2021/03/17
3月17日(水),HILIFE DENTURE ACADEMY Online Salonが主催する標記ウェビナーが「『すれ違い一歩手前!?』アイヒナーB4症例の声を聞いてみる」をテーマに開催された(メインパーソナリティ:松田謙一氏/大阪府).
冒頭,松田氏がアイヒナーの分類について概説した後,和田淳一郎氏(医科歯科大)が「Eichiner B4の難易度判定と治療のポイント」として,アイヒナーB4症例を4つのタイプに分類したうえで「すれ違い傾向」,「下減傾向」で難易度が高いと述べ,治療のポイントとして適切な咬合挙上と咬合平面の修正,受圧条件・加圧因子のバランス配慮,下顎前歯による突き上げへの配慮,セルフケアとリコールに言及した.
次に荻野洋一郎氏(九大)が「上顎前歯の声を聞いてみよう」と題し,前歯部咬合接触の役割やアンテリアハイパーファンクションによって引き起こされるトラブル,前歯部・臼歯部咬合接触の有無が口腔機能や全身健康に及ぼす影響について説明した後,アイヒナーB4症例の治療介入時の注意点として,咬合高径だけでなく水平的下顎位のずれの有無も観察することや,咬合のコントロールを考えた下顎前歯への介入の必要性を検討することに言及した.