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「関東歯内療法学会 第1回 Web学術講演会」 開催される
 2月7日(日),標記学術講演会が「歯内療法における保存の限界を見極める」をテーマに,オンラインで開催され,約800名の参加を集めた.

 第一講演では,三橋 晃氏(神奈川県・鎌倉デンタルクリニック)が「根管治療 ~私があきらめる時~」と題し登壇.初診の時点で「諦める歯」と「諦めない歯」を診断し伝えることは,患者の時間および費用を無駄にせず,術者との信頼関係の維持にも重要であるとし,諦める歯の基準としては「著しい動揺歯」「健全残存歯質がない歯」「破折歯」をあげた.また,なかなか治癒に至らないケースでは歯根破折が生じていることが多いことから,豊富な臨床例とともに破折歯の診断基準についても呈示した.

 和達礼子氏(東京都・マンダリンデンタルオフィス)は「抜歯になっても「納得・満足」の歯内治療を目指して」をテーマに,患者説明・対峙法を中心に解説.歯科医師が学問的,臨床的に適切な診断を下しても,処置法について患者から同意を得られないこともあり,こと抜歯に至っては最終的に患者自身に選択してもらうことがトラブルを避け,納得・満足を得るためにも重要だとした.そのためにも,患者自身に根尖性歯周炎と根管治療の本質を理解してもらうことが必要であり,自院における具体的な指導内容等についても呈示した.

 澤田則宏氏(東京都・澤田デンタルオフィス)は「歯内療法専門医が伝える保存の限界点」と題し登壇.臨床ケース6例とエキストラケースを呈示し,保存の可否についての考え方,実際の患者説明のステップ,内容等を具体的に解説した.歯内療法専門医だからといってすべての歯を残せるわけではなく,特に保存限界の歯については,残すリスクも含めて患者に状態説明を行い,最終的に患者自身で選択してもらうことが重要であること,説明の過程で,根管治療に費用をかけることが有効か,あるいは,抜歯後の治療(補綴等)に費用をかけることが有効か患者自身が気づくケースも多いとした.

 最終講演として,「歯の保存の限界 ―根管内接着法を併用した意図的再植法―」をテーマに西田太郎氏(日本歯科大学歯科保存学講座)が登壇.所属講座で行っている,破折歯に対する接着技法を用いた根管内接着法,および意図的再植術の術式・経過について,動画にて詳説した.

 4講演の終了後は,質疑応答として,講演内に集約された視聴歯科医師からの個別具体的な質問に対する回答時間が設けられ,活発な議論が展開された.
質疑応答時の様子(上段左から:和達氏,会長/石井隆資氏,西田氏,下段左から:澤田氏,司会/岸本英之氏,三橋氏)

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