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第6回 Greater Nagoya Dental Meeting開催される
 1月23日(日),標記講演会が「ウェビナーでは聞けないエキスパートの本音トーク」をテーマに,愛知県へのまん延防止等重点措置適用に伴いハイブリッド開催された〔大会長:飯田吉郎氏(愛知県),実行委員長:高田智史氏(愛知県),配信:Doctorbook academy〕.
 冒頭の飯田氏による大会長挨拶では,本会実行委員の同志であり,2021年に他界した竹市卓郎氏に哀悼の意を表した.
 アライナーセッション「アライナー型矯正装置を用いた矯正治療を適切に行うために」(モデレーター/味岡武志氏・愛知県)では,プレゼンターの青木泰樹氏(愛知県)がアライナー型矯正装置のメカニクスを考慮した治療計画立案の重要性を述べたことに続き,竹内敬輔氏(愛知県)がアライナー矯正に用いる歯科矯正治療支援ソフトウェアによる治療計画立案時の注意点を紹介.さらに演者らによりアライナー矯正におけるリカバリーのタイミングやポイントが議論された.
 歯周再生セッション「歯周組織再生療法のエンドポイントを紐解く―適応症の選択,治療術式における臨床的キーポイント―」(モデレーター/相宮秀俊氏・愛知県)では,まず松浦貴斗氏(愛知県)が提示した歯周組織再生療法症例に対して大月基弘氏(大阪府)が診断や適応症の判断,咬合調整の要否に関しエビデンスを交えた見解を示し,さらに大月氏の手がけた症例から歯内-歯周病変治療時に早期のSRPを避けることや歯周組織再生材料の選択基準などが示された.
 接着修復セッション「接着歯科治療におけるダイレクトとインダイレクト:その境界を考察する」(モデレーター/峯 篤史氏・阪大)では,飯田真也氏(愛知県)による直接修復症例と吉木雄一郎氏(愛知県)による間接補綴・修復症例を受ける形で,峯氏によって接着修復における直接法・間接法のメリットとデメリットや被着面処理の要点が整理され,直接法では術者の手技の向上が,間接法においてはデジタル技術のさらなる発展・連携が求められるとした.
 デジタル補綴セッション「補綴臨床におけるデジタルワークフローの可能性に挑む」(モデレーター/安藤壮吾氏・愛知県)では,筒井純也氏(大阪府)がデジタルシミュレーションにて治療結果を可視化し患者と共有することで診断や治療計画立案がスムーズになると述べたほか,顔貌計測機器の有用性と展望にも言及.遠山敏成氏(東京都)はアンテリアガイダンスや歯科医師と歯科技工士が煮詰めた歯冠形態の再現においてデジタル技術は有用ながらも,あくまで従来のアナログ技術・知識が基盤になる点を強調した.
 インプラントセッション「その骨造成本当に必要ですか??~患者のベネフィットを考慮したインプラント治療を紐解く~」(モデレーター/高田智史氏・愛知県)では,下顎の骨再生誘導法(GBR)と上顎洞底挙上術の必要性について飯田氏と月星太介氏(愛知県)がディスカッション.前者を避けるオプションとして待時的な歯槽堤保存術のコンセプトや傾斜した歯槽堤に対応するスロープ形状インプラントの応用が,後者では6mm以下のエクストラショートインプラントや上顎洞粘膜に最適化したドリル器具の応用などが提案された.

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