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第25回 米国歯科大学院同窓会(JSAPD)公開セミナー開催される
 2022年1月9日(日),東京ミッドタウン(東京都港区)にて,第25回米国歯科大学院同窓会(JSAPD)公開セミナーが約100名の参加者を集めて開催された(会長:加治初彦氏/東京都・加治矯正歯科クリニック,米国・ウエストバージニア大学歯学部留学).同会は北米やEUで専門教育を受けた歯科医師の親睦団体で,コロナ禍により一般に公開される同セミナーの実施は2年ぶりとなった.

 午前の部(Session1)では,「大西洋の東と西,ペリオのランドマークスタディーズとこれから」と題して弘岡秀明氏(東京都・スウェーデンデンタルセンター,スウェーデン・イエテボリ大学留学)が講演を行った.本講演では,米国への留学を検討しつつもイエテボリ大学・Lindhe教授との出会いにより進路変更をした自身の来歴にも触れながら,北米およびヨーロッパの歯周病学のランドマークとなる論文を紹介.Loeらによるプラークと歯周病の因果関係の解明から始まり,北米・ヨーロッパ各国の研究者たちが様々な論争を重ねながら歯周病学の科学的知見を深めていった流れが供覧された.また,自身の取り組む歯周治療のスカンジナビアンアプローチにおいては,「歯を可能な限り保存し,審美性と咬合を保持すること」が第一義であると改めて強調した.
弘岡秀明氏
弘岡氏による講演の様子
 つづくSesseion2では「Face-to-Faceのテーブルディスカッション」と題してテーブルセッションを実施.小グループに分かれ以下の7つのテーマで講演およびディスカッションが行われ,参加者は各テーブルを回りながら講師との「顔の見える」交流の機会を享受していた.

・「Ceramic Restorations: Do’s and Don’ts~セラミック治療の要点~」(石部元朗氏,山梨県・石部歯科医院,米国・ワシントン大学歯学部留学)
・「審美領域における抜歯後の治療オプション」(多保 学氏,埼玉県・たぼ歯科医院,米国・ロマリンダ大学留学)
・「不定愁訴,非歯原性疼痛ってなに?」安藤彰啓氏(東京都・あんどう歯科口腔外科,米国・南カリフォルニア大学歯学部留学)
・「“Hopeless tooth”の予後の判定基準を再考する」(岸本隆明氏,大分県・大分ペリオデンタルオフィス,米国・インディアナ大学歯学部留学)
・「外傷後に根尖性歯周炎を生じた若年者に対して専門的対応と地域歯科医療連携を行った2症例」(瀧本晃陽氏,東京都・瀧本歯科医院,米国・テキサス大学ヘルスサイエンスセンターサンアントニオ歯学部留学)
・「デジタル技術を応用した3Dメタルプリント矯正装置の臨床」(山口修二氏,埼玉県・ドイチェ歯科・矯正歯科,ドイツ・デュッセルドルフ大学 矯正歯科留学)
・「歯周病患者のインプラント治療」(弘岡秀明氏)
会場の様子
石部氏によるテーブルセッション
多保氏によるセッション
岸本氏によるセッション
また,昼食中には「留学相談ブース」が設けられ,北米・欧州の留学経験者の体験を聞くことができる貴重な機会となった.次回は2023年1月に開催予定.

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