2020/09/29
9月25日(金),HILIFE DENTURE ACADEMY Online Salonが主催する標記ウェビナーが「少数歯中間欠損,ブリッジにするか? 義歯にするか?~選択基準を考えよう~」をテーマに開催された(メインパーソナリティ:松田謙一氏/大阪府).
荻野洋一郎氏(九大)は「ブリッジを選択する際のエビデンスと注意点 義歯を選びにくいケース,選びたいケース」と題し,確実な予後を見込めない支台歯をロングスパンブリッジの支台歯として用いると再介入を含めた対応が困難になることを指摘.また,Kennedyの分類で「類」に当たる中間欠損が新たに生じた場合に,同部を義歯で補綴することで義歯の動きをコントロールした設計が可能となるなどメリットも多いとし,“類は義歯を呼ぶ”と表現して義歯による対応の検討も促した.
和田淳一郎氏(医科歯科大)は「少数歯中間欠損に対して義歯を選択した症例とその背景への考察」と題し,“ブリッジでは前歯部のガイダンスが負担過重になると推測される場合”や“支台予定歯がインタクトである場合”,“将来的にその他の部位にも欠損が生じると判断される場合”など,必ずしも少数歯中間欠損=ブリッジによる対応が望ましいとも限らないケースとして七つの類型に分けて臨床例を示し,義歯による介入も検討の余地があることを補綴学的に考察した.