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第32 回⻭科保健医療国際協⼒協議会学術集会 開催される
 2022年7月3日(日),標記大会が「コロナ禍からコロナ後の⻭科保健医療国際協⼒活動の展望」をテーマにWEB開催された.(大会長:相⽥ 潤・医科歯科大)
 シンポジウムでは,5名が登壇した.
 「ネパールにおけるコロナ禍の下での活動」の演題で発表した根⽊規予⼦氏(ネパール⻭科医療協⼒会)は,1989年から続く活動において,特にコロナ禍以降の現地⼝腔保健専⾨家(COHW)養成事業に焦点を絞り,現地の口腔保健啓発のために取り組んでいることを報告した.

 「コロナ禍からコロナ後の⻭科保健医療国際協⼒活動の展望」の演題で発表した志賀千尋氏(HAPPY TOOTH PROJECT)は,モンゴル国ウランバートルにおいて口腔衛生指導を行ってきた氏が,医療受診環境によって齲蝕を原因とした蜂窩織炎で命を落とす⼦どもを救うための「むし⻭で亡くなる⼦どもをなくそうプロジェクト」(=HAPPY TOOTH PROJECT)を立ち上げるまでの活動を紹介し,コロナ禍で現地赴任が難しくなってからの医療のあり方についても検討した.

 「海外での事業遂⾏にあたっての阻害因⼦」の演題で発表した滝波修⼀氏(NPO法人ジョロナ)は,バングラデシュにおけるJICA 草の根事業実施を振り返り,口腔指導の専門医の必要性を実感したと語り,その目的を阻害する因子として,テロなどの犯罪行為や新型コロナウイルスをはじめとした感染症などをあげ,海外での事業を成し遂げるにはさまざまな要因への配慮が必要であるとした.

 「国際協⼒とコロナウイルスパンデミックについて」の演題で発表した夏⽬⻑⾨氏(愛院大)は,新型コロナウイルス蔓延以降,氏が携わる愛知学院⼤学⻭学部附属病院,⼀般社団法⼈⽇本⼝腔ケア学会,国際⼝腔ケア学会,国際⼝唇⼝蓋裂協会,⽇本医学⻭学情報機構,⽇本⼝唇⼝蓋裂協会,⻭科保健医療国際協⼒協議会においてどのような対策を講じたかを紹介するなかで,非常時であっても質の高い歯科医療を提供することの意義について語った.

 「コロナ禍での活動や考えたことや,コロナ後の展望」の演題で発表した河村康⼆氏(南太平洋医療隊,河村⻭科医院・埼玉県)は,トンガ王国への海外ボランティア活動を継続してきた氏が,コロナ禍あるいはトンガ王国における海底火山の大規模噴火を経て,「すべての⼈々へ平等で質の⾼い⻭科医療を提供する」理念を掲げ実践した軌跡を紹介した.

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