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第38・39回日本顎咬合学会学術大会・総会 開催される
 6月12日(土)~21日(月),標記大会が「真・顎咬合学 今こそ団結! 臨床力を磨く」をテーマにオンライン開催された.(大会長:黒岩昭弘氏(松歯大))
▲黒岩昭弘理事長による「第38・39回日本顎咬合学会学術大会・総会 お礼のご挨拶」より
 公開フォーラムⅠ「超高齢社会における歯科の役割」(座長:上濱 正氏(茨城県)南 清和氏(大阪府))では河原英雄氏(大分県),竹内孝仁氏 (国際医療福祉大),長谷川嘉哉氏(愛知県),植田耕一郎氏(日大),油井香代子氏(医療ジャーナリスト)による発表とディスカッションが,公開フォーラムⅡ「口腔がん」(座長:今井 裕氏(獨協大))では柴原孝彦氏(東歯大),堀 ちえみ氏(歌手),嶋田 淳氏(明海大),垣添忠生氏(日本対がん協会)による発表とディスカッションが,それぞれLIVE配信とオンデマンド配信で予定されていたが,新型コロナウイルス感染症感染拡大の状況に合わせてLIVE配信を取りやめ,後日オンデマンド配信を行いことになった.
公開フォーラムの視聴申し込み予約は下記から.
公開フォーラムⅠ:https://www.ago.ac/3839th/shiminforum/form1.html
公開フォーラムⅡ:https://www.ago.ac/3839th/shiminforum/form2.html
 特別講演「Periodontal Medicine: The Connections Between Periodontal Health and Systemic Well-Being」では,Brian Mealey氏(テキサス大)が口腔と全身が密接にかかわっていることを指摘したうえで,歯周病と他の炎症性疾患との関連性,免疫不全や糖尿病などの全身状態が歯周病に与える影響,炎症性歯周病が心血管などに与える影響について検討した.
 依頼講演「チタン鋳造」では,2名の演者が発表を行った.
 「ここまでできるチタン鋳造」の演題で登壇した黒岩氏は,大臼歯部へのチタン冠装着が保険収載されたことに際し,チタンの特性を生かした補綴装置の展望を語った.
 「チタン技工のTips」の演題で登壇した伊比 篤氏(松歯大)は,チタン冠の技工,とりわけ研磨の行程について基礎実験を踏まえながら解説した.
 依頼講演「歯周病学総論」では,2名の演者が発表を行った.
 「全身に災いをもたらす歯周病,健やかなお口が健康長寿の秘訣!」の演題で登壇した西田 亙氏(愛媛県)は,糖尿病専門医の立場から,糖尿病患者のなかに口腔の状態が悪い人が多い点をあげ,「健口」が「健幸」につながるための口腔ケアの筋道を示した.
 「なぜ歯周病になるの? 歯周病の最新病因論」の演題で登壇した天野敦雄氏(阪大)は,歯周病における病因論の歴史を振り返り,近年明らかになったレッドコンプレックスとmicrobial shiftについての関連性を検討した.
 依頼講演「矯正」では,4名の演者が発表を行った.
 「LOTに有効なメカニクス」の演題で登壇した松崎浩成氏(茨城県)は,効果的な治療結果が限定的にしか得られなかったLOTについて,生物学的反応を考慮した応用方法やTADの出現など,日常臨床に有効なメカニクスとともに解説した.
 「診療に役立つ部分矯正のポイント~部分矯正でどこまで治せるか~」の演題で登壇した米澤大地氏(兵庫県)は,自身の症例を検討し,歯周病学的環境改善,咬合学的改善,審美性の改善のそれぞれの場面において,どこまでを部分矯正で担うかの判断基準を示した.
 「包括歯科臨床におけるLOTの役割」の演題で登壇した筒井武男氏(福岡県)は,術者にとって近年身近になってきたLOTについて,矯正治療の基本に立ち返り,臨床におけるLOTや歯牙移動の要点を解説した.
 「こんな時どうする? 矯正治療の応用法~実践臨床テクニック~」の演題で登壇した大串奈津貴氏(福岡県)は,特に地域社会の歯科医療の担い手であるGPだからこその矯正治療について,自身の症例を通して見解を述べた.
 依頼講演「歯内療法」では,3名の演者が発表を行った.
 「根管処置のあとを考える根管治療」の演題で登壇した金沢紘史氏(東京都)は,日常の臨床において目にするさまざまな原因の複合的な症例を紹介し,根管治療における予知性,効率性,安全性に加え,経済的側面なども考慮した治療のあり方について解説した.
 「マイクロネイティブ世代が考える再根管治療のキーポイント」の演題で登壇した吉岡俊彦氏(広島県)は,学生時代・研修医時代からマイクロスコープに馴染みのある世代の視点から,歯根破折の精査,根管探索,ガッタパーチャ除去について症例とともに検討した.
  「GPによるGPのための歯内療法の実践」の演題で登壇した松延允資氏(福岡県)は,マイクロスコープを自身の歯内療法の「見えていなかった部分」を補完する存在と位置づけ,GPとして歯内療法に臨むときにどのようにマイクロスコープを活用しているかを説明した.

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