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第20回歯内療法症例検討会 開催される
 3月13日(日),標記会がリモートにて開催された.
 午前の歯内療法症例検討セミナーでは,根管洗浄をテーマに2題の講演が行われた.まず吉岡俊彦氏(広島県開業)は「根管洗浄(総論)」として,マイクロCT像による根尖部分の形態の考察から,洗浄液の使用頻度や比較などの研究の紹介などを行い,何を使うかよりもどうやって使うかのほうが大事であることを指摘し,次の講演にバトンタッチした.古畑和人氏(埼玉県開業)は「根管洗浄(各論)」として,さまざまに存在している根管洗浄の方法を一つずつ,その特徴や利点,注意点を詳細に解説し,自身の使い分けも紹介した(座長:須藤享氏・宮城県開業).
 午後の歯内療法症例検討会では,三好俊太郎氏(東京都)「長いポストを有する歯牙を非外科的に保存した1症例」,岡田大和氏(医科歯科大)「根管充填時期に迷った症例」,永原隆吉氏(日本鋼管福山病院)「Unusual Anatomy of a Maxillary Second Molar」,村上拓也氏(滋賀県開業)「ECRを認めた下顎左側第一小臼歯に対して,外科的修復と非外科的歯内治療にて治療を行った1例」,牧圭一郎氏(医科歯科大)「逆根管治療の適応範囲-上顎第一大臼歯口蓋根の考察-」,渥美克幸氏(埼玉県開業)「上顎前歯部に外科的歯内療法を行い術後11年が経過した一症例」,大森智史氏(医科歯科大)「下顎第二大臼歯に根尖孔外異物を認めた症例」,須藤享氏(宮城県開業)「上顎洞病変を伴う上顎臼歯の根尖性歯周炎に対する異なるアプローチ」8題の症例発表が行われた(座長:時田大輔氏・フリーランス,飯野由子氏・医科歯科大,辺見浩一氏・東京都開業).
 さらに特別講演では,下野正基氏(東歯大名誉教授)が「治癒の病理から肉芽組織を考える」と題し,書籍「肉芽の科学と臨床」(クインテッセンス出版)の出版を記念して,肉芽組織の形成や特徴を解説し,同時に「不良肉芽」という言葉の問題点を指摘した.さらに,各論としてペリオ・エンド・抜歯窩・インプラントなどの各分野を専門とする執筆者がどのような指摘をしたか,書籍の内容を紹介した(座長:八幡祥生氏・東北大).

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