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第50回日本歯科医史学会総会・学術大会 開催される
10月1日(土),ホテル東京ガーデンパレス(東京都文京区)にて,標記大会が開催された(大会長:高山直秀氏/日本歯科医史学会).

 会長講演では高山氏が「ピエール・フォシャール著『歯科外科医』手稿の研究 手稿の解析から見える出版までの軌跡」と題し,フォシャールの著書発行までに幾度となく繰り返された修正の遍歴を振り返るとともに,当時のフォシャールが置かれた人間関係を含むあらゆる状況から,修正した理由について考察を行った.
 なかでも,『歯科外科医』の本文中で「1723年にはこの本を印刷させるばかりになっていた」としながら,発行が1728年まで遅延した理由を「職業柄次々に用事ができて」とする不自然な一文については,フォシャール研究家のジュルジュ・ヴィオーが指摘した3種の異なる筆跡や,それをさらに詳細に発展させた中原 泉氏の第4の筆跡などを土台として,演者が解析を行う興味深い講演となった.
会長挨拶を行う高山直秀大会長
 このほか,のべ24名の演者による一般演題と2つの誌上発表が行われ,さまざまな時代や地域において当時の歯科医療を知る貴重な資料に溢れた学術大会となった.

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