントを示した.
 野本俊太郎氏(東歯大)は「前歯部における機能を考慮したメタルフリー修復」と題し,ジルココニアフレームの接着ブリッジと二ケイ酸リチウムによるシングルリテーナーブリッジの前歯部への応用について,主に脱離を防ぐ観点からリテーナーのデザインや支台歯形成,接着操作,研磨の各工程を考察した.
 峯 篤史氏(阪大)は「補綴装置および「歯」の延命~間接法の宿命と希望~」と題し,これまでの報告からCAD/CAM冠のトラブルの多くが脱離である点を指摘.自身の研究室での研究結果を通じて,セルフアドヒーシブを用いる場合も支台歯処理を行うことや,現在推奨されている支台歯形成量が過剰である可能性があり支台歯高径などを確保することが望ましいとした.
 理事長講演「三位一体の審美歯科治療」(座長:新海氏)では,大槻昌幸氏(医科歯科大)が同学会の専門医制度創設に向けた課題を示したほか,「形態/機能/色彩」,「保存/補綴/矯正」,「歯科医師/歯科技工士/歯科衛生士」さらには「開業医/大学研究者/企業開発者」それぞれが緊密に連携する学会活動への期待を述べた.
 学術講演委員会企画講演「口腔内スキャナー(IOS)を極める」(座長:小川 匠氏・鶴見大,佐藤祥子氏・昭和大病院)では,末瀬一彦氏(奈良県)が「口腔内スキャナーの現状と活用のポイント」と題して光学印象を用いるメリットやIOSの現状を整理したほか,IOSのさらなる用途として口腔内情報管理(災害時のマッチング等)や疫学調査への応用も期待できるとした.
 吉久保典子氏(神奈川県)は「IOSを使った歯科衛生士のための新しいチェアサイドコミュニケーション」と題し,IOSの性能・操作性向上に伴い歯科衛生士によるカウンセリングや患者指導・ブラッシング指導の場面にも活用が期待できるとして自院での取り組みを紹介.スキャン時のポジショニングについても解説した.

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