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日本老年歯科医学会 第33回学術大会 開催される
 6月10日(金)~12日(日),新潟市民芸術文化会館 りゅーとぴあ(新潟市中央区)にて標記大会が「噛んで 味わって 語り合おう 老年歯科 in 新潟」をメインテーマに,現地・ライブ配信・オンデマンド配信によるスーパーハイブリッド方式にて開催された(大会長:小野高裕氏・新潟大)(オンデマンド配信期間:6月17日~7月4日).
 シンポジウム11「高齢者を支える病院歯科の普及について語り合おう!」(座長:大野友久氏・浜松市リハビリテーション病院)では,まず岩佐康行氏(原土井病院)が「市中病院と関連施設での病院歯科の展開」と題し,同院における医科歯科連携(院内・地域・病診連携)の歩みを振り返り,今後の展望として地域包括ケア病棟を活用した入院下での歯科診療や摂食嚥下リハビリテーションを計画していると述べた.
 次に曽我賢彦氏(岡山大病院)が「大学病院と市中病院での病院歯科の展開」と題し,同大病院に設置された医療支援歯科治療部が高度医療を歯科の専門性で支えていること,市中の超急性期病院における口腔管理には地域連携が不可欠であることを示したほか,同大で実施している高度医療支援・周術期口腔機能管理実習について紹介した.
 長谷剛志氏(公立能登総合病院)は「市中病院と地域における病院歯科活動」と題し,同院が地域全域の3次救急を担い,かつ歯科口腔外科を標榜する唯一の総合病院であり超急性期の口腔外科,慢性期・老人病院の歯科治療,訪問歯科診療も一手に引き受けていることから,病院歯科への紹介内容の変遷や退院後のかかりつけ歯科医あるいは郡市歯科医師会との連携など広範な取り組みを供覧した.
 岡本美英子氏(藤田医大)は「医学部歯科口腔外科での病院歯科活動」と題し,病院歯科では治療内容や入院期間に応じた治療の計画を立てる必要があること,疾患の特性や経過を理解し,病気に応じたタイミングで適切な治療介入を行うこと,口腔衛生や口腔機能低下に対する周術期等口腔機能管理が求められることを,同院の臨床例を通じて訴えた.
 松村香織氏(公立八女総合病院)は「市中病院で医師から求められる歯科医師になるために」と題し,急性期病院歯科口腔外科の開設に関わった立場から,その発展や院内他職種への歯科・口腔ケアに関する啓発活動などを通じて現在では患者入院時に必ず口腔アセスメントを行う体制が整うに至った経緯を紹介.また病院歯科では,さまざまな医科疾患に配慮できるよう全身疾患に関する知識をもって幅広い歯科疾患に対応できるオールラウンダー型の歯科医師が求められていると語った.

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