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第51回公益社団法人日本口腔インプラント学会学術大会 開催される
 2021年12月17日(金)~26日(日),標記大会が「インプラント治療:これまでの50年,これからの50年 インプラントで支える未来の健康」をテーマにWEB開催された(大会長:津賀一弘氏・広島大).
▲大会長挨拶
 特別シンポジウム「口腔機能回復から全身の健康へ 4学会の連携と目指す方向性」(座 長:住友雅人氏・日本歯科医学会,阪本貴司氏・日本口腔インプラント学会)では,宮﨑 隆氏(日本口腔インプラント学会),馬場一美氏(日本補綴歯科学会),小方賴昌氏(日本歯周病学会),桐田忠昭氏(日本口腔外科学会)の4学会の代表がそれぞれ講演し,それぞれが連携することによって,国民の全身の健康をサポートできる歯科医療体制の構築を誓った.
 特別講演1「インプラント治療の症型分類」(座長:窪木拓男氏・岡山大,津賀一弘氏・広島大)では,2名の演者が登壇した.阪本貴司氏(大阪口腔インプラント研究会)は,「インプラントの簡易的な症型分類としてのRTB分類の提案とその有効性」と題し,RTB分類の概要を解説し,施設において行われたインプラント調査の結果について供覧した.鮎川保則氏(九大)は,エビデンスのみが判断基準となる,術者の経験によらない新しい難易度分類について提案した.


 シンポジウム1「基礎から学ぶインプラント周囲軟組織最新知見」(座長:加藤英治氏・口腔インプラント生涯研修センター,山田将博氏・東北大)では,3名の演者が登壇した.「インプラント周囲における軟組織封鎖性を考える」の演題で登壇した熱田 生氏(九州大)は,インプラントに対する周囲軟組織による封鎖性の高さが治療の成否に深く関係する点を示したうえで,近年アバットメントに多く用いられるジルコニアの優れた面について言及した.柴田 陽氏(昭和大)は,「チタンインプラントの抗菌メカニズムによる組織適合性」との演題で,放電陽極酸化によるチタンインプラントの抗菌効果と生体への適合性について報告した.吉村篤利氏(長崎大)は,講演「歯石および金属粒子が歯周炎およびインプラント周囲炎に及ぼす影響」のなかで,デンタルインプラント周囲の金属粒子が,貪食細胞のNLRP3インフラマソームを介して周囲組織の炎症誘導や組織破壊に関与している可能性を提示した.
 シンポジウム3「インプラント周囲炎の治療を考える-患者にとって最適な方法とは?-」座長:松井孝道氏・宮崎県,正木千尋氏・九歯大)では,3名の演者が登壇した.辰巳順一氏(朝日大)は「インプラント周囲炎の治療―その可能性と限界―」と題し,インプラント周囲炎例の長期予後から当初推定したリスク因子を再検討し,リスク回避のための治療方法の選択と,進行したインプラント周囲炎症例に対する治療について検証した.「初期のインプラント周囲炎に対する外科的療法 表面性状に応じた切除療法について」で登壇した中居伸行氏(京都府)は,大臼歯部に生じた初期インプラント周囲炎に対して2通りの切除療法を試みた症例を報告した.佐藤琢也氏(大阪口腔インプラント研究会)は,「インプラント周囲炎を知りインプラント周囲炎と向き合う-対処法と外科的治療戦略の考察-」と題し,インプラント周囲炎を多く診てきた臨床家の立場から,外科的治療戦略によって成果をあげてきた様子を振り返った.

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