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第64回秋季日本歯周病学会学術大会 開催される
 10月15日(金),16日(土)の両日,標記大会が「歯周治療でおいしい人生をサポート」をテーマに現地・名古屋国際会議場(名古屋市熱田区)およびオンデマンド配信によるハイブリッド形式で開催された.現地開催は第62回秋季大会以来,2年ぶりとなる(大会長:三谷章雄氏・愛院大)〔WEB配信期間:11月1日(月)~11月30日(火)予定〕.
 シンポジウム1「予知性の高い口腔機能回復治療の実践」(座長:辰巳順一氏・朝日大)では,和田誠大氏(阪大)が「歯周炎罹患患者に対する可撤性義歯治療―残存歯の保護と口腔機能回復の両立―」と題し,歯周炎患者の口腔機能回復治療において現実的な選択肢である可撤性部分床義歯の設計原則や設計の工夫などを確認した.
 荻野洋一郎氏(九大)は「固定性補綴装置による口腔機能回復治療:1歯単位,1 口腔単位での注意事項」と題し,口腔機能回復には安定した臼歯部咬合が重要と指摘し,文献的にみたブリッジの予後や支台歯の条件・配置,材料や生体の変化への配慮の必要性にも言及した.
 上野大輔氏(広島県)は「予知性の高いインプラント治療の実践」と題し,部分床義歯やブリッジと比較したインプラント治療の利点や各種インプラントトラブルへの対応,前歯部審美領域へのインプラント治療のプロトコルを示した.
 シンポジウム2「炎症性骨代謝に関する新しい潮流」(座長:多部田康一氏・新潟大)では,まず石井 優氏(阪大・医)が「生体多光子励起イメージングによる免疫・骨ダイナミクス研究の最前線」と題し,生体・骨内の“非破壊検査”である生体イメージング技術によって確認された破骨細胞と骨芽細胞の挙動について解説した.
 次に箭原康人氏(富山大・医)が「胎児卵黄嚢造血に由来する破骨細胞の同定」と題し,破骨細胞の発生機序や胎児卵黄嚢造血に由来する破骨細胞の骨恒常性維持における役割について報告し,研究の進展によって造血幹細胞や破骨細胞の分化,起源,運命に関する見直しが進んでいると述べた.
 最後に塚崎雅之氏(東大・医)が「骨組織の形成と破壊を司る多細胞ダイナミクス」と題し,免疫活性化の仕組みや本来は細菌感染防御に働くTh17細胞が強力な骨破壊誘導能をもつ点について概説.また炎症性骨破壊が口腔細菌への生体防御機構であるとの仮説のもと炎症性骨破壊の進化的起源に言及したほか,自身の最新研究から骨膜の重要性に関する分子基盤の解明につながる可能性をも示唆した.
 特別講演2「審美領域における難症例攻略のキーポイント」(座長:小方賴昌氏・日大松戸)では瀧野裕行氏(京都府)が登壇.歯周形成手術難症例に対しエナメルマトリックスデリバティブやFGF-2製剤を適応外ながら組み合わせて対応したケースや,歯周組織再生療法難症例に多様な手技で対応したケースなど,多彩な臨床例を供覧.切開,剥離,郭清,縫合といった基本的な手技の重要性にも言及した.
 シンポジウム4「医療・健康ICTによる歯科医療の革新~Society5.0時代~」(座長:村上伸也氏・阪大)では,藤井信英氏(総務省情報流通行政局)が「総務省における医療・健康等分野における取組」と題し,同省が取り組んでいる医療・健康分野におけるICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)利活用・推進事例やワーキンググループでの議論などを紹介した.
 森田春夫氏(株式会社モリタ)は「Society5.0 時代の新しい歯科診療環境の構築に向けた取組み」と題し,同社が阪大病院と共同開発している歯科診療支援AIシステムの概要と展望を述べた.
 野崎一徳氏(阪大病院)は「ソーシャル・スマートデンタルホスピタルが目指すもの―歯科医療デジタル トランスフォーメーションの実現へ―」と題し,同大病院で取り組む産学連携プロジェクトであるS2DH(Social Smart Dental Hospital)の現状と各診療科での応用事例を供覧した.

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