2022/02/09
2月6日(日),標記学術大会が「歯科から始まる多職種連携シンポジウム 人生100年時代! 少しでも永く口から食べる喜びを!」をテーマに開催された(主催:一般社団法人 東京都歯科技工士会).
第1部では,「在宅医療(訪問診療)における歯科 摂食嚥下リハビリテーションの現在と未来について」との演題で山口浩平氏(医科歯科大)が登壇した.氏は摂食嚥下に問題のある高齢者の症例を複数提示し,多職種による連携によって改善されたことを報告した.講演のなかで,歯科医師以外の職業は勿論,ICTなどの利用によって医療の地域偏在を解決する可能性にも言及した.また,あらゆる職種やリソースとともに課題解決を目指すことの重要性を強調した.
第2部では,「摂食嚥下障害の治療におけるデジタルテクノロジーの応用と可能性」との演題で一志恒太氏(福歯大)が登壇した.氏は,歯科技工士の立場から,東京医科歯科大学と共同で舌接触補助床(PAP)などの口腔内装置をフルデジタルで製作した取り組みを紹介した.デジタルテクノロジーを活用しながら連携することによって,従来の方法よりも効率的に製作できることに言及した.
第3部では,「ライセンスに縛られない生き方」と題して,歯科医師である山口氏,谷口祐介氏,歯科技工士の一志氏以外に,小澤茉祐氏(看護師),竹宮鉄平氏(言語聴覚士),清水信彰氏(作業療法士)を交えてディスカッションが行われた.それぞれの職業の領域のみに限定されずに“かけ算”することによって,患者のQOL向上に貢献することができることを確認した.