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第8回 JUC発表会 開催される
 12月5日(日),標記大会が「同じレシピでどこが違う?~ペリオ、修復、審美治療の解決策を探る~」をテーマにオンラインにて開催された(大会長:小山浩一郎氏・長崎県).

▲大会長挨拶
 新人発表では2名の演者が登壇した.臼杵雄一郎氏(福岡県)は,講演「歯の破折を防ぐための歯内療法における歯の切削方法」のなかで,自身の症例を検討し,炎症や力のコントロールなど,歯内療法を行うにあたって心がけていることを明かした.「部分床義歯の設計~歯周病を有する支台歯への対応~」で登壇した本多正幸氏(福岡県)は,義歯の設計原則に則って処置を行う際に,力学的安定は勿論,歯周組織に配慮した設計が重要であるとして,症例を提示しながら検討した.
 シンポジウム1「ペリオ」(座長;土肥博幸氏・長崎県)では,2名の演者が登壇した.
 「再生療法をより確実にするために」の演題で登壇した坂田憲彦氏(福岡県)は,歯周組織再生療法において同じ“レシピ”を用いたとしても患者のおかれた環境や状態に応じてその結果は変化するとして,治療の成功のためには,手技の正確性の他に患者のライフステージに合わせた介入の見極めが不可欠だと主張した.講演「低侵襲な歯周再生療法の可能性~MI治療の適応と骨移植材~」では,金成雅彦氏(山口県)が同じ処置でも生体材料や骨移殖材,解剖学的条件によって治療結果が異なる症例を提示し,それらの結果から歯周組織再生療法における成功の秘訣を考察した.
 シンポジウム2「修復」(座長;小山浩一郎氏)では,2名の演者が登壇した.
 「象牙質を治す」の演題で登壇した小関亮介氏(沖縄県)は,う蝕治療における「感染歯質を除去して修復する」というプロセスを症例から検証し,残存象牙質の再感染防止なども視野に入れた治療について発表した.野地美代子氏(福岡県)は,「再治療を減らすノンメタルインレー修復」の演題で登壇し,マテリアルや歯科用CAD/CAMシステム,接着技法の進化に伴って長期的に良好な結果が得られているとしながらも,それらの原理を理解することが再治療を減らす手がかりになるとして,自身の症例を交えながら検討した.
 シンポジウム3「審美」(座長;水上哲也氏・福岡県)では,2名の演者が登壇した.
 「AC&Zr時代に歯肉ラインから見る審美補綴治療を失敗しないための2つの解決策!!」で登壇した村川達也氏(福岡県)は,歯肉ラインの審美性に大きく影響を及ぼすとされる歯槽骨や歯や歯肉の生体条件の改善や,審美補綴マテリアルに対する支台歯形成やプロビジョナル調整について,その解決策を提示した.林 美穂氏(福岡県)は,「経過から考察する審美歯科治療」の演題で,審美歯科治療の結果の違いについて,患者の個体差に着眼し,その対応策について発表した.
 大会は,個人発表や企業協賛発表などを含むさまざまなテーマの発表が行われ,成功裏に閉会した.

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