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第70回日本口腔衛生学会・総会 開催される
 5月27日(木)~6月10日(木),標記大会が「地域・社会から求められる口腔衛生学の専門性とは何か」と題してWEB開催された.
 70周年記念講演「日本口腔衛生学会の序章,そして未来への飛翔」(座長:山下喜久氏 (九大),森田 学 (岡山大))では,座長のほか3名による講演が行われた.
 講演「創立70周年における日本口腔衛生学会のQuo Vadis」では,神原正樹氏(大歯大)が学会創設から現在までを俯瞰し,歯科疾患実態調査などの振り返りから法律や公的な取り組みが歯科公衆衛生に対して与えた影響を検証した.
 講演「口腔衛生学会創立70周年 学会の未来はこれまで培ってきたものの上にある」では,宮﨑秀夫氏(明倫短大)が健康社会の実現に向けて学識集団として一人ひとりの会員に何ができるかを呼び掛けた.
 講演「2040年を見据えた日本口腔衛生学会のロードマップ~生涯現役社会を支える生涯28~」では,天野敦雄氏(阪大)が人口減少と高齢者増加に伴い世界一の高齢社会に突入する2040年を見据えて,中高年の「健口」を達成させるための技術革新への意欲を示した.
 シンポジウム1「日本口腔衛生学会 新認定制度の設立とこれからの展開」(座長:深井穫博氏(埼玉県))では,5名の演者が登壇した.
 講演「歯科における公衆衛生分野の専門医の位置づけ」では,田口円裕氏(厚生労働省)が令和3年2月に立ち上げられた「歯科医療提供体制等に関する検討会」が目指す方向性について検討した.
 講演「(一社)日本歯科専門医機構創設の意義と今後の展望」では今井 裕氏(獨協大)が日本歯科専門医機構創設までの経緯を振り返り,今後の歯科専門医の在り方について述べた.
講演「国民の口腔保健を支える歯科公衆衛生専門医の役割」では山下喜久氏が,患者目線の専門医制度の確立のために,社会歯学系専門医についても臨床系専門医と同じく制度設計をすることの必要性を強調した.
 講演「新たな学会認定制度の全体像と地域口腔保健実践者について」では大内章嗣氏(新潟大)が,「地域口腔保険実践者」認定制度の趣旨や内容を説明し,人材育成の在り方について検討した.
講演「日本口腔衛生学会の認定制度の概要」では嶋崎義浩氏(愛院大)が,専門医資格である「歯科口腔専門医」,認定資格試験である「地域口腔保険実践者」の新たな創設に際して,それらの要件や関係性などの制度概要を解説した.
 シンポジウム2「地域・社会から求められる禁煙指導・支援の専門性とは何か-広くて深い知識・経験を短時間介入に活かすという専門性を考える-」(座長:埴岡 隆氏,谷口奈央氏 (福歯大))では5名の演者が登壇した.
 講演「WHO タバコ対策のグローバルスタンダードと口腔保健」では小川祐司氏(新潟大)が,”WHO monograph”の内容を紹介し,禁煙支援の今後について展望を語った.
 講演「最新の話題の活かし方―新型タバコ,新型コロナウイルス,医科介入遠隔治療を例に」では小島美樹氏(梅花女子大)が,加熱式煙草,新型コロナ感染症,遠隔禁煙治療などのトピックから禁煙治療において何をどのように患者に伝えるべきかを紹介した.
 講演「禁煙指導・支援の専門性における歯科衛生士の役割」では田野ルミ氏(国立保健医療科学院)が,歯科衛生士に期待された禁煙への動機づけという役割について話した.
 講演「地域・社会の様々なたばこ対策の専門性との関係からの視点」では尾崎哲則氏(日大)が,ライフイベントや職域という視点から,健康経営をしていくなかで禁煙の選択をもたせるための働きかけを紹介した.
 講演「簡易介入e-ラーニングと歯科領域の基礎・疫学・介入エビデンスの総まとめ」では埴岡 隆氏が,「まとめ」としてFactシートを用意してエビデンスを4つに分類し,歯科における禁煙指導支援のエビデンスになることへの期待を語った.
 シンポジウム3「国際社会から求められる高齢者口腔保健調査研究データとは何か」(座長:小川 祐司氏(新潟大))では3名の演者が登壇した.
 講演「WHO西太平洋事務局(WPRO)が進めるHealthy Ageingと,口腔保健データの意義」では岡安裕正氏(WHO)が,WPROが地域の高齢化への対処のために作成された行動計画について説明し,口腔保健の重要性を強調した.
 講演「アジアにおける高齢者口腔保健支援の必要性-政策立案の観点から必要なデータ-」では江藤優希氏(厚生労働省)が,アジア諸国のなかで最も早く超高齢社会に突入したわが国の高齢者口腔保健施策を検討し,その効果的な情報について考察した.
 講演「高齢者を対象とした口腔の健康と全身の健康のデータをどのように取得すべきか-プロトコールの在り方-」では岩崎正則氏(東京都健康長寿医療センター研究所)が,自身が行った疫学調査によるアジア地域の共通プロトコールを概説し,その活用法を検討した.
 シンポジウム5「Lancetの口腔保健シリーズから学ぶ~歯科口腔疾患の古くて新しい重要性:誰もが罹患しうる有病率の高さ~」(座長:山本龍生氏(神歯大))では,「データに基づいて歯科口腔保健の現状を考える」との演題で,相田 潤氏(医科歯科大)が,これまで国内で発信される機会の少なかった歯科疾患の状況について,最新の国際知見に基づいて指摘した.

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